ロバと王女
2020/07/08大雨朝、緊急速報早めにチェックアウト。大雨は南信と岐阜が大変。畳、きれいになって戻ってきた。素晴らし昼食、キャベツカレージャック・ドゥミ監督「ロバと王女」(1970)ずっと観たいと思っていた作品。DVDで観てしまおうかと思っていたが、長野で観られることになってホントにうれしい。すごくよかった。シャルル・ペローの童話の映画化。ジャック・ドゥミ監督の中では一番ヒットした作品。「ロシュフォール」や「シェルブール」「ローラ」などに比べると困ったところもあるのは否めないし、全体にちょっと軽く見られがちだと思う。でも、おれはこの作品は大好き。困った気分になるのは、主に特撮などの技術によるところに大きいだろう。もっと古い技術で特撮を使ったジャン・コクトーやフリッツ・ラング、中川信夫、本多猪四郎といった監督たちの作品の方がはるかにモダンでファンタジックだったりする。やはり技術だけでなく、それをどう使いこなして見せるかとゆー点...。そーゆーところがこの作品の問題なのかも。色彩感も「ロシュフォール」のように成功してるとは言えない。21世紀の技術とまでは言わないが、せめて70年代後半くらいの技術で撮らせてあげたかったな...それでも語るべきところの多い作品だ。ある意味問題作と言ってもいいかもしれない。本当にジャン・コクトーをやりたかったんだね。ものすごくジャン・コクトー。ジャン・マレーの存在が既にコクトーへのオマージュだしその他様々な点で「オルフェ」や「美女と野獣」の微笑ましい反映がある。ヘリコプターはさすがに爆笑だったが....ロバの皮がシャガールっぽいね。カトリーヌ・ドヌーブ、拝みたくなるほど美しい。レシピの歌のシーン、最高。素晴らしい。ミシェル・ルグランの曲は冴えてるものが多く超最高だが、こーゆー作品の場合、スタイルが一貫性に欠け、ちょっと落ち着かない印象。それにしても亡き妻と瓜二つの娘(ドヌーブ)と結婚しようとする王(ジャン・マレー)の妄執が異様。この近親○姦への強い欲求は完全に変態だ。しかもネクロフィリア的だし...童話でこーゆーのはなくもない設定だが、ジャン・マレーがやると妙に生々しい...。ロバと王女 デジタルニューマスター版 [ カトリーヌ・ドヌーヴ ]デルフィーヌ・セイリグ(リラの精)とサッシャ・ピトエフが出てて、ちょっとロブ=グリエな気配。日本の原作ファンには総スカンな感じの「ベルサイユのばら」もいずれ観てみようかな。【中古】 ベルサイユのばら /カトリオーナ・マッコール,ジャック・ドゥミ,ミシェル・ルグラン 【中古】afb夕飯、豚のトマト煮込み作る。ターメリックライスで。