テーマ:社交ダンス(8310)
カテゴリ:アートのはなし
ドレスデン遠征記の中でざっくりとご紹介しましたが、ツヴィンガー宮殿を初めて訪れるに当たって最も楽しみにしていた数々の絵画との再会をもう少し詳しく書いておきたいと思います。
2014年11月2日、ダンス競技会が夜なので朝から精力的に出かけました。 こちらが入場券。(表・裏)Gemäldegalerie Alte Meister アウグスト強王とその息子が選帝候を務めた1693年から1763年までの間に収集された名画が、ドレスデン宮殿に納まりきらなくなって、ゼンパーに建てさせたツヴィンガー宮殿の中に移したのがこの絵画館の始まりです。 第2次世界大戦の連合軍の爆撃で建物が全壊する前に、絵画は疎開していて無事だったんですが、続いてロシア軍が入って来て戦利品として持って行ってしまったそうなんです。 戦後モスクワで調印が行われ、全部ではないんですがほとんどの作品は返してもらえて1956年6月3日にようやく再オープンしました。 『アウグスト橋下流のエルベ川右岸から見たドレスデン』ベルナルド・ベッロット ( 1748) これまで勘違いしてたんですが、この絵を描いたベルナルド・ベッロット は通称カナレットと呼ばれていて、ベネチアを美しく描いたカナレットと同一人物かと思っていたら甥でした。 家にある天使の絵も、その上に聖母子たちが描かれていることを知ったのは比較的最近です。 ラファエロは、イタリアのピアツェンツァの教会の祭壇画としてこの絵を描きました。 『システィーナの聖母』ラファエロ(1512-1513) 左が3世紀に活躍した聖法王シクストス、右がピアツェンツァの守護聖人である聖バーバラだそうです。 ピアツェンツァの教会にはこの絵のコピーが飾られているとのこと。 フェルメールの『窓辺で手紙を読む女』(1659)も10年ぶりに見ました。 フェルメール作品はもう一つ『取り持ち女』(1656)がありました。 黄色い服の娼婦に赤い服の客がお金を渡して商談成立。その間を取り持ったのが後ろから顔だけ覗かせている老婆です。一番左はさすらいの音楽家とのことでしたが、フェルメール自身ではないかという説もあるそうです。 レンブラントの『放蕩息子の帰還、または失われた息子』(1635-36)は、新婚時代のレンブラントが自分と奥さんをモデルに描いた作品です。 ビール片手に贅沢三昧、まさに放蕩している最中の息子の様子だそうです。楽しそうでいいと思いますけど宗教的にはダメみたいで、この後反省して帰還することになってますね。 ギリシャ神話をもとにした『鷲に捕われたガニュメデス』(1635)も以前日本に来たことのあるレンブラント作品です。 夏の星座、大三角形の鷲座はこの鷲が星座になったものなんですが、ゼウスが変身して美少年ガニュメデスをさらうところです。 怖くておしっこ漏らしながらビー泣きの赤ん坊なので美少年のイメージから遠いんですが、この赤ん坊も後に水瓶座になります。 星座繋がりでいくと、白鳥座の話しを描いた絵がありました。 『レダと白鳥』ルーベンス(1598) ゼウスが白鳥に変身して美しい人間の女レダをたぶらかす図です。 誰が考えたのか知りませんが、レダは卵を2つ産んで両方から双子が生まれます。 一つは男の双子、双子座のカストルとポリュックス、もう一つは女の双子、ヘレネとクリュタイメストラ。絶世の美女姉妹です。 ヘレネは後にトロイヤ戦争の火種となります。パリスが恋した人妻がヘレネ。 このままだとどんどん話しが別の方向に行ってしまいそうですので、お口直しにこんな絵はいかがでしょう。 『チョコレートの少女』リオタール(1743-1745) ドイツ国民に絶大な人気を誇っている作品の一つだそうです。 熱々のチョコと冷たいお水、グラスに部屋の窓が映ってるのも素敵ですよね。 他にもたくさん素敵な絵があるんですが、きりがないので最後に私の大好きなクロード・ロランの絵で締めくくりたいと思います。 『エジプトへの逃避途上の休息の風景』クロード・ロラン(1647) ご興味ある方は公式サイトをご覧下さい。パノラマツアーが楽しめます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022/03/31 01:41:08 PM
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