テーマ:社交ダンス(8583)
カテゴリ:映画のはなし
本を読むと惜しげもなくどんどんリサイクルに出してしまう私ですが,どうしても手元に置いておきたい愛読書というのが何冊かあります。
そのうちの一つがオースン・スコット・カードのSF小説『エンダーのゲーム』。 無人戦闘機の話しで以前少し触れましたが、このSF小説は1985年にネビュラ賞、1986年にヒューゴー賞を受賞したみんなが認める傑作です。 アニメ化は出来ても実写化は難しいのではないかと思っていました。 あれから30年。 ついに映像技術がカードの世界観を表現出来るまでに進歩したんですね。 宇宙空間に浮かぶバトルスクールやリアルなマインドゲーム、意思疎通の出来ないエイリアンたちとの交戦。 実によく出来ていました。もう3回も見てしまいましたよ。 始まりは50年前、高度な文明を持つフォーミックと呼ばれた生命体が地球侵略にやって来ます。 英雄メイザー・ラッカムの決死の攻撃によって撃退したものの、再襲来に備える必要がありました。 国際機関IFは地球の衛星軌道上にバトルスクールと呼ばれる施設を設置して、世界中から司令官候補となりうる天才児を集めて養成しています。 この頃、地球では人口増加を防ぐために第2子までしか持てなくなっていました。 第3子以降はよほどの事情があったり、大金を支払うことでしか持つことの出来ない規則になっていたんです。 エンダーは、長男ピーターと長女ヴァレンタインが天才なので特別に許可された第3子でした。 バトルスクールに入る前、候補となりうる子供は神経組織にモニターを埋め込まれ、思考パターン,行動パターンが監視されます。 兄ピーターは残虐さ故、姉ヴァレンタインは優しさ故にモニターが外されバトルスクールに行くことはありませんでした。 エンダーはいじめっ子たちを頭脳プレーで徹底的撃退するものの残虐性はなく優しさも兼ね備えていて、IFのグラッフ大佐(ハリソン・フォード)に見込まれバトルスクールへと進みます。 バトルスクールが実によく出来てるんですよ。 ほれぼれしました。 バトルはチーム対抗の陣地取りゲームで、武器は当たると凍結して動けなくなるレーザーガンです。 無重力空間に浮かぶ『星』と呼ばれるテトラポットのような障害物が戦いの場を複雑にします。 エンダーは新入りの中で一番始めにバトルチームに配属されました。 エンダーはどのジャンルでも優秀な成績を残し、異例の出世を遂げて最年少でチームを率いる司令官となるんです。 最終試験はシミュレーションゲームで行われるフォーミックの母星での戦い。 信頼する仲間たちと共に、圧倒的な数の敵と対戦します。 2013年、ギャヴィン・フッド監督により映画化された『エンダーのゲーム 』。 長編小説を2時間弱にまとめるのは至難の業だと思うんです。 数々のバトルをクリアしていくエンダーのずば抜けた作戦や、ビーン、アーライ、ペトラなどの活躍もほとんどカット。 巨人の飲み物というゲームソフトも相当部分がカットされてますがちゃんと物語りの中で存在感を出していました。 兄ピーターと姉バレンタインの地上でのスーパー頭脳ぶりも出て来ませんでしたが、実に上手く出来てましたね。 エンダー役のエイサ・バターフィールドはとても雰囲気が合ってるんですね。 『ヒューゴの不思議な発明』のヒューゴ役の少年です。 原作では最年少の6歳でバトルスクールに入ることになっているんですが、ちょっと大きすぎるかなというのが気になりはしました。 敵の異星人は本の中ではバガー(虫)と呼ばれていたのが何で映画でフォーミックに変える必要があったのかもちょっと疑問です。 ダップ軍曹やアンダーソン少佐も自分が持っていたイメージとちょっと違いましたね。 私の宝物のようなこの本、絶版だそうです。 でもご安心ください。 新訳が出ました。 公式サイトはこちらです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/05/30 09:19:26 AM
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