2019/02/17(日)18:26
ようこそ実力至上主義の教室へ
人生の方向を模索していた中学生の頃、近所の図書館で借りてきていろんな人の格言集を読みあさっていました。
なんだか意味不明だけどかっこいい、ちょっと自分が大人になったような気がしたもんです。
悪とは何か――弱さから生ずるすべてのものだ。
(ニーチェ)
才能を隠すのにも卓越した才能がいる。
(ロシュフコー公爵)
人間は取引をする唯一の動物である。骨を交換する犬はいない。
(アダム・スミス)
他人が真実を隠蔽することに対して、我々は怒るべきでない。なぜなら、我々も自身から真実を隠蔽するのであるから。
(ロシュフコー公爵)
地獄、それは他人である。
(サルトル)
嘘には二種類ある。過去に関する事実上の嘘と未来に関する権利上の嘘である。
(ルソー)
無知な友人ほど危険なものはない。賢い敵のほうがよっぽどましだ。
(ラ・フォンテーヌ)
汝等ここに入るもの、一切の望みを捨てよ。
(ダンテ)
人間は自由の刑に処されている。
(サルトル)
裏切者の中で最も危険なる裏切者は何かといえば、すべての人間が己れ自身の内部にかくしているところのものである。
(キルケゴール)
しかし、概して人々が運命と呼ぶものは、大半が自分の愚行にすぎない。
(ショーペンハウアー)
天才とは、狂気よりも1階層分だけ上に住んでいる者のことである。
(ショーペンハウアー)
上記は2017年夏に放送されたアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ』全12話のタイトルです。
競技ダンスの世界ランキングもポイント制ですが、この物語に登場する国立高校は全寮制でテストの成績から生活態度に至るまで全てが『Sシステム』と呼ばれるポイント制になっていました。
入学時に破格のポイントが振り込まれますが、生活費はポイントで支払う必要があるため無駄遣いをするとすぐに底が尽きてしまいます。
AからDクラスがクラス単位で競い合い、毎月そのときのクラスポイント×100円に相当する電子マネーが支給されます。
ポイントは時には賄賂として時には取引材料として、抜かりなく賢く運用するすべを学んでいくんですね。
主人公の綾小路(あやのこうじ)くんは入学試験で全ての科目50点を取るという変な遊び心を働かせたことでDクラスに配属されるも、実は得体の知れない天才くんのようです。
ヒロインは何人かいて、それぞれが複雑なキャラの持ち主。みんなかわいいです。
試験対策や無人島での特別授業、校内暴力事件など様々な状況下でピンチからの一発逆転劇を影で演出していたのは綾小路でしたが、それを決して表に出さずにクラスの誰かをヒーロー/ヒロインに祭り上げていきます。
こういう人が将来、政財界を牛耳るようになるんでしょうかね。
この状況どうするんだろうと思わず引き込まれ、巧妙な手口で解決した時には『その手があったか!』みたいなスカッと感を得られます。
原作は衣笠彰梧による日本のライトノベル。アニメ版の監督は 岸誠二と橋本裕之の二人です。
面白いアニメでした。続きも楽しみ。