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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2008年11月13日
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カテゴリ:アート
アンドリュー・ワイエス.jpg

アメリカの田舎の風景を描くアンドリュー・ワイエス
の展覧会。

決して華やかな絵を描く画家ではない。この展覧会でも
セピア色の風景画が続く。赤い色が使われているのは、
「煮炊き用薪ストーヴ」の赤いゼラニウムの花と、
「ジャックライト」の鹿がくわえるリンゴだけ。

それでも、モノクロームに近いような絵を眺めている
うちに、なぜか彼の世界に引き込まれていく。

秋や冬の絵が多い。秋や冬は、彼の言葉によると
何かがその下に隠されていて、実は物語のすべては
明らかにされているのだそうだ。だから、この絵に
何が隠されているのだろうと思いをめぐらせながら
眺めるのもまた楽しい。

同じように静謐感を覚えるハンマースホイの絵は、
どちらかというとカシッと硬い印象を受けるのに対し、
アンドリュー・ワイエスの絵はざっくりとしている
ような感じがする。水彩画が多いせいか。

わたしは、この画家の白が好きだ。雪、家の壁、白い
枯れ枝。荒涼とした風景ではあるが、不思議と冷たさは
感じられない。逆に心がジィンと温まってくるようだ。

成田ゴルフ倶楽部蔵の「鷹の木」がよかった。雪景色を
背景にアメリカンスズカケの枯れ枝が画面いっぱい
に広がる。このゴルフ場ではプレーしたことがない。

「747」は、飛行機雲が農家の屋根越しに見える。
それを眺める妻の後姿。747は、ボーイング機の名前。
ワイエスの絵にしてはユーモアが感じられるのが嬉しい。

「三日月」。細かいリアルな描写。氷柱の下がるがっし
りとした屋根。編み籠がかかっている。背景は雪景色。
クリスマスツリーに三日月が重なる。ちょっと出来過ぎの
感はあるが、見応えあり。





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最終更新日  2008年12月07日 16時55分08秒
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