社交ダンスA級への道

2016/12/14(水)08:26

チャッピー

映画のはなし(629)

人工知能の学習能力が人間を遥かに超える様になったら、2001年宇宙の旅やターミネーターみたいに人間に対して反旗を翻す様になるでしょうか。 もし人間の意識や記憶を人工知能に転送出来たら、肉体が滅びてもその人は人工知能として永遠の命を得ることになるのでしょうか。 ニール・ブロムカンプ監督のSF映画って面白いです。 第九地区は出て来るエビみたいなエイリアンがうちでしばらくブームになって、エビちゃんごっこしてたくらい。 エリジウムも資本主義社会の歪んだ未来を提示していて説得力ありました。 今回の映画も面白いです。 残酷シーンありのR12指定ですけど、そういうのが苦手でない方にはおすすめ。 ヨハネスブルグ近未来。 第九地区と設定は似ています。ニュース・キャスターのレポートがリアルに感じさせます。 このエリアの犯罪発生率が減少しているのは人工知能を搭載したロボット警官のおかげでした。 チタン製二足歩行で撃たれ強く強靭で損傷しても修理すればすぐに復帰出来ます。 中にはやられてばっかりの奴もいて、22号は廃棄処分が決まっていました。 開発したのは兵器製造会社の若いエンジニア、ディオン。 彼はロボット警官に飽き足らず、感情を持ち創造力を発揮出来る人間を超えた人工知能を自宅で密かに開発していました。 上司に試作することを許されなかったディオンは、廃棄処分が決まっていた22号を工場から盗み出すことに。 ところが間の悪いことにロボット開発者を誘拐しようと目論んでいたギャング団に22号のパーツと共に誘拐されてしまうんです。 アジトで脅されしかたなく組み立てた試作品ロボットはまるで生まれたての子供でした。 一つずつ言葉を覚え、人を認識し、驚異的なスピードで成長を遂げて行きます。 ロボットはチャッピーと名付けられ、ギャング団の一味として犯罪に加担する様になります。 それがいけないことだと誰も教えないから。 一方ディオンには別の災難が降り掛かっていました。 人間の脳波で稼働させる大型ロボットを開発した同僚のムーアが、警察に売り込みをかけて失敗し、それがディオンのロボットのせいだと逆恨み。 全ての警察ロボットにウィルスを送り込んで全滅させてしまうんです。 ディオンの処置でかろうじてチャッピーだけは命を取り留めたものの、街は警官がいなくなったことでギャング団が大暴れ、暴動が発生していました。 ムーアは大型ロボを起動させてギャング団もろともディオンやチャッピーも抹殺にかかります。 しかもチャッピーは電池切れ間近でした。 チャッピーをチンピラに育てたパパはニンジャと呼ばれる男でした。 立ち振る舞いがどこか侍にインスパイアされている様子で、その割には『テンション』とかカタカナでプリントされたジャージ履いてたりするので日本語分かる人が見ると笑えます。 ママ役のヨーランディもぶっとんだ感じの女性なんですが、本業はニンジャと一緒にダイ・アントワードというラップグループをやっているそうです。ミュージシャンだったんですね。音楽も担当してます。 災難続きのロボット設計者ディオンを演じるのはスラムドッグ$ミリオネアのデーヴ・パテール、彼を逆恨みするムーアをヒュー・ジャックマンが演じています。 この二人の上司ブラッドリーを演じるのは、エイリアン・シリーズのシガニー・ウィーバー、そしてチャッピーの声と動きを担当するのが第九地区でみそっかすヴィカスを演じていたシャールト・コブリーです。 『チャッピー』(原題: CHAPPiE )は、2015年公開のアメリカ映画。 2時間でよくここまで詰め込んだなと感心するほど濃密で面白い映画です。 公式サイトはこちらです。 チャッピー

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