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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2009年03月03日
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さて室生寺を訪ねた後、どこに出かけようか
具体的には考えていなかった。長谷寺や、聖林寺、
安倍文殊院あたりは、前の旅行で出かけたので、
学生の時以来の談山神社などどうかと思ったが、
冬の多武峰は行くものではないという情報もあり、
結局、行きの新幹線の中で読んだ「奈良の仏像」
紺野敏文(アスキー新書)に出てくる長岳寺と
いうお寺に出かけることにした。



実はこのお寺、この本を読むまでは、まったく
ノーチェックだった。平安後期の阿弥陀三尊像が
ある。それも日本最古の玉眼入りの像で、平安
時代から鎌倉仏に変わる節目の仏像だとのこと。

山の辺の道ハイキングを楽しもうかとも思ったの
だが、それは断念して、桜井からバスで柳本に
向かう。桜井からは何人も乗ったバスも柳本近くに
なると乗っているのは自分ひとりだった。

この辺りも古墳群となっている。長岳寺の隣は
崇神天皇陵であるし、昨年見ていたドラマ「鹿男
あをによし」の舞台ともなった黒塚古墳展示館で、
あの三角縁神獣鏡も見ることができることが分かり、
これはラッキーだったと思う。

この長岳寺。いかにも奈良らしい古刹で、他の
拝観者は数名程度。しかしながら風情のある
見どころの多い寺であった。

入口の大きなしめ縄のある門をくぐり、重要文化財の
旧地蔵院は、書院造りであり、鶴亀の庭園が美しい。
回廊の天井をよく見ると手の指の跡や足跡が
見える「血天井」となっている。

血天井.jpg

長岳寺.jpg

日本最古の鐘楼門をくぐり、浄土式庭園の池の前に
立つ本堂の中に目指す阿弥陀三尊像がある。

阿弥陀仏の脇侍の観音・勢至菩薩は、それぞれ
左右の足を降ろした半伽椅座像となっている。
動きがあって面白いし、構図的にもめりはりがある。

阿弥陀如来像も鷹揚とした感覚の平等院や三千院の
ものと比べると、より人間的でもあり、なるほど、
運慶の円成寺大日如来像に近いものを感じる。

多聞天・増長天も当時の色彩が残っており、なか
なか見応えがある。

石仏.jpg

また庭園には石仏も多く、ほのぼのとした気分も
味わうことができ、ツツジか紅葉の季節にまた
訪れたいと思うお寺であった。

このあと、崇神天皇陵、黒塚古墳とまわって奈良駅に
戻った。





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最終更新日  2009年03月04日 00時44分16秒
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