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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2006年06月22日
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カテゴリ:アート
第3期も後半になって、やっと出かけることができました。今
回は若冲が影響を受けた宋元明の時代の中国の絵とともに展示
されていました。

14世紀の「竹粟に鶉雀図」は、後の若冲の秋塘群雀図の下半
分の構図にそっくりです。また16世紀の「百鳥図」のさまざ
まな鳥の姿。特に中心に描かれている孔雀(鳳凰?)の切れ長
の眼などは、若冲の鳳凰図とまったく同じです。14世紀の「松
竹に鶴図」の松の葉の表現も「老松鸚鵡図」のそれと同じです。
そんなところも、非常に興味深い展示でした。

沈南蘋の「餐香宿艶図巻」。れんげの周囲を飛ぶモンシロチョウ
は本当の蝶がその場を飛んでいるくらいのリアルさで感心しま
した。アマガエルもかわいいです。

さて、若冲の「動植綵絵」第3期。
梅花小禽図・・・もう見慣れた若冲の梅花。今回はあっさりと
まとまっていて、以前のようなおどろおどろしさを感じないの
は月が描かれていないせいでしょうか。それとも見慣れてしま
ったためでしょうか。

秋塘群雀図・・・これは面白い。まったく同じ姿で滑降する無
数の雀。ヒッチコックの映画「鳥」のよう。上下の部分の構図
がまったく異なっていて、面白い効果を生んでいます。

紫陽花双鶏図・・・ちょうど、皇居東御苑内のアジサイも満開。
青と白のアジサイ、バラにつつじの花々の強烈な色彩に雌雄の
鶏も溶け込んでしまっています。こりゃ参ったの雌鶏がかわいい。
右側の岩の穴だか木の幹だか分からない穴も強烈な印象です。

老松鸚鵡図・・・丸いかたまりの松葉に白いこっけいな姿のオ
ウム。このオウムだけがリアル。振り返る鮮やかな緑のインコ
の姿もユニークです。

芦鵞図・・・大雑把な筆致の墨絵で描かれた葦にリアルな白い
羽毛のガチョウの対比が見事。そのガチョウも首から頭にかけ
てはのっぺりとして、人を食ったような表情も楽しいです。

蓮池遊魚図・・・画家の視点が自由に変化して描いているため
に現実にはありえない不思議な光景が出来上がっています。魚
(マス?)が空を飛んでいるよう。上部に押し込められたよう
な蓮の葉は、SFの世界のよう。イソギンチャクのような蓮の
葉も不気味でした。

蓮池遊魚図.jpg





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最終更新日  2006年06月22日 23時08分06秒
コメント(11) | コメントを書く


■コメント

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まさにSF   Tak さん
こんにちは。
TB&コメントありがとうございました。

今回は関連ありそうな中国絵画が展示してあり
ポイント高かったですね。
若冲が影響いかにも受けていそうな作品もありました。

あっさり系の展示でしたが
よく観るとやぱり時間要しますね。 (2006年06月24日 11時15分48秒)

Re:花鳥-愛でる心、彩る技 第3期 三の丸尚蔵館(06/22)   mashenka さん
私も今週末行くつもりでしたが、
予定が入ってしまって、来週ぎりぎりになってしまいそうです(>_<)

第3期は、またまた不思議な作品があるみたいですね!
ゆったり時間を気にせず見にいけるといいなあ。
(2006年06月24日 12時41分38秒)

はじめまして。   tsukinoha さん
先日はコメントいただきまして、ありがとうございました。
さて、若沖の動植綵絵、この展覧会だけは最後まではずすまいと思って通っていますが、毎回の吸引力に圧倒されます。TBさせてくださいね。

同じように吸引力に圧倒された、高島野十郎の展覧会に出かけてきたばかりです。
落ち着いたら感想記したいと思います。

余談ですが私も山羊座です(笑)。 (2006年06月25日 06時13分16秒)

すみません・・・。   tsukinoha さん
たびたびすみません。
この記事のトラックバックのURLの表示が空白で出てきてくれません。多分私の方のPC環境の問題かもと思われますが・・申し訳ないです。 (2006年06月25日 06時19分46秒)

Takさん   一村雨 さん
あの狭い展示会場ですが、中はものすごく濃密な
空間と化していますよね。
(2006年06月25日 09時35分50秒)

mashenkaさん   一村雨 さん
国立博物館も間近に迫ってきましたね。
もう3期も終わってしまうのかと思うと
少し残念な気もします。
(2006年06月25日 09時37分22秒)

tsukinohaさん   一村雨 さん
こちらこそ、コメントありがとうございました。
次回の第4期も楽しみですね。
あちこち、ものすごい吸引力の展覧会ばかりで
顔の形が変わってしまいそうです(笑) (2006年06月25日 09時39分52秒)

こんばんは   はろるど さん
一村雨さん、こんばんは。TBをありがとうございました。

中国絵画との展示は非常に興味深いものでした。
若冲以外では今までで一番見応えがあったと思います。

>ヒッチコックの映画「鳥」のよう。

やはりそれを思い出しますよね。
私もすぐに映画のあのシーンが頭に浮かびました。

>イソギンチャクのような蓮の葉

確かにそうですね。
妙に生々しいというのか、枯れた部分までしっかりと表現されているのはさすがだなと感じました。

第4期も東博も楽しみです! (2006年06月25日 22時43分13秒)

2回行ってしまいました♪   アイレ さん
一村雨さん、こんにちは
TBを頂戴しておきながら、コメントが遅くなってすみません。
中国絵画にも見所があり、興味深かったです。結局1回では物足らず、2回行ってしまいました。
2回目は特に「芦鵞図」の羽毛の描写に感嘆しつつも首から上ののっぺり感(一村雨さんの感想とと同じですね♪)
また「蓮池遊魚図」の不思議空間は何度見ても引き込まれます。
見れば見るほど色々な発見があり、面白いですね。 (2006年06月26日 21時13分54秒)

アイレさん   一村雨 さん
本当に見れば見るほど、いろいろな発見があります。
あの絵の中の情報量は、ものすごいですね。
(2006年06月27日 19時53分05秒)

はろるどさん   一村雨 さん
あのイソギンチャクみたいのは、枯れてしおれた
蓮の花だったのですね。
ほろるど団さんのご指摘で気づきました。
またひとつ、謎が解けて嬉しいです。 (2006年06月27日 19時54分50秒)


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