テーマ:社交ダンス(8310)
カテゴリ:アートのはなし
江戸時代末期、まだ文明開化より前のお話です。
レオナルド・ダ・ヴィンチが用いた空気遠近法のような背景に、オランダ黄金期を思わせるような写実的な花を描く画家がいたことを知りませんでした。 重要文化財「不忍池図」(小田野直武 18世紀)秋田県立近代美術館蔵 「アート・ステージ~画家たちの美の饗宴~」で昨日取り上げられたのは、東洋の感性と西洋の技法を織り交ぜた珠玉の作品『秋田蘭画』でした。 1749年に秋田に生まれた小田野直武、同年代の秋田藩主・佐竹義敦(よしあつ)らがその中心となった秋田蘭画。 きっかけは杉田玄白でした。 1773年、鉱山開発のために秋田藩に招かれた杉田玄白は、角館滞在中に西洋画法を伝えたと言われています。 江戸に戻った杉田玄白は翌年、有名な解体新書を刊行します。 その挿絵を描いたのが、彼を追うように江戸に上った小田野直武だったそうです。 彼を銅山方産物吟味役(どうざんがたさんぶつぎんみやく)の名目で江戸に送ってくれた秋田藩主の佐竹義敦(曙山)も後世に残る秋田蘭画を描いています。 重要文化財「松に唐鳥図」(佐竹曙山 18世紀)個人蔵 残念ながら小田野直武は32歳で亡くなってしまい、佐竹曙山も38歳と二人とも早逝だったので作品数は僅かです。 1700年代の秋田にこんな素晴らしい絵を描いたお殿様と家臣がいらしたんですね。 江戸時代の洋風画家として有名な司馬江漢にも影響を与えたという話でした。 家に飾りたくなるアート お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020/07/27 07:18:28 PM
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