2024/10/20(日)10:47
ダンススポーツ・ヘリテージ
イタリアに本拠地を置くダンススポーツ・ヘリテージ(DSH)は、チームディアボロが主体となって作ったダンス競技団体で、国際労働者およびアマチュアスポーツ連盟(CSIT)の傘下だそうです。
チームディアボロとは、イタリアのボローニャにあるダンスエリート養成所のようなところで、社交ダンスのレッスンだけでなくダンスに必要な基礎体力を鍛えるかなり厳しいプログラムを提供していると聞きました。
金スマでキンタロー。とか、浅田舞さんがイタリア留学していた場所です。
DSHはチームディアボロがWDSFから分離して創設した新しい競技団体というイメージでしょうか。
菅原一樹組が活躍しているらしいという話と、日本でも2023年12月に沖縄で国際大会がありましたが、どういったメンバーが参加するのかよく知りませんでした。
DSHがイタリアンオープン選手権を、“Italian Open Championship – IOC 2023”としたことで、WDSFが2023年9月に抗議の声明を出しています。
国際オリンピック委員会(IOC)と国際ワールド ゲーム協会 (IWGA)により承認されているダンススポーツ団体はWDSFのみと。
実際のところ、CSITを介しても直接オリンピックやワールドゲームズには出られないようです。
JDSFでも2023年12月にDSHへの対応を表明しました。
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ダンススポーツ・ヘリテージに関する DSA の決定事項について
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この度、DanceSport Asia(DSA)に於いて、以下のことが決定され、加盟各国に通知されましたので、日本 においても選手、審判員その他役員の皆様に通知が必要となりました。
DSA は、WDSF のアジア地域連盟であり、JOC も加盟している Olympic Committee of Asia(OCA)にアジ アのダンススポーツの統括団体として加盟している組織です。
DSA は、ダンススポーツ・ヘリテージが、IOC を語る活動で敢えて選手に誤解を与えていることに強く反発 し、その活動に一切加担しないように加盟団体およびその会員に対して求めています。そして、アジアで 初となる沖縄県金武町での 12 月 10 日のダンススポーツ・ヘリテージのイベントを注視しています。
JDSF にもその遵守が求められておりますことから、皆様のご理解と会員の皆様への可及的速やかな周 知についてご協力を賜りますようよろしくお願い致します。
(DSA の決定事項)
1. DSA は、WDSF が IOC によって世界のダンススポーツを統括する唯一の団体として承認されている 事実を確認し、ダンススポーツに関して WDSF に反して IOC 連携やオリンピック参加を謳って募集や 集客などの活動を行う団体を排除する。
2. DSA は、DanceSport Heritage(ダンススポーツ・ヘリテージ)が世界のダンススポーツを代表する団 体ではないことを会員に知らせ、教育するために必要なあらゆることを行う。
3. ダンススポーツ団体、アスリート、審判員、その他の関係者が上記の決議の精神に違反したと DSA 執行委員会が認めた場合、DSA の制裁の対象とする。
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DSHがオリンピック絡みの競技会名をつけたことが気に食わなかっただけでなく、WDSFが育てた選手がそっちへ流れていくのを嫌ったということでしょうか。
DSHのHPを見ると、WDSFから出された声明は完全無視で、2024年6月に開催されたイタリアンオープン選手権も“Italian Open Championship – IOC 2024”と銘打っていました。
DSHにもIOCとのつながりに関して何かしら言い分があるんだと思います。
ダンススポーツ・ヘリテージ・ジャパンの方は、競技会が年に一度なのか、あまり活発な競技団体という感じではないようです。
いろんな競技団体が新しくできたり合体したり、WDSFもカテゴリーがますます増えて複雑な競技団体になってきているようですし、競技選手としてはなるべくシンプルで排他的でない環境が望ましいですね。
とりあえず、月見で一杯行っときます?