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カテゴリ:日記
2017/01/02
午前、実花のご実家。 こうきくん(こうちゃん)に会ってきた。 抱っこさせてもらった。軽いー。ちっちゃいー。 いやあ、かわいいかわいい! 2400gで生まれて、今3500g。 順調に育ってるなあ。よしよし 元気に大きくなれよ! 帰宅して昼食。 ローソンセレクト醤油ラーメン 麺はもっといいかと思ったのになあ。 ちょっとボソボソした感じがあって、 おれは気に入らなかった。 トーマス・マン「トーニオ・クレーガー 他一篇」読◎。 平野卿子さんの新訳。 昨日も書いたが、非常に読みやすい訳。 おれが昔読んだ実吉捷郎氏の訳(トニオ・クレエゲル)とこの新訳を 部分的に原語(独語)を参照しながら読み比べてみた。 結論としては、実吉氏の訳はすごかったってことがよくわかった。 当時(1927)としては非常にモダンな訳だったのではないかなと思う。 現代の我々の感覚で読んでも決して古くない。 わかりやすい名訳だったのだなと思い知った。 1927年なので古い部分は仕方ない。 例えば「カストラート」は今では認知されてるから、 そのままさらっと「カストラート」でスマートにイケるが、 実吉氏は「わざと仕立てた歌い手」としている。 確かにその通りなんだけれど、今の我々の感覚だとちょい苦しい。 こういったような細かいこと以外は、 全体としてすごくモダンだったのですね。 しかも格調高い。 そして、トーマスマントーマス・マンのドイツ語の原文が 意外なほどシンプルなことに驚愕する。 特にTonioの少年時代はけっこうわかりやすい。 こんなおれでも辞書をあまりたくさん引くことなく そこそこ読めちゃう。 音読してみると、これがまた実にいい おれが読むともちろんたどたどしいことこの上ないが、 それでも声に出して読むと、いい感じなのだ。言葉のリズムの心地よさがわかる。 中盤以降はむずかしー!歯が立たん。 この訳には「飛ぶ教室」とか「ほらふき男爵」みたいな、 ドイツの青少年向けの小説の息吹がちょっとある。 学校の図書館の匂いがしてくるような感じ。素敵だ。 その辺がこの新訳の特徴ではないかなと思う。 この作品の前半は完全に青春小説の体裁になってるので、 この雰囲気は相応しいと思う。 ↓挿絵がたくさん入ってるのも、 学校の図書館本的雰囲気をより高めてる。 挿絵は1919年の単行本のものを使っているそうな。 実に良いです。 いい雰囲気でしょう? 昔に比べて、今回は終盤で感銘を受けた。 学生時代は終盤でここまで心が動くことはなかった。 自分の年齢のせいだね。 「マーリオと魔術師」良かった..。 改めて感銘を受けた。恐ろしい小説だ。 今回の訳は「トーニオ」と同様に 「マリオ」ではなく「マーリオ」にしてる。 確かにおれも、「Mario」とゆー名前の人に「マリオ」とは呼びかけないな。 実際、どっちかとゆーと「マーリオ」の方に近い。「トニオ←→トーニオ」も同様。 こそれにしてもこの「他一篇」とゆータイトルの打ち方は無念すぎる。 「トーニオ・クレーガー/マーリオと魔術師」と、併記してほしい。 タイトルの字数が増えるのがまずいの? それでも「マーリオと魔術師」をちゃんと前面に出すべきじゃないですか? これは非常に重要な作品だし、 明らかに以前よりも重要視されるようになってきてるでしょ? 違うかな。そんなことないですか? おれだけが以前より重要視してる? 絶対違う。 せっかくわかりやすい訳文の新訳が出たのに、 「他一篇」ってのは残念すぎる。 竹山道雄氏の1955年の訳よりも、 ずっと読みやすいです。字も大きいし。 おれはこの平野さんの訳で読んで ようやくスッキリしました。 この作品を読みたいと思って検索する人も多いだろうに。 「他一篇」じゃ、あまりにも惜しい... 中高生諸君もこの訳なら大丈夫。 みんな背伸びしてトーマス・マン読んじゃおう! おすすめだよ。 そんなに長くないし、文章は読みやすい。 挿絵も多くて息抜きできる。 今の子はいいなあ。 こーゆー読みやすい訳もチョイスできて羨ましい 夕食 スンドゥブチゲ風。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017/12/11 11:35:00 AM
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