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つまずく石も縁の端くれ

2007年05月07日
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カテゴリ:アート
遅まきながら、やっと見てきました。すでに美術ブロガーの
皆さんは、それぞれステキなレポートを書かれていて、大変
参考になりました。

さて、私がはじめて美術館というところに出かけた記憶が残って
いるのは、高校1年の時に中学時代の担任と行った京橋のブリジ
ストン美術館です。この担任がアートファンだったのですね。

黄昏のベニス.jpg

そこで、出会ったモネの「黄昏のベニス」に衝撃を受けました。
その時は絵画にはさほど興味も無く、モネとかルノアールなどと
いう人も知らなかっと思うのですが、紫、黄色、ピンク、オレン
ジ、青と微妙に変化しながら移り変わっていく色彩に痺れました。
「ああ、色が溶けている!」と感じました。これが、私のアート
原体験であり、今でも最も好きな洋画1点を選べといわれたら、
ためらいなくこの作品です。

今回の展覧会でもこの作品が出展されていて、さらに一連のヴェ
ネツィア作品の「大運河、ヴェネツィア」、「コンタリーニ宮」も
あり、懐かしくも嬉しくもありました。

日傘の女.jpg

「日傘の女」、今回は右向きですが、オルセーの左向きの絵を見た
のは、ずいぶん前のオルセー展の時だったか。日傘を背にする白い
ドレスの女性。顔が無いのは、亡き妻、カミーユの面影を残した
かったからとのこと。夏の日差しとさわやかな風。生きていることの
喜びを感じました。今回の絵を見ても、そんな気持ちが蘇ってきます。

今回のモネ展での収穫は、国会議事堂、ウォータールー橋、チャリン
グ・クロス橋の連作が、複数並べられていて比較できたことです。
特にメナード美術館、山形美術館とリヨン美術館所蔵の「チャリング・
クロス橋」はみごとの一言。遠く離れて眺めると暗い紫色の写真の
ように感じる山形美術館の作品が、私のいちばんの好みです。

ひとつ、この展覧会の解説で発見がありました。モネ以前の西洋人
画家は、雪を「病んだ自然」として、モティーフとして取り上げなかっ
たとのこと。白は何も無く、色彩として認めなかったとのことです。
そういえば、雪が描かれた絵は、この時代以前の西洋画ではほとんど
思い浮かびません。ブリューゲルの狩人の絵くらいでしょうか。
それに引き換え、日本の画家たちの雪を描いた絵の多いこと。西洋人と
日本人との価値観の違いをあらためて感じました。

かささぎ.jpg

それにしても「大回顧展」の名にふさわしい、心の中で、モネ万歳と
叫びたくなるような展覧会でした。(5/5)






最終更新日  2007年05月13日 08時24分49秒
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