2007/04/28(土)03:54
ルネ王の暖炉、弦楽六重奏メンバーと聴きあい会
(Fl: K.I 記)
本日は、弦楽6重奏のメンバーと同じ練習会場・時間帯でした。せっかくですので、互いの曲を聴きあいました。
こんな感想を頂きました。メリハリがない→p(ピアノ)、pp(ピアニッシモ) をもっと落とした方がいいのでは。pで終わるところが、pというより、怖気付いた感じがする。低音はよく響いている(良い意味)バラバラになっている箇所はお互いに聞きあいましょう。各楽章のテーマを意識しましょう。もっとCDなどを聴いてイメージを膨らませてみては?6楽章のターンタタンのリズムについて、音に余韻がない。毎回、練習の演奏を録音して聴いていますが、思っていたことをズバリご指摘いただきました。でも、自分たちで思っているのと、第三者から指摘されるのとではまるで緊張感が違います。もっと、もっと、気をつけなくては!と。
ルネ王の暖炉は、他の演奏項目ブラームスやドヴォルザークのようなロマン派とは異なり、現代チックなので耳なじみがよくないのではと思われがち。(演奏しがち?)
でも、私が初めてCDでルネ王の暖炉を聴いた時、はたして、理解しがたいと感じたでしょうか?
いえいえ、とてもムードある美しい曲と思いました。考えてみれば、ミヨーは、バレエや歌劇の曲を数多く作曲している人です。ちゃんと演奏すれば、素敵な情景が目に浮かぶ音楽になるはずでしょうネ。
耳をひきつけるメリハリはどうしたら出せるのか? ロマン派のような感情的なメリハリではなく、情景のメリハリ。場面が次々に切り替わるような、そんな演奏をしたいのですが。
その課題の1つとして、p(ピアノ)、pp(ピアニッシモ)が重要となってくると思いました。
さて、管楽器の場合、そのp、ppというのが、意外とやっかいなのです。いくら音量を落としても"p"に聴こえない、と思った人、もしくは言われた人もいるかと思います。
弦楽器の場合、弓にかかる腕の重さや弦に接する面積で調節すると思いますが(たぶん)、管楽器の場合は、アパチュア(上唇と下唇の隙間)で息の出る量を調節します。その時、息のスピードが落ちると音程が下がります。また、唇に力が入ってしまうと、耳障りの悪いキリキリした音になります。これでは、音量を落としてもちっとも"p"に聴こえません。
※参考までに「図1」をご覧下さい。
これがうまくできれば、まるで遠くから何気なく聞こえてくる“p”が出せるわけです。
ちなみに、“p”が美しければ、“f(フォルテ)”も芯のある美しい音が出せます。ファゴット、オーボエ、クラリネットは、さらに「リード」を振動させなくてはなりませんネ。
性質の違う5本の楽器が、美しい“p”を出せたとき、きっと表現の幅が広がるのだと思います。次回の練習で、いろいろ試してみようと思います。