N郎♪音汰。(楽天ブログ)

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サブカルについてうんちく

2007/10/20
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N郎♪音汰。スペシャル企画
「音汰の部屋」 秋月龍樹さん(2)
~スーパー戦隊シリーズ放談~

前回対談からの続き | FC2ブログ同時並行掲載

「(ゴレンジャーは)従来型ヒーローからの転換点となった画期的な作品でした」

音汰 では待望の(笑)戦隊シリーズについてお願いします。まずはいつから戦隊を観ていたかですが、自分は子供のころ、ゴレンジャーを観てました。ただその後の戦隊については、バトルフィーバーとかデンジマンとか名前は知っていたんですが、観た記憶がないんです。多分地方で、テレビ朝日の純正なキー局がなく、放送してなかったのか、それともそのころはアニメの方ばかり観てたのかもしれませんね。当時記憶にある特撮モノといえば・・・宇宙鉄人キョーダインとか、大鉄人ワンセブンとか。ウルトラマン80をやっていたのは記憶にあります。秋月さんはどうですか?

秋月 私にとっても戦隊物はやっぱりゴレンジャーが最初の戦隊物なのですが、それ以前からの特撮物で円谷プロのウルトラマンシリーズや原作が石森章太郎の人造人間キカイダー、仮面ライダー、変身忍者嵐などのシリーズが子供の頃、夢中になったヒーローでして、ゴレンジャーはかなり最後の方に見た記憶があります。

音汰 おお~確かにそういえば。自分もゴレンジャー以前にキカイダーなんかも観た記憶がありました。仮面ライダーも。

秋月 ゴレンジャーは他のヒーロー物とは大きく異なり、様々なパーソナリティを持つ複数のヒーローが集団で戦う事で従来型ヒーローからの転換点となった画期的な作品でしたね。それ以前のヒーローと言うものはストイックで完璧な超人だったのですが、この作品からは女の子もいれば、チョッとノンビリな大食いキャラや、真面目なタイプなどのキャラが起用され、ヒーロー物がこの時代ぐらいから変わり始めた気がしました。

音汰 確かに。ヒーローが毎回毎回5人も出てくるなんて画期的でしたね、それも個性的で。九州弁でカレーばっかり食っているキレンジャー大好きでした(笑)

秋月 あの耳に残る「バンバンラバンバンバン♪~」もよく真似して歌っていましたよ(笑)。

音汰 「バンバンラバン」、コーラスは こおろぎ'73 でしたっけ?かなりインパクトがありましたよね。きっとみんな耳に残ってると思います(笑)。以前ブログでも書いたことがあるんですが、「バンバラバン」という濁音がインパクトあるらしいですね。

●過去ログ参照)『スーパー戦隊シリーズ全主題歌集 Eternal 5 Colored Spirits 』(1)


「最近の戦隊物は何かを一生懸命やり遂げようとする姿勢を子供たちに観せることが出来る」

音汰「バンバラバン」と言えば、マジレンジャーのエンディングを観て、「バンバラバン」の時代からよくぞここまで進化した!!って、あれはかなり衝撃的でしたね~特にダンスが(笑)。デカレンジャーのキャラクター商品があるのを見て、いまだに戦隊シリーズがあるってことを知り、マジレンジャーを実際に観たらもう~びっくり。なにがびっくりかって、いまだにゴレンジャーの5色の要素を引き継いでいるということと、あと、マジレンジャーのあの現代若者風というか、ぶっとび具合に(笑)。最近の戦隊についてどうですか?

秋月 暫く(数十年、笑)観ていませんでしたが、マジレンジャーぐらいから仮面ライダーの続きで観ていました。マジレッドを演じていた子のブログをたまたま読む機会があって実に真面目な好青年だったんですね、彼は。その時から「たかが子供番組」から「実は演じる役者さんに大変な努力がある番組」へと好感度アップですよ(笑)。

●リンク:マジレッド役/橋本淳さんブログ

秋月 無垢な子供たちの期待を裏切らないように直向に努力する役者さんたちには脱帽です。 案外、最近の戦隊物は何かを一生懸命やり遂げようとする姿勢を子供たちに観せることが出来るので安心して観せられますし、イジメのような内容のお笑い番組なんかよりは、ずっと精神衛生上良いように思います。

音汰 確かに。言葉づかいなんかはちょっと~な~なんてのもあるけれど、基本的な「勇気」とか「正義」とか、「困難の克服」とか、「弱いものを助ける」とか、そういったポリシーは戦隊物の素晴らしいところですね。やはりヒーロー番組はそうあるべきでしょう。ゲキレンジャーは観られてますか?

秋月 たまに見逃しますが、よく観ていますよ。最初はゲキレンジャー三人でしたけど、最近兄貴が加わりましたね。目が離せません(笑)。

音汰 「まいったぜー」ね。俺も知らぬ間に兄貴の口マネしてます「まいったぜー」って(笑)。あとヒゲのチョッパーね。考えてみればヒゲを生やしたメンバーって初かもしれませんね。まあ、ゲキレンジャーも残りそんなにないですけれど、きっとこれから盛り上がってくれることでしょう。ストーリーの盛り上がりは戦隊シリーズの伝統ですからね。これまでの中で特にお気に入りの戦隊などあります?

秋月 今のところマジレンジャーが一番良いですね。それ以外だとカルチャーショックだった海外の作品でアメリカでやったマジレンジャー「パワーレンジャーミスティクフォース」。日本のマジレンジャーの設定をそのままアメリカに持っていって、話のあらすじはアメリカ台本となっており、俳優さんも外国人がやってるマジレンジャースーパー戦隊シリーズです。アメリカでリメイクして一年遅れで製作されたものですが、視聴率結構とってるらしいです。悔しいけど結構クォリティ高いですよ。最初見たときコスチュームが同じなのに話のあらすじが違うのでびっくりでした。

音汰 おお~、「ミスティクフォース」も観たんですか。それはかなりのファンだ(笑)。向こうのトイザラスなんかでおもちゃも結構売れてるみたいですね。マジレンジャーといえば韓国のケーブルテレビでも放送されて大人気だったらしいですよ。俺もなんだかんだ言ってもやはりマジレンジャーが最高傑作だと思います。あれだけの感動とテンションを維持できたのは、ウルザード役の磯部勉さんが言っていたように、まさにレジェンド=伝説だと思います。他にもタイムレンジャーの最期の盛り上がりなんかも凄かった。そんな戦隊シリーズですが、どういったところが魅力の秘密なんでしょうね?

秋月 毎回、よく思いつくと感心する様々なアイデアとか、安心して観られるストーリーとかが魅力ですね。アニメより温かみがある感じがします。最近のアニメは独自の進化を遂げてきていますが、それも嫌いじゃないんですが、人間が演じるヒーロー物にはたとえ虚構の世界のお話でもワクワクさせるものがありますね。

音汰 なるほどね~。実際に人が演じて、さらに特撮ってところがいいんでしょうね。考えるほうも毎回毎回よく考えるわ。たまにネタ切れもありますが(笑)。以前自分のブログで「超忍者隊イナズマ」の紹介をした時、観られたとのことですが、イナズマはどうでしたか?

秋月 あの役者さんたちは良いチームですよね。パロディとも時代劇ともいえるような作品でしたが楽しく観ることができました。音汰さんのブログで紹介してくださったのが縁で見ることの出来た作品でしたが、観て好かったと思える作品でした。

音汰 ははは、ありがとうございます。イナズマ宣伝プロジェクトに貢献できた(笑)。たしかにおもしろい役者さんが揃ってますね~。ウメコ役の菊地美香さんなんてキャクター自体がスゴイ才能だと思います。続編のイナズマスパークは観られました?

秋月 まだなんですよ~テレビのCMであるのは分かっていましたが近所のTSUTAYAにはありませんでしたから買おうかと思っています。まだ売ってるお店が見つからなくて・・・どうしても無ければネットか直接店頭で注文してみようかと思っています。残念!

音汰 そうですか~。実は自分も近くのTSUTAYAで探したらなくて。店員さんに聞いたらやっぱりないって。TSUTAYAにおいてないっておっかしいですね。他の店には置いてると思います。今度観てまたレビュー書きますよ(笑)

●リンク:超忍者隊イナズマ!ニュース

(この対談、断続的にづづく)

●「音汰の部屋」 秋月龍樹さん(1)
●リンク:秋月さんのブログ「秋月の散歩道」









Last updated  2007/10/21 05:39:26 AM
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2007/02/15
前回からのつづき)



 フォエバー・「バカレッド」

スーパー戦隊シリーズファンの間では「バカレッド」という言葉が使われることがある。定義はよく知らないが、デカレンジャーのレッドのように、ぎゃーぎゃー騒いで、ムチャな行動をし、周囲をハラハラドキドキさせて、ある意味ひんしゅくを買っているようなタイプのレッドを「バカレッド」と呼んでいるのかもしれない。「バカレッド」の代表としてこのデカレッド、そしてマジレンジャーのマジレッドもバカレッドのタイプに当てはまると思う。両作品とも東映のプロデューサーが塚田プロデューサー(通称・塚P)だったことから、塚P=バカレッドという図式が成り立っているようだ。

しかしこの「バカレッド」、俺的には大好きなレッドのタイプなのだ。やはりレッドは熱血行動派タイプでムチャをする奴じゃないとおもしろくない。その魅力は最終回を2回後に控えた第48話の中で、地球署を離れ、栄転することが決まったバン(レッド・載寧龍二)と、後に残されることとなるテツ(吉田友一)とのこの会話のなかに凝縮されていると思う。

バン 「俺がいっちゃたら、地球署はどうなるんだろうっ~て考えると、どうもな・・・」
テツ 「え~、大丈夫ですよ、みなさんプロフェッショナルじゃないですか?」
バン 「だからだよ。あいつらには俺みたいな火の玉が側にいないとだめなんだ。」
テツ 「火の玉?」
バン 「うん、枠とか仕組みとか、そういう固っ苦しいもんを、バーンとぶっ飛ばすというか、ハートにど~んと火をつけるような奴がいないと、みんないまいちはじけらんないんだよ。」

・・・「バカレッド」の魅力を語りきっていると思う。常識や既成観念を破壊するところにこそ活路があり、観衆の期待がかかっているのだ。それこそがスーパー戦隊シリーズ最大の魅力であり、戦隊を観たい!と思わせられる一番の理由だと思う。

逆にいうとこんなシンプルな魅力を忘れてしまっていることが、最近の特撮ヒーロードラマのつまらなさを招いている元凶なのかもしれない。クールだとか、能力が高いとか、イケメンだとか、そんなことよりも、ヒーローがヒーローとして成り立つ最大にして必須の条件は、炎のように熱い「ハート」を持っているかどうかなのだ。ある時は空回りし、ある時は周囲にやれやれと思われたりするのかもしれない。でも、そんな「ハート」こそが困難を打破する原動力となり、可能性を開花させてくれるものなのだ。これは特撮ヒーローに限った話ではなく、人間が活動するところのすべてにおいて言えることであり、デカレッドはそんなシンプルなことを教えてくれたように思う。


 ミッドナイト・デカミュージック

最期はデカレンジャーの音楽について。劇中音楽はタイムレンジャーでおなじみの亀山耕一郎が担当している。ジャズベースやサックスがよく使われていて、『七人の刑事』を彷彿させるような口笛もあったりと、デカモノを意識した渋いサウンドがドラマをいい感じに演出していた。ピアノによるドラマティックな劇判もあったりと、聴き所はいろいろあったと思う。亀山耕一郎ではないが、現在放送されている『仮面ライダー電王』ではスウィングを主体としたビックバンド的な劇判が新鮮な印象を与えていて、ジャズやスウィングは特撮モノにマッチするって思わされた。

主題歌『特捜戦隊デカレンジャー』は言わずと知れたサイキックラバーの名曲で、スピード感あふれるビートロックサウンドがヒット曲となった。エンディングの『ミッドナイト デカレンジャー』 はジャズテイストにあふれ、初代戦隊歌手でもある、ささきいさおを起用したのはナイスだと思う。そしてなんといってもウメコ(菊地美香)とジャスミン(木下あゆ美)がロックバンドで歌う『girls in trouble! DEKARANGER』は、戦隊アイドルの新境地を開き、この歌のファンは多いことだろう。翌年のマジレンジャーではエンディングで5人がダンスをすることになるが、ゴレンジャーのバンバラバンからよくぞここまで進化したといった感じだ。



・・・というわけでデカレンジャーについては今回で終わりとするが、今度の日曜日にはいよいよ戦隊シリーズ最新作『獣拳戦隊ゲキレンジャー』がスタートする。東映のチーフプロデューサーはデカレンジャー、マジレンジャーと同じ塚Pだ。塚Pがどんな仕掛けをしてくるのか、いまから楽しみだが、スタッフを見ていたところ、なんとエンディングの歌手はついに水木一郎登場ではないか(笑)。

そしてきっと我らがヒーロー「バカレッド」が毎週日曜の朝をヒートアップさせてくれるにちがいない。電王と共に、今年のヒーロータイムはブレイクしそうな予感!

●リンク:塚Pブログ・超忍者隊イナズマ!ニュース








Last updated  2007/02/17 11:20:13 AM
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2007/02/14

前回からのつづき)

前回はデカレンジャーの魅力について書いた。だがN郎♪的にはいまひとつデカレンジャーにのめりこめなかったことも事実だ。その原因を挙げてみよう。

警察組織が舞台であること・・・・現実の警察組織は日本の3大タブーの一つと言われており、権力・特権組織としての不正や不祥事が後を絶たない。怠慢捜査で事件を事故にしてしまったり、他殺を自殺にしてしまったりで、そのような警察組織を美化していることへの抵抗感。もちろん庶民のために正義を貫き立派に働く警察官の方も大勢いると思う。しかし権力を持つ者は、それをチェックする機能が働いていない限り、腐敗していくのが古今東西世の常なのだ。逆に警察組織の不正などを追求するストーリが出てくれば面白かったかもしれないが、デカレンジャーは勧善懲悪のシンプルさを売りモノにしていただけに、その域を求めることは無理であった。

ジャッジメントのデリート許可への抵抗感・・・・いくら極悪犯罪者のアリエナイザーとはいえ、ジャッジメントされているときのうろたえている様子、そしてデリート許可=デカレンジャーによる抹消処分の流れにはちょっと首をひねってしまう。その流れに諸手を挙げて賛成する人がいたとしたら、恐ろしい世の中だと思う。デリート許可の後、アリエナイザーが「これは冤罪だ!」とか、「家族が星で自分の帰りを待っているんです!命だけはどうか助けて下さい!!」とか言ったらどうするんだろう?ジャッジメントの公正さはどの程度なのか?あきらかな重大犯罪者ばかりだったからわかりやすかったけれど、微妙な犯罪者で、それに対してデリート許可が出されたらどうしたんだろう?

全話を観たわけではないし、中にはジャッジメントで「○」となったアリエナイザーもあった。しかしジャッジメントに対して深いところまで描かれていたとは思えない。仮に上に挙げたようなストーリ展開があったとしたら、ジャッジメントから現実の裁判制度や死刑制度に対する問題提起となり、賛成だろうが反対だろうが視聴者の思考回路を活性化させ、デカレンジャーへの評価は一気にアップしたのは間違いない。

2000年のタイムレンジャーでは敵を殺さず圧縮冷凍するという、かなり画期的で進化した解決方法をとっていたスーパー戦隊シリーズであるのだ。シンプルさを売り物にした分、デカレンジャーでは視聴者の思考回路を停止させ、番組のレベルが単なる娯楽作品のレベルにとどまってしまったと言わざるおえない。

・・・とまぁ、不満がないわけでもないが、子供番組にそこまでのレベルを求めることは筋ちがいなことなのもしれない。でも先に挙げたタイムレンジャーでは、登場人物のセリフの中に圧縮冷凍をする意義が出てきたこともあったのだから、スーパー戦隊シリーズを単なる娯楽作品のレベルにとどめておくのはもったいないことだとも思う。単なる子供番組の枠を超え、可能性を追求してきたのがスーパー戦隊シリーズの歴史ではなかったか。


これらの抵抗感のほかにデカレンジャーにのめりこめなかった理由として、ストーリーが一話完結方式で、全話を観なくてもいいだろう~ということもあった。

しかし、ラスト3話に関してはストーリ展開がかなりおもしろく、のめりこめた。あれだけハラハラドキドキしたストーリを展開できたのだから、一話完結ではなく、ああいった感じのストーリーを他のところにもちりばめていれば・・・そう思う。

ラスト3話では、地球署の、どうにもならないような絶対絶命の危機を乗り越えるため、デカレンジャー6人の一人一人が持ち味を出し、なくてはならない役割を演じてその危機を乗り越えていった。脚本がよく考え抜かれており、さすが戦隊の最終回はちがう!!と唸らされた。

翌年のマジレンジャーでは、デカレンジャーでのラスト3話の盛り上がりを各所にわたってちりばめたようなストーリ展開となっており、マジレンジャーがメチャクチャおもしろかったのはデカレンジャーでの成功経験があってこそだと思った。

(この話つづく)






Last updated  2007/02/16 02:44:24 AM
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2007/02/13

スーパー戦隊シリーズ最終回到達ランキング、マジレンジャー・アバレンジャー・ガオレンジャーに続いて最終回に到達したのは「特捜戦隊デカレンジャー」となった。



2004年2月から2005年2月まで放送されたデカレンジャー、かなりの人気だったからファンは多いのではないだろうか。DVDのレンタルコーナーでも、他の戦隊シリーズと比較して借りている人は多いように見える。

スーパー戦隊シリーズの中でのデカレンジャーの特徴について、俺が感じたことを挙げてみよう。

1.完成度が高い
2.キャラクターに個性があり、あそびごころがあっておもしろい

1.完成度が高い・・・これについては前年のアバレンジャーがかなりハチャメチャなストーリー展開だったのと比較し、ずいぶんとお行儀のよいストーリ展開となり、作品としての質が高くなった。アバレンジャーで番組の内容に対する親からの批判や抗議があって、その反省からではないかと推測されるが、お行儀がよくなってもエンターテイメントとしてよく出来ていて、その2つを両立させたことはスタッフの努力の賜物だと思う。

いわゆる悪モノ側となるアリエナイザーや怪重機のデザインもよく、デザイナーは手塚治の漫画に影響を受けているのでは・・・そう思われるほど、デザイン的に統一がとれていて、なかなかだった。これもアバレンジャーから進歩したところだろう。


2.キャラクターに個性があり、あそびごころがあっておもしろい・・・これについてはバン、ホージー、センちゃん、ジャスミン、ウメコと、5人それぞれの個性があり、あそびごころに満ちたキャラクター設定とセリフまわしで、各人の存在感を際立たせていたのがよかった。「ジャスミンはエスパーである」とか、「これはセンちゃんのシンキングポーズである」とか、毎度おなじみのナレーションが入るのだが、その定番ナレーションの使い方など、作り手のウマさが光っていたと思う。

5人の中でも、オヤジギャグや言葉あそびをクールに連発するジャスミン(木下あゆ美)のキャラクターが一番ヘンでおもしろかったのだが、そのセリフから脚本家やプロデューサーの世代が見えて、似たような世代にはたまらなかったのではないかと思う(笑)。

ただ、追加メンバーであるテツ(吉田友一)が「ナンセンス」を連発するのには、他にセリフはないの?・・とか、ここで「ナンセンス」というのは意味的におかしいだろう・・・とか、なんか演じている役者さんが可哀そうになった。テツの扱いについてはもうちょっと考えてあげてもよかったのでは・・・まぁ、女装が個性と理解しておこう(笑)。

犬顔をしたボスや石野真子が演じたスワンさんも、それぞれの役割でいい味を出していて、なくてはならない存在感を示していたし、スワットの時のゴリラ教官や鳥顔の宇宙警察長官など、脇役キャラクターも印象深かった。翌年のマジレンジャーの冥府十神でもいえるのだが、声優さんの使い方が上手いと思う。ゲストキャラクターも記憶に残っているキャラが多いのではないだろうか。

このようなしっかりしたキャラクター設定には、登場人物一人一人を大事にした作り手のこだわりが感じられて、デカレンジャーが成功した大きな要因だと思う。オーソドックスではあるが、1年間を通して放送するシリーズ番組として重要なポイントではないかと思うのだ。

どのキャラクターが一番好み?・・・・デカレンジャーはそんな楽しみ方が出来た作品であったと思う。

(この話つづく)

●リンク:テレビ朝日デカレンジャー公式サイト
●リンク:東映デカレンジャー公式サイト






Last updated  2007/02/14 03:43:01 AM
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2007/02/04

おもしろいとかそういったレベルを飛び越えてスゲーのが始まったって感じだ。日曜あさのテレビ朝日系列で、先々週から放送がスタートした「仮面ライダー電王」のことだ。響鬼、カブトと、マジレンジャーなどの戦隊シリーズに比べて、おなじ東映が作っているとは思えないほど面白くなさ過ぎた平成仮面ライダーシリーズであるが、いいかげん打ち切りだろうと思っていたところ、新番組はこれまでの最低評価を覆し、ぶっちぎりでおもしろい。この調子でいけば今年は「仮面ライダー電王」ムーブメントでも起こるんじゃないだろうか?・・・先日の日曜日に放送された第2話を観てそう思った。

簡単に説明しよう。未来からの侵略者「イマジン」は実体をもたいないエネルギー体として現在にやってくるのだが、2007年の人間と契約を結び実体化する。そして契約者の願いを叶えることと引き換えに、契約者の過去へと飛び、そこから時間をねじ曲げようとするのだ。仮面ライダー電王は”時の運行を守るために”その「イマジン」と闘うという設定だ。

未来からやってきた戦士が悪と闘うというのは当ブログでも何度も紹介している「未来戦隊タイムレンジャー」と似た設定だが、電王の脚本はタイムレンジャーとおなじ小林靖子が担当している。

で、なにがスゲーのか。


■その1 人は誰でも後悔の念を持っている。

「あのときああしていれば・・・」誰もがそんな後悔の念を持っていることだろう。過ぎたことをやり直せるのであれば、こんな悲しみに暮れなくても済んだのに・・・
未来からの侵略者イマジンは、人のそんな思いにつけこんでくるのだ。現在、過去、そして未来。古今東西、時間を変えることは人間の夢ではないだろうか。時間という観念には不可思議さとともにそんな強烈な興味を惹きつける何かがあると思う。

電王の活躍する舞台は「時間」という観念なのだ。超SF的でかつ人間の深さを追求出来る舞台ではないか。この舞台設定でおもしろいストーリーがいくらでも作れそうな気がする。そしてこれから小林靖子が書いていくであろう脚本は、人間存在に関わる強烈なテーマを提示してくれそうな気がし、歴史的な傑作となるのではないかと期待してしまう。


■その2 絶妙なキャラクター設定

主人公の野上良太郎は正義感は強いが気が弱い若者で、ドラえもんののび太のように不運ばかりに見舞われている。しかし、良太郎にとりついた電王が主導権を握ると強烈に強くなり暴れまくる。良太郎は暴走しがちな電王にブレーキをかけ、悪と闘い、人々の願いを叶えるという役割だ。第2話で、過去にさかのぼって病床の母親からクリスマスプレゼントを受取ることが出来たラストシーンには思わずホロリとさせられてしまった。良太郎の性格にタイムレンジャーのシオンを彷彿させられたのは俺だけではないだろう。

そんな普通の、良心的で弱っちい若者が主人公なだけに、今どきの多くの普通の若者から熱烈な支持を受けそうな気がする。要は人として共感できたり感情移入できたりするようなキャラクター設定であるか?そんなドラマであるのか?・・・ということだと思う。人間ドラマを作るうえで重要なポイントだ。


■その3 俺、参上!

で、また良太郎にとりついた電王だが、こいつがまたメチャクチャなキャラクター設定でブレイクしまくり。ヒーローが登場してくる時にはキメセリフを吐くのが定番だが、電王のキメセリフはこれだ。

「俺、参上!」
・・・(笑)

第1話ではこんなことを言っていた。

「俺に前フリはいらねぇーぜ、最初からクライマックスだ!!」

・・・・面白すぎ(笑)、このセリフ、俺も使いたい(笑)


とまぁ、まだ2話しか観ていないが、このドギモを抜いた面白さに特撮ファンは騒然としていることだろう。2007年、これまでのうっぷんを晴らすかのようにスゲーのが始まったって感じだ。このままいくかどうか一抹の不安はあるが(笑)まぁ、見逃したくはないドラマが始まったことは間違いない。

●リンク:テレビ朝日|仮面ライダー電王
●リンク:仮面ライダー電王(東映公式)







Last updated  2007/02/06 01:40:51 AM
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2007/01/05

1977年 東宝
監督:市川崑
原作:横溝正史
出演:岸恵子
    石坂浩二
    若山富三郎
    北公次 他

遅ばせながら新年初投稿となる。フジテレビ・稲垣吾郎の『悪魔が来たりて笛を吹く』でも、石坂浩二のリメイク版『犬神家の一族』でもなく申し訳ないが、年末年始に改めてDVDで観た金田一映画、77年東宝『悪魔の手毬唄』について書こう。


■映画の観どころ

この映画、出演者では岸恵子が最も注目されたと思うのだが、多くの人が評しているように、一番の役者は若山富三郎だと思う。タバコをふかしながらの演技が絶妙で、たまらなく上手すぎる。相当な演技研究家だったのではないかと推測してしまう。プロフェッショナルな役者とはああいった演技をする人のことを言うのだろう。素晴らしいセンスだ。

若山富三郎の他にも出演者は演技派ぞろいで皆芸が細かく、そんな演技を見ているだけで十分楽しめる。医者役の大滝秀治の傍若無人な態度、特に火鉢に足を突っ込んでいるところや、野津刑事役の辻萬長がメモを確かめながら調査結果を読み上げるシーンなど、ホントに芸が細かく、おもしろい。役者の演技を楽しみたい人にはたまらない映画でないかと思う。

そして石坂浩二の、あのとぼけた金田一役の演技は、稲垣吾郎の金田一の演技とは雲泥の・・・な~んてもんじゃないと思う。稲垣ファンには申し分けないが、そう言わざるおえないほど金田一耕助役としての演技がはまっていた。

出演者のこの絶妙な演技の連発は市川マジックのなせる業なのだろうか。同じ市川監督の映画でも96年の東宝『八つ墓村』には首を傾げたが、目標としたのは『悪魔の手毬唄』だったのかもしれない。

斬新なカットや映像のつなぎなど『悪魔の手毬唄』は市川映像絶好調で、田舎のひなびた温泉宿や土蔵、放庵の庵など、舞台となる場所の映像も実に素晴らしい。よくまあ、あれだけ古ぼけた日本の民家を再現できたものだと感心する。役者の演技とともに、そんな映像を観るだけでも十二分に価値ある映画だと思う。


■音楽

村井邦彦・田辺信一の音楽は角川『犬神家の一族』での大野雄二の音楽的趣向を引き継いでいてよかった。しかし、主題曲の「哀しみのバラード」はいい曲ではあるのだが、日本的土着文化を舞台とした「悪魔の手毬唄」の世界とはちょっと違うのではないかと思う。主題曲には「鬼首村手毬唄」を持ってくるべきではなかったか。また、本編で使用されていた音楽より、DVDに収録されていた映画の予告編の音楽の方がエキサイティングでインパクトが強く、好みだった。MBS横溝正史シリーズの音楽に近い感じで、音楽的趣向はああいった感じのほうがよかったと思う。どこかに収録されていないだろうか?


■横溝映画の最高傑作・・・について(ネタばれ注意)

この映画、横溝映画の最高傑作と評判が高い。確かに完成度は高く、役者の演技も素晴らしい。しかしこの映画が横溝映画の最高傑作・・・というのは松竹『八つ墓村』の映画評で触れたように、ちょっと違うんじゃないかと思う。

岸恵子が事件の真相を語るところからの情緒的シーンがウケたせいなのか、東宝の後続『獄門島』では原作と犯人を変え、原作にはない犯人の情緒的な生い立ちをクライマックスに持ってきている。が、『獄門島』でのその改変は安っぽいドラマを連想させ、失敗ではなかったかと思う。あの作品はドライに終わらせるところが格好いいのだ。『悪魔の手毬唄』もそこまではっきりとは言えないが、岸恵子の告白を中心とする情緒的なシーンが今ひとつのめりこめない。そういった部分が逆に殺人事件の動機に疑問を呈する結果となり、そんな評価が散見される原因ともなっているのかもしれない。ただ、母親の死を知った歌名雄の悲劇には、作り物とわかっていてもせつなさを感じざるおえなかった。

横溝映画の最高傑作となるためには・・・『悪魔の手毬唄』の後半に、鬼首村手毬唄を口ずさみながら人喰い沼を別所千恵子が歩くシーンがある。そのシーンに続いて人形が手毬をはじめる怪奇幻想的シーンがあるが、あのイメージをもっと全面にうちだし、映画全体のモチーフとしていればより凄い映画になっていたのではないか・・・横溝作品が横溝作品である魅力、原作者が一番強調したかったところ・・・そんな部分をあともう少し強調していれば・・・そう思うのだ。

そんなことを思いながら原作者・横溝正史の怪奇娯楽探偵小説家としてのセンスとサービス精神にあらためて感心させられてしまった。そしてその原作のエッセンスを、ユーモアを交えながら見事に映像化した市川崑の力量にも同時に感心させられた一作であることは間違いない。

●関連記事一覧:金田一耕助についてうんちく 映画&音楽








Last updated  2007/01/08 01:21:39 AM
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2006/12/28

magi2.jpg『魔法戦隊マジレンジャー』第32話
「父の言葉~マージ・ジルマ・ゴル・ゴジカ~」
脚本 大和屋暁
監督 竹本 昇

今年観たドラマの中でベストなドラマはズバリ、これだ。テレビでの放送は昨年の10月9日なのだが、本放送では見逃してしまい、今年になってDVDをレンタルして観ることが出来た。

子供の頃、野球の試合でメンバーを外されて落ち込んでいる蒔人に、今はいない父親が声をかける。「蒔人、強くなれ。」
父が残したその言葉の本当の意味を伝えるため、体をカビに蝕まれながらも蒔人は戦いに苦しむ兄弟たちの元へ駆けつける。父が残した言葉「強くなれ。」の本当の意味とは・・・・。

この話、最初観た時には思わず泣いてしまった。そして2回目にDVDを借りてきて観た時、ストーリーを知っていながらもっと泣いてしまった。旗を振る蒔人のシーンを見ただけで涙があふれてくる。脚本のよさ、そして蒔人役・伊藤友樹の熱演あってのことだと思うが、なぜこれほどまでに感動してしまうのか・・・

『魔法戦隊マジレンジャー』の凄いところは、単なるエンターティメントの領域を飛び越へ、ストーリの中に人の目を見開かせてくれるようなメッセージやテーマがこめられているということだ。苦しみや困難を乗り越えなければならないときの「勇気」、そして崩壊しそうな中で最期にはやはり守るべき「家族の絆」・・・それらがメインテーマなのだが、脚本はそういった狙いを柱として一年を通しぶれることなく作られている。

他の戦隊シリーズもそうなのかと思って観てみたのだが、『魔法戦隊マジレンジャー』ほどメッセージやテーマを意識して作られた作品は他にはないのではないかと思う。

何かに落ち込んで元気がでないような人は、是非ともこのマジレンジャーを観て欲しい。絶対に何かが開けてくるんじゃないかと真面目に思う。


スーパー戦隊シリーズの大傑作『魔法戦隊マジレンジャー』の中でもこの話はベストエピソードだと思う。次点には第27話 「俺たちの絆~マジーネ・マジーネ~」 (脚本 荒川稔久)を挙げよう。



<自ブログ>
● DVD 魔法戦隊マジレンジャー VOL.12
● DVD 魔法戦隊マジレンジャー VOL.11
● DVD 魔法戦隊マジレンジャー VOL.10
● DVD 魔法戦隊マジレンジャー VOL.9
● 『魔法戦隊マジレンジャー VS デカレンジャー』の見どころ
● 魔法戦隊マジレンジャーの音楽(2)
● 魔法戦隊マジレンジャーの音楽(1)







Last updated  2006/12/29 03:24:42 AM
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2006/11/23



ガオレンジャー特集の最後は雑談で締めよう。


主題歌 山形ユキオ&Salia

以前、戦隊ソングのベストを選んだことがあり、N郎♪的選択耳はこのガオレンジャーの主題歌『ガオレンジャー吼えろ!!』 をNo.1ソングに選んだ。

●自ブログ:『スーパー戦隊シリーズ全主題歌集 Eternal 5 Colored Spirits 』(4)

ベストに選んだ理由は、数ある戦隊ソングの中でも一番燃える曲だから(笑)なんだけど、繰り返し書いているとおり、大音量で聴いてみればそのよさがわかると思う。バスドラが心臓の鼓動のように響き、ブラスセクションの絶妙なタイミングとコーラスパートのコード進行が見事。作曲・編曲は中川幸太郎。タイムレンジャーの亀山耕一郎もそうだけど、音楽のバリエーションが半端ではなく、さすがだ。山形ユキオのボーカルも燃えている。

エンディングの『ヒーリン‘ユー』も癒し系の名曲だ。Salia のライブは先日紹介したDVD『スーパー戦隊魂2004』で観ることが出来る。山形ユキオの『ガオレンジャー吼えろ!!』 も収録されており、派手な衣装やベーシストとの掛け合いがみどころ。


さいたま新都心登場

ガオレンジャー第32話の「三匹が喰う!!」では、建設途中のさいたま新都心が「神居野ニュータウン」という名前で登場し、物語のキーとなる。これ以降、さいたま新都心は、スーパーアリナー前やけやき広場など戦隊の撮影スポットとしてよく使われるようになった。また第35話「獣皇剣、強奪」では川越が撮影場所となり、小江戸・川越の街並みを楽しむことができる。

戦隊シリーズではその他に、川口のリリア前やグリーンセンターなど、なじみの場所がよく登場してきて、近くに住んでいる身としておもしろい。撮影にでくわしたことはないけど、いつ撮影してるんだろう。


映画 火の山、吼える

ガオレンジャーの映画 『百獣戦隊ガオレンジャー 火の山、吼える』 は出来がよかった。戦隊の映画ってぶっちゃけあんまり面白くなく、いまいちという印象があるのだが、この映画は例外で、よく出来ていたと思う。娯楽作品として本編よりもおもしろいかもしれない。ガオコングが火の山から出てきてパフォーマンスをするCGシーンは観ていて単純に楽しかった。

ちなみにこの映画のために特別なロボット、ガオナイトが登場するのだが、バンダイのガオナイトのオモチャ、稀少価値ということもあってか、中古ショップで2万円のプレミア価格がついていた。驚異的だと思う。


Vシネマ ガオレンジャー VS スーパー戦隊

Vシネマの 『百獣戦隊ガオレンジャー VS スーパー戦隊』 はガオレンジャーのメンバーが過去の戦隊のメンバーに出会って一緒に闘うというストーリ。すべてのレッドが一同に登場するシーンや、戦隊のメカ軍団が一斉にやってくるシーンなど、よく撮影したと思う。

エンディング主題歌の 『燃えろ!!スーパー戦隊魂』 は水木一郎と堀江美都子が歌っている。次回のライブ・スーパー戦隊魂には水木一郎を呼んで、この曲をやってみてもおもしろいのでは?

あと、ツエツエ役の斉藤レイさんの水着姿にびっくり。こんなにスタイルがよくて美人な女優さんだったとは。

●リンク:斉藤レイ saito-rei.com

今年は30作記念として、ボウケンジャーVSスーパー戦隊が作られるともっぱらの噂だが、どういった展開となるのか興味があるところだ。個人的にはアカレンジャーを中心にバシッと決めてほしいところだが・・・

9月に公開されたウルトラマンメビウスの映画は、ウルトラ兄弟が登場してきて大好評だっただけに、戦隊も負けてられないんじゃない?


Vシネマ ガオレンジャー VS ハリケンジャー

同じくVシネマの 『忍風戦隊ハリケンジャー VS ガオレンジャー』 、ガオレンジャーのオマージュ的な内容となっていて、これもそこそこおもしろかった。ツエツエとヤバイバが登場してくるシーンにはちょっと感激。ヤバイバの坂口候一さん(声)も、スーツアクターさんも、斉藤レイさんも、演技うまいよな~。プロフェッショナルだと思う。

DVDの特典映像で出演者のメッセージが収録されていたが、トリは玉鉄さんで、なかなかいいコメントをしていたと思う。


視点と尺度

よくガオレンジャーとタイムレンジャーの比較は、ジュウレンジャーとジェットマンの比較に譬えられる。前者は子供ウケして大ヒットし、後者は子供ウケせずオモチャの売上がいまひとつであった。そして逆に後者が大人の視聴者から人間ドラマとして絶賛されたのに対し、前者は子供向けでつまらないと評されたりもした。

人によって同じ作品が「おもしろい」と評されたり、「おもしくない」と評されたりするのは、結局のところ人それぞれ視点と尺度が異なるからだ。受け手は自分の視点と尺度に従って観る観ないを判断すればよいが、作り手側はどうすべきか??

これはもう自分の視点と尺度で突き進むしかないのではないか。それ故に、作り手にとって視点と尺度を広げていくことは必須だと思う。その上でバランスのとれた娯楽作品に仕上がれば言うことはない。


・・・そして新たなる戦隊・ゲキレンジャーへ

来年のスーパー戦隊シリーズのタイトルは 『獣拳戦隊ゲキレンジャー』 だという。タイトルを観る限り、動物モノという気がするが、やはりこれもバンダイ主導でガオレンジャーの大ヒットにあやかろうという発想なのだろうか。

今放送している 『轟轟戦隊ボウケンジャー』 はほとんど観ていない。前作の『魔法戦隊マジレンジャー』が娯楽作品としてあまりに優れすぎていて、そのおもしろさにはるか遠く及ばないと思ったからだ。多分ボウケンジャーも観ればそれなりにおもしろいのかもしれないが、朝起きて観ようという気には全然ならないし、DVDを借りてきて観ようという気にもならない。年間を通した構成とか、キャラクターの設定とか、そういった次元で魅力に乏しく、ストーリーをいじくったりしてもN郎♪的評価の挽回は無理だと思う。

ゲキレンジャーのプロデューサーがマジレンジャーやイナズマと同じ塚田プロデューサーだったとしても、新しい戦隊に期待感がなくなっているのは事実だ。シチュエーションは毎年異なるが、イケメンまたはカワイコちゃんばかりにいい加減飽きたのかもしれないし、ボウケンジャーに対する失望感が新しい戦隊への期待感喪失につながっているのかもしれない。

・・・・とまぁ、ぶっちゃけ書いてしまったが、こんな期待感のなさを裏切ってくれるのが、スーパー戦隊シリーズのよさであり、それゆえに30作品も続いてきたのだと思う。

『超忍者隊イナズマ』の中で、ウメコが提出した次期勇者隊シリーズの企画に対し、ハムスター館長は「初がない、初が!!」とカツを入れていた。『獣拳戦隊ゲキレンジャー』はどんな「初」を見せてくれるのだろうか・・・・なんか嫌な予感がしないでもないが(笑)、スタッフはきっと戦隊史上の最高傑作を作ろうと意気込んでいるに違いない。

頼むぜ!!東映!!

・・・

そんなこんなで次期戦隊シリーズに期待を込めながら、ガオレンジャー特集はおわりとし、戦隊シリーズ強化月間も今回で終わりとする。

でも、これは書かねば!!と思わされるようなドラマに出会ったら、もちろん書いていくので、戦隊ネタはきっとこれからもまだまだ出てくるんじゃないかな~と思う(笑)。戦隊ファンのみなさん、しばしさようなら。

●リンク:東映公式「百獣戦隊 ガオレンジャー」


自ブログ
● 『百獣戦隊ガオレンジャー』考(1)
● 『百獣戦隊ガオレンジャー』考(2)
● 『百獣戦隊ガオレンジャー』考(3)







Last updated  2006/11/24 01:45:35 AM
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2006/11/22



ガオレンジャーの前にちょっとだけ『五星戦隊ダイレンジャー』の話。第1巻を観ているのだが、ダイレンジャー、かなりいい。アクションやドラマにスピード感があって、音楽もいい。横浜の都市を撮影場所としているからか、93~94年放送の割りに古く感じず、最近の戦隊を観ているようだ。少なくとも第2巻も借りることは間違いなし。

さて『百獣戦隊ガオレンジャー』、続きの話。

ロウキ登場

前回パワーアニマルシリーズのスゴさについて書いたけど、もちろん、ガオレンジャーの魅力はそれだけではない。

ガオレンジャーのストーリーの中では、ロウキ(狼鬼)が登場してくるウラ編がおもしろかったという意見をよく見かける。ストーリ重視の人にとっては確かにそうなのかもしれない。それまでどちらかと言えば地味な話が続いていたガオレンジャーであったが、ロウキ登場により一気に緊迫した展開となる。

ロウキの話の前に「ウラ編」ってなによ?っていう人のために解説。ガオレンジャーの1年間を通したストーリーは大きく3つに分割され、それぞれの期間で敵側の大将(ハイネスデューク)が異なる設定となっていた。敵側の大将は、登場順にシュテン・ウラ・ラセツという名前となっていて、その名前をもじり、シュテン編(1~15話)・ウラ編(16~31話)・ラセツ編(32~44話)+(45~51話最終回)というような分け方がされた。

戦隊シリーズでは、普通は最終回に近づくにつれてストーリが盛り上がるのだが、敵側の大将を分けたことで、それぞれの期間の最期に大将との最終決戦があり、1年の中に最終回が3回、それに本当の最終回を加えて合計4回の最終回があるような構成となった。長丁場の連続ドラマにメリハリをつけ、この構成は成功したと思う。

マジレンジャーファンの人は既に気付いていると思うけど、後年のマジレンジャーも同じような構成となっている。ブランケン編・メーミィ編・冥府十神編というように、ガオレンジャーと同じく3部構成となっていて、考え抜かれたその構成に感心した。観客や聴衆の興味を持続させるためのメリハリは、表現活動において重要なポイントだと思う。

話を戻すが、ウラ編とはつまりガオレンジャーの中盤のことを指す。

その中盤を盛り上げたのがロウキ(狼鬼)だ。額に一本角が生えたオオカミのような顔をしていて、全身を黒い鎧で固めたロウキは、ビジュアル的にインパクトの強いキャラクターであった。奥秩父の山中に平安時代から封じ込められていたという設定で、その封印をウラが解き、ガオレンジャーの前に強烈な敵として立ちはだかる。

ロウキは凶暴なパワーアニマル3匹を操って、ガオキングとの一大バトルを演じる。3匹の凶暴なパワーアニマル・・・ガオアリゲーター、ガオウルフ、ガオハンマーヘッド・・・こいつらが登場してくるCGがこれまた迫力満点。ガオアリゲーターの巨大さを遠近方を活かしながら描写し、映像として興奮させられる。ロウキの手によってガオレンジャーの味方であるガオポーラ&ガオベア-も無理やりガオハンターに合体させられてしまったりと、オモチャで再現できるようなシチュエーションがパワーアニマルブームに拍車をかけた。アバレンジャーでも似たようなことがあったが、ガオレンジャーのこのイメージがあったと思われる。

そんなメチャクチャ強いロウキであったが、ウラの命令に服従するわけでもなく、時には傷ついたガオホワイトを助けたりと不可解な行動をとり、その正体は謎に満ちあふれていた。観ている側はその謎に引き込まれてしまうのだが、マジレンジャーのウルザードを彷彿させられてしまった。ウルザードの設定イメージにはロウキのイメージがあったのかもしれない。

そして謎に満ちた大敵・ロウキの正体は、実は平安時代のガオの戦士であり、訳あって邪悪の仮面に支配されているという設定であった。先にあげたウルザード、アバレンジャーの「暗黒の鎧」など、このような悲劇のヒーローまたはヒロインは戦隊シリーズによく登場してくる。戦隊シリーズの古典芸なのかもしれない。

玉鉄大ブレイク

強烈なインパクトと謎に満ちて登場し、暴れまくったロウキであるが、ガオレンジャーの活躍により、悪の仮面は破壊される。そしてその悪の仮面が破壊されたロウキの正体は・・・・なんとイケメン俳優・玉山鉄二(通称・玉鉄)だった。

個人的にはイケメンよりも、ロウキのあの鬼としての迫力に1票を入れたいところだが(笑)、ここからガオレンジャーにおける玉鉄伝説が始まることとなる。ロウキ=邪悪な鬼からガオシルバー=正義の戦士へと華麗なる転身を遂げ、いつしかお母さん達の間で「ガオシルバーがカッコいい」という噂が口コミで広まり、一大玉鉄ブームが巻き起こることとなった。

●リンク:玉山鉄二サイト/TETSUJI TAMAYAMA | official site

イケメンであるのと同時に、一匹オオカミ的なキャラクター設定がウケたのかもしれないし、平安時代から現代に現れ、孤独で内面のもろさ抱えているようなところが母性本能をくすぐったのかもしれない。ここらへんはガオレンジャー女性ファンの意見を参考としてほしい(笑)

玉鉄が登場する後楽園スカイシアターは新聞に取り上げられるほど大変な人気となったという。


日曜日の朝、オヤジが寝ている間に、子供はパワーアニマルの虜となり、ママは玉鉄の虜になるという、これがガオレンジャー大ヒットの構造であった。取り残されたオヤジは、後のデカレンジャーやマジレンジャーでアイドル化した戦隊メンバー女子に癒しを求めることとなる・・・・(笑)。


<今回のまとめ>

ガオレンジャー大ヒットに玉鉄ブレイクあり。玉鉄ブレイクの要因にロウキあり。ロウキのキャラクター設定、考え抜かれたシチュエーションとストーリ展開がガオレンジャー大ヒットの要因の一つとなった・・・。

(この話つづく)

●リンク:東映公式「百獣戦隊 ガオレンジャー」


●自ブログ:『百獣戦隊ガオレンジャー』考(1)
●自ブログ:『百獣戦隊ガオレンジャー』考(2)









Last updated  2006/11/23 01:06:31 PM
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2006/11/10

前回からの続き)

「パワーアニマルシリーズ」のスゴさ

ガオレンジャーの主役ロボットはガオキングという名前で、パワーアニマルと呼ばれる数体の動物(ライオン、ワシ、トラ、サメ、野牛)が合体してガオキングとなる。そしてさらに、キリンやゾウ、クマなどが登場してきて、ガオキングの武器となったり、合体オプションとなったりする。「パワーアニマルシリーズ」と呼ばれるバンダイのオモチャもそうなっていて、大ヒット商品となった。

ガオレンジャー大ヒットの最大の要因は、パワーアニマルシリーズがウケたからだと分析する。番組があるがゆえにオモチャが大ヒットし、オモチャがあるがゆえに番組が大ヒットした・・・

バンダイが戦隊シリーズの制作にどれだけタッチしているのかは定かではないが、企画の段階から相当なウェイトで関わっているのではと推測される。でなければ番組の進行とシンクロして、あれだけ精巧なオモチャの開発は不可能だろう。まずはじめにオモチャの開発計画があり、その枠組みに従ってストーリは作られていく・・・ガオレンジャーはそんな制作方法を取っていたのではないか。

こう書くと戦隊シリーズは、商品で利益を上げるための単なる企業営利活動であり、俺らは単にその営利活動にのせられているように見えるが、そうであったとしても、そこから感動的な作品が生まれたり、新しい文化が派生していくところが資本主義社会の絶妙なところだとも思う。

そしてまた商品を売るためにオモチャメーカーと番組制作会社がガッチリ手を組んで番組を作っていったからといって、必ずしもその目論見が成功するとは限らない。パワーアニマルシリーズが大ヒットしたのは、大ヒットするだけの要素があった。

その要素を挙げてみよう。

  • 「動物」という、子供が大好きで、認知度が高いものを原材としている。
  • ゴリラからサメまで種類がいろいろあって、動物園のような楽しさがある。
  • とても精巧。変形が意外で面白い。オモチャとしての質が高い。
  • デザインがいい。洗練されていて、かつインパクトがある。
  • 動物どうしの合体の組み合わせを変えることで、ロボットのバリエーションが楽しめる。
  • テレビと同じように変形したり、テレビでも組み合わせのバリエーションが様々登場したりと、テレビ番組とオモチャの同一性が半端ではない。
  • 番組の中で出てくるパワーアニマルのCGに迫力があり、購買意欲がそそられる。
  • 次に何が出てくるのかというわくわく感、コレクターズアイテム的要素。


  • ・・・・などなど


    バンダイのマジキング(マジレンジャーの主役ロボ)を手にした時、5つの人型ロボット(正確にはロボットではない)が合体して一つの人型ロボットとなる意外さと精巧さに、「これよく出来てるよな~」と感心した。そんな中、ガオレンジャーをビデオで観始め、パワーアニマルが複雑に合体してガオキングとなる映像に、「これも本当にオモチャでこうなるの!??」・・と、かなり興味を持った。大人が興味を持つぐらいだから子供が興味を持つのは当然であり、普通のオモチャ屋さんでは、もはや売っていない5年前のパワーアニマルシリーズを探し求め、さいたま市周辺のリサイクルショップを探し歩くことに・・・・。

    ●自ブログリンク:戦隊シリーズおもちゃパラダイス

    現在N郎♪家には20匹を超えるパワーアニマがいる。半年近くでよくまあ、これだけ集まったと思う。普通の店ではもはや手に入らないオモチャなので、それぞれのパワーアニマルを発見したときにはかなりの感動があった(笑)。ネットのオークションでも手に入るかもしれないが、実際にリサイクルショップで発見し、手にした時の感激はひとしおだ。

    その中からいくつか挙げてみよう。



    ワニ.JPG
    左から ガオウルフ、ガオアリゲーター、ガオハンマーヘッド
    ガオアリゲーターがデカイ。

    この3匹を玉山鉄二(ガオシルバー)が操り、合体して下の写真のガオハンターとなる・・・。
    ハンター.JPG
    ガオハンター。デザインが秀悦。カッチョイイ。
    ※リサイクルショップで購入した時、胸に付いている三日月(ガオウルフの尻尾)は部品が欠落していた(値段が安かったので欠落承知で購入)。写真の三日月はN郎♪が自作。



    ライノス1.JPG
    ガオライノス。一番複雑な変形をする。下の写真が変形後だが、下の写真の状態からこの動物の形態に戻すのに、説明書なしでは苦労する。ルービックキューブのよう。


    ライノス2.JPG
    番組の中ではガオライノスがロボットの下半身に変形しながら走ってゆくリアルなCGが流れるが、オモチャもまったく同様に変形する。


    ※パワーアニマルシリーズの商品の話は以下のサイトにかなり詳しく掲載されている。他にどんなのがあるか知りたい方はどうぞ。

    ●外部リンク:人生に玩具あり2式


    パワーアニマルシリーズを実際に手にしてみると、商品企画スタッフの計算や開発スタッフの情熱やこだわりがひしひしと伝わってくる。ガオレンジャー大ヒット最大の要因は、まさにこの商品販売・商品開発にかけるメーカースタッフの情熱やこだわりではなかったか・・・・。

    もちろん番組の内容がよく、商品と番組とが違和感なくシンクロしていたという要素も見逃すことはできない。戦隊シリーズの中では、逆に商品に番組が振り回され、迷走した例も少なくないと思われるだけに、ガオレンジャーのこの商品と番組との絶妙な一体感は大成功を収めた例として特筆すべきであると思う。

    『百獣戦隊ガオレンジャー』という一つのプロジェクトを複数の企業・組織・スタッフが合同で進め、大成功させたその過程や背景は興味があるところだ。本にでもすれば売れるのではないか?


    <今回のまとめ>

    タイムレンジャーが人間ドラマや映像の芸術性に一番のこだわりがあり、マジレンジャーが「勇気」や「家族の絆」で泣かせることに一番のこだわりがあったとすれば、ガオレンジャーはパワーアニマルシリーズの魅力に一番のこだわりがあったのではないか。それが番組とオモチャの双方の大ヒットとなった。

    オモチャであろうが、番組であろうが、音楽であろうが、何であろうが、やはりイイ物は、それ相応のこだわりや情熱がであってこそだと思う。すべての人はなんらかの創造者であると思うが、パワーアニマルシリーズの大ヒットは、子供番組という枠組みを超え、そんな真理を我々に与えてくれるのではないかと思う。

    (この話つづく)


    ●リンク:『百獣戦隊ガオレンジャー』考(1)








    Last updated  2006/11/13 02:34:29 AM
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