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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2020年02月09日
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カテゴリ:アート


先日、ブダペスト展でこれまで名前も知らなかったハンガリーの
作家たちの素敵な絵を見ることができましたが、今回は同様にデン
マークの画家たちの絵を堪能しました。

フランスでバルビゾン派が活躍していたころ、同時期にデンマーク
の美術界は「黄金期」と呼ばれ、心洗われるような風景画が描かれ
ていたとのことです。今回も初めて名前を聞く画家のすばらしい
絵画が主点されています。

スケーインという土地に集まって、芸術活動をした画家たちの絵も
紹介されています。海辺で働く漁師たちの姿、船の遭難信号が発せ
たときの家族の不安など、北欧の海辺の地域特有の雰囲気が伝わっ
てきました。

また、19世紀末、デンマークでも室内を美的空間と捉えて、室内の
光景を描くのが流行しました。これがなんとも素敵でした。家族の
親密さを描いた心温まる作品がありました。クリスマスツリーの周
りを輪になって踊る家族を描いたヴィゴ・ヨハンスンの《きよしこ
の夜》に目が釘付けになりました。家族、人と人とのつながりを暖
かく描いています。デンマーク絵画の「親密さ」という特徴がよく
あらわれている素敵な絵です。

その後、この室内の光景は「親密さ」とまったく逆方向の無人の室
内の絵に代わっていきます。今回の展覧会メインのハンマスホイの
絵画です。たとえ人がいたとしても、後ろ姿だったり、病的な顔色
をしています。奥さんの肖像画、もっときれいに描いてあげればい
いのにと思うぐらいです。

北欧のフェルメールというキャッチですが、どこが?というのが私
の実感です。ハンマスホイの義兄であるピーダ・イルステズの《ピ
アノに向かう少女》や《縫物をする少女》の方が、明るい色使いで
よっぽどフェルメールっぽいと思うのです。

そうはいっても、ハンマスホイの絵を見ていると、無人の室内に流
れる時間の重みを感じます。そして、非現実的な空間、静謐さ、物
憂さが魅力のひとつになっているのだと思います。

12年前に西洋美術館で見たハンマースホイ展の印象とあまり変わっ
ていないことに気づきました。





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最終更新日  2020年02月09日 15時25分14秒
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