カテゴリ:アート
小学生のころ、父親にはじめて連れて行ってもらった博物館がこの科博で、 うす暗い展示室で、ミイラや首狩り族の干し首を見た思い出が強烈に残って います。それ以来、ミイラにはちょっとした愛着があり、今回、その展示が 最後にあり、とても懐かしく思いました。 この展覧会、世界の地域別にさまざまなミイラが展示されてあり、それぞれ 興味深く眺めました。でもよくよく考えると不思議です。ミイラってつまる ところ「死体」です。普通ならとてもじゃないけれどもじっくりと眺めること などできないのに、博物館でケースに入って展示されていると鑑賞の対象に なってしまう。 特に日本の江戸時代の学者のミイラや即身仏などは生々しさにあふれて います。それでもしげしげと眺めてしまうのはどうしてなんでしょう。 ミイラには、人の「死」でありながら、それを感じさせない何かがあるの でしょう。それにしても、この学者のミイラはすごいです。自ら実験台となり、 ミイラになることを宣言して、実現させてしまうのですから。その秘訣が 「柿の種」を食べたことらしいというのは面白かったです。 もうひとつ、さまざまな古代エジプトのミイラが展示されていましたが、 キャプションによると、王族から庶民まで、1億5千万人ものミイラが 作られたらしいです。遺体はミイラにするものだというのが当時の常識 だったのでしょうか。 現在でも遺体を燻製にして、ミイラを作っているパプアニューギニアでの 映像などもあり、とても興味深い展覧会でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年11月07日 00時00分59秒
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