プリズム輪舞曲
絵や彫刻といった芸術分野で海外留学するといったら、まずフランスかイタリアを思い浮かべますが、この物語ではイギリスでした。1900年代初頭の日本はまだみんな着物を着ていて、よほどの才能があるとか、大変なお金持ちじゃないとイギリス留学なんてできなかったのではないかと思います。主人公は横浜の呉服屋の一人娘で、才能を認められて政府の補助金でロンドンの名門学校へ入学。半年で成績を出せなかったら、戻ってきて店を継ぐようにと親に言われて旅に出た一条院りりの奮闘を描いています。アート系のアニメは背景描写が際立って美しいので大好きなジャンルです。ロンドンやイギリス郊外の風景の美しいこと。それだけで見た甲斐があった気がします。名門美術学院なので良家の子女が多く通っていて、みなさん上品です。中にはちょっと意地悪な学友もいましたけどね。シェークスピア好きの厳しい教官の指導のもと、リリは着実に腕を上げていきます。ただ、何を描かせても天才的な学友が一人いて、どうしても一番にはなれないんですね。半年で結果を出してなんとかイギリスで勉強を続けたいリリですが、キット・チャーチの才能を認めざるを得ません。このキット、実は王族にも繋がりのある由緒正しい貴族のご子息だったんです。城の一つに学友たちと招かれて舞踏会で踊るシーンが素敵でした。『プリズム輪舞曲』は、漫画『花より男子』で知られる神尾葉子が原作、脚本、キャラクター原案を務めるWebアニメ作品で、2026年1月からNetflixで配信されています。明るい主人公と暗めの天才くん、彫刻を学びに日本から来た青年など、夢を抱いてロンドンに学ぶ若者たちの人間模様が全20話で描かれていました。第1次世界大戦の影響で帰国せざるをえなくなりますが、戦争シーンは登場しません。平和で美しいアニメ、たまにはいいですね。オススメです。 アニメ大好き