N郎♪音汰。(楽天ブログ)

2006/06/16(金)23:15

アストラッド・ジルベルト『ビーチ・サンバ』 ( Astrud Gilberto / Beach Samba )

ボサノバのCDって何聴いたらいい? 自分の聴いている音楽は限られたジャンルでしかなく、幅を広げようと一時期世界のスタンダードCDを集めたことがある。その中にはボサノバのオムニバスCDもあった。1曲目に入っていたのが、歌ありの「イパネマの娘」。初めて聴いたとき、男性ボーカルにはピンとこなかったが、女性ボーカルにはピンときた。その素人っぽい歌い方と、素朴だがほのかな色を感じる声に魅了され、これぞボサノバと思った。 その「イパネマの娘」、作曲はアントニオ・カルロス・ジョビン、サックスがスタン・ゲッツ、そしてボーカルがジョアン・ジルベルトとアストラッド。巨匠たちが一同に会した、まさに名曲中の名曲だ。CDの中でも「イパネマの娘」はピカイチに感じた。他にはセルジオメンデスとブラジル’66の「マシュケナダ」なとが入っていたが、いま一つボサノバっぽくないな~と思っていた。 その後、地元のCDショップへ行ってもロック・ポピュラーの圧倒的な数に比べてボサノバは数も限られていたし、CDはみんな「イパネマの娘」ばかりが収録されていたので、ボサノバ聴きたいな~と思いながらも、誰がどんなアルバムを出しているとか、どんな名曲があるのか、さっぱり見当がつかなかった。図書館などで借りてきて聴いたりもしたが、インストも多く、ボサノバを意識して購入したアルバムはしばらくはそのオムニバスCD1枚だけだった。 数年後、無性にボサノバを開拓したくなり、「イパネマの娘」以外の歌入り名曲はないのか~!!そう思って、新星堂でわけもわからずボサノバのオムニバスCDを買ってきた。2枚組の輸入版で、日本語はどこにも書いていなかったが、「イパネマの娘」が収録されていなかったことと、CDのジャケットがおしゃれで気に入ったので買ってきた。 そのCD、1枚目の1曲目に入っていたのが「ビーチ・サンバ」。 これまた不安定な素人っぽい女性ボーカルだったが、これ「イパネマの娘」と同じ人じゃない?そう思って嬉しくなり、この女性歌手に「イパネマの娘」以外の名曲があることをはじめて知った。 その曲名がタイトルとなっているアストラッド・ジルベルトのアルバムがここで紹介する『ビーチ・サンバ』 ボサノバでベストな3曲を選べと言われたら間違いなく「ビーチ・サンバ 」を選ぶが、やはりこのアルバムの中でも「ビーチ・サンバ 」が一番いいと思う。 アストラッドのボーカルには歌詞がなく、♪パーバダバーパダッパダーとひたすらスキャットしている。 歌詞はないが「愛」が全面に出てるって感じで、アストラッドのシャイな声とあいまって、最初は人前で聴くことがはばかられるように感じた。今となっては・・・この曲いいから聴いてみて!!・・・と、女性になら言える。けど、男性には・・・・やっぱり言えないかな~?人格を疑われそうな気がする(笑)。多分アストラッドのボーカルが艶っぽいからなのだが、一方でさらりとしているとも思う。 曲自体も超名曲だ。とくに間奏のブラスセクションが入るあたりの展開がいい。口笛に似た笛の音がまたよくて、アストラッドのボーカルにも絡んでくる。アレンジャーは誰だろうと思ってクレジットを見ると、ドン・セベスキー。この間奏を作りだしたのはドン・セベスキーか? アマゾン・コムの日本のサイトを見ても誰もレビューを書いていなかったが、USのサイトを見たところ、結構レビューが書いてあった。ドン・セベスキーに触れているコメントもいくつかあり、やはりこのアルバムはドン・セベスキーのアレンジがポイントだなと思う。 クレジットを見るとドン・セベスキーのアレンジは2、4、7、8、9 アマゾン・コムのUSのサイト 「ビーチ・サンバ 」のほかに2曲目の「Misty Roses」などいい曲が結構あり、全体的に出来のいいアルバムだと思う。ただ、アストラッドのボーカルの下手さが出ててしまって、ちょっとな~って感じてしまう部分もあることはある。 「ビーチ・サンバ 」と同様にアストラッドがスキャットしているのは12曲目の「Nao Bate O Corocao」これもまた♪パダバダバダンパダーヤってうたっていた。 だけどやっぱりこのアルバム「ビーチ・サンバ」につきると思う。N郎♪おススメの素晴らしいボサノバポップスなんで、みなさん是非聴いてみてください。 楽天ダウンロードのサイトで視聴できます ところで、例によって渋谷TSUTAYAでこのアルバム借りてきたんだけど、あそこって置いてある全てのCDを視聴できるようになっていて、飽きないよ~。カウンターに申し込むと会員証を預かって視聴機(携帯CDプレイヤー)を無料で貸し出してくれる。30分選び放題、聴き放題。なんか俺、TSUTAYAの回し者みたいだけれど(笑)、音楽好きには夢のようなシステムだよね。

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