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カテゴリ:日記
201901/23
相変わらず調子悪いが これだけは絶対に観逃せないので 昼前からシネマポイント。 ウェルナー・ヘルツォーク監督 「ヴォイツェク」(1979)を観てきた。 これは念願の作品。 この作品はなかなか上映されず、 ソフト化も長くされず、 観るチャンスがずーっとなかった。 それをふつーに長野の劇場で観てしまった。 世の中変わった。 クラウスキンスキーの圧倒的な演技を堪能。 クラウス・キンスキーの演技をとことん楽しめる作品。 大満足。 おれはこのオペラ(ベルク)の大ファンなので、 物語の細部までよくわかって堪能できた。 ヘルツォークとしては古典的にオーソドックス過ぎて、 もうちょい冒険してもいいかなとも思うが、 その分落ち着いてクラウス・キンスキーの演技に集中できるのはいいのかも。 クラウス・キンスキーもケレンのあまりない、 非常に落ち着いた演技。 でも、もちろん凄みや滲み出る狂気は十分。 キンスキーファンは必見と思う。 ベルクのオペラが好きな人も、観たら楽しめると思う。 ヘルツォーク監督はビュヒナーの原作はもちろんだけれども、ベルクのオペラも意識して作ってるように随所で感じた。映画は、原作にはかなり忠実なようだ(オペラも原作に非常に忠実なのだそうだ)。この映画も髭剃りの場面でちゃんと「langsam,langsam」とゆー台詞で始まる。台詞は細かいところまでオペラそのもの。思わずオペラのその部分のメロディを口ずさみそうになる。 マリーのエーファ・マッテスが美しい。シュトロツェクの時の彼女よりもずっと綺麗で美しいと思う。これは彼女の代表作と言っていいと思う。 フィルモグラフィを見ると彼女は70年代のニュージャーマンシネマによく出演してた。ファスビンダーの作品とか.... キンスキーの演技を別にすれば、全体としてはおれはこの作品はオペラの方が好きだな。ベルクのすごさを却って思い知る。ほんとはキンスキーの演技でベルクの音楽だったら最高だけど、そうもいかないやね。キンスキーは歌手じゃないし。 この作品にはブルーノ・マデルナ指揮ヨアヒム・ヘス監督のオペラ映画も存在する。これは非常に素晴らしい映画で、おれも大好き。ヘルツォーク監督のよりもこちらが好きな人も多かろう。これはDVDがある。 キンスキーを堪能して帰宅。 キンスキーの過去作のことをいろいろ考える。ウィリアム。マローン監督の「クリーチャー」(1985)やデヴィッド・シュモーラー監督の「クロールスペース」(1986) クロールスペース [ クラウス・キンスキー ] どちらも超B級作品だが、キンスキーファンは必見だろう。おれは両方映画館で観た。どちらもけっこう好きだ。こーゆーどうしようもなく怪しげなのに出ちゃうところがキンスキーのおもしろいところ。 そうそう、これは芸術作に近い感じになるけど、 寺山修司監督の「上海異人娼館チャイナドール」(1981)も忘れがたい作品だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019/07/24 06:03:53 PM
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