カテゴリ:アート
「一目でわかる!日本の美術この100年」とチラシにあるよう
に、1907年の文展から、帝展、新文展、そして戦後の日展と 100年間の日本画、洋画、彫刻、工芸品、書の出展作品約170 点を展示しており、見応え充分。 ちょうど、東京国立近代美術館の常設展を一回りした後に、出 かけたので、普段は竹橋にあるはずのものが、こちら六本木で 展示されている作品があったり、竹橋で見たばかりの作家の別 の作品が展示されていたりして、いやはや、近代の日本美術を 十二分に堪能した一日となった。(だが、本当に疲れた。) 上村松園の「花がたみ」で始まるこの展覧会。有名どころの作 家はもちろん、過去に何回か出会った作品も多かったが、逆に 初めて名前を知る作家の作品もあり、新しい発見も多く楽しめ た。 とにかく170人あまりの作家の優れた作品それぞれにコメント したいのだが、今回初めて知った作家の作品で印象に残るもの をいくつか取り上げる。 まず、文展時代の作家では、石橋和訓の「美人読詩」島根県立 美術館蔵。黒い衣装と白い顔や手が印象に残る。本当に美人で、 見ていてうっとりとしてしまう。イギリスから出品された作品 とのこと。 帝展時代の作品では、山元春挙の「しぐれ来る瀞峡」滋賀県立 近代美術館蔵。山水画をきれいに着色したような作品。エメラ ルドグリーンの渓谷に引き込まれそう。てっきり中国の情景か と思ったのだが、三重、和歌山、奈良の県境の瀞渓とのこと。 (以前、ここを船で遡ったことがある。) 新文展時代の作品では、朝井閑右衛門の「春」京都市美術館蔵。 パステルカラーの花々に囲まれた水色と白の洋服の子ども。驚 いたのは、昭和18年の戦時中によくぞこのような作品を描き、 それが入選していたということ。メルヘンの世界に遊ぶ。 今も続く日展。山口逢春の「夏の印象」。ああ、この画家は知っ ていた。朝顔の額縁の中に貝殻と夏の帽子。今の季節にはちょ うどぴったりの絵。ここのところの暑さの中での清涼剤となる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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日展の新聞広告をおととい目にして、そのおしゃれな感じに興味を持ちました。
だんなさんを誘ったけど、興味ないって… 美術館は、HOKUSAI以来行っていませんが、 「夏の印象」自分の目で見てみたいな。 (2007年07月30日 12時55分43秒)
僕も行ってきましたのでTBしまーす。
空いていて、じっくり鑑賞出来ました。 (2007年08月01日 17時57分41秒)
一村雨さん、こんばんは!
私のブログにご来訪ありがとうございました☆ 最近腰痛で(おはずかしい…)パソコンに向かえず こちらにうかがうのがおそくなってしまってごめんなさい…! 今回は知ってる画家さんも知らない人もみな平等に(?)ほぼ1~2枚ずつってところがすごかったですね! それだけたくさんの人が出ていたということですよね。 私も《夏の印象》好きになりました! (2007年08月01日 22時04分43秒)
暑さを忘れて堪能しました。
名前を知らない画家も多く、図録は買わない主義なのですが、今回かなり心が揺れました。余力があればぜひもう一度行きたいなと思います。 (2007年08月08日 21時51分19秒)
こんばんは。山口逢春は良かったですね。爽やかなブルーがとても涼し気で好印象でした。
ちなみにこの方は山種にある紫陽花の作者でしょうか。あの作品も清涼感のある佳作ですね。好きです。 (2007年08月16日 00時51分44秒)
なるほど、こういうチョイスをされてる方はかなり少ないと思います。
一村雨さん、渋いですよ! 朝井閑右衛門の「春」は不思議な感じでしたね。 あんな絵を戦時中に描けたということが驚きです。 (2007年08月16日 22時32分45秒)
一村雨さん、こんばんは♪
遅ればせながら私もこの展覧会に行ってきました。 石橋和訓の「美人読詩」は私もうっとり拝見しました。黒の使い方がとても印象深く、変な言い方ですが、日本人が描いたように見えなかったです。 山元春挙の「しぐれ来る瀞峡」はなんとも魅惑的な色使いで不思議な雰囲気の絵でしたね。 (2007年08月24日 01時09分10秒)
石橋和訓もここで、はじめて知った画家でした。
本当にうっとりしましたね。 まだまだ、いろんな絵に出会えることができるんだ と思うとワクワクします。 (2007年08月24日 08時32分27秒) |