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EF75-300mmIS

 
 
 
 
 
  Canon EF75-300mmF4-5.6IS USM


(狙ってません。フツーに汚いデスクです( ̄□ ̄;)・・・)


一眼レフ用として、手ブレ補正機構「IS(Image-Stabilizer)」を世界で初めて搭載した、記念碑的なレンズ。シャッター速度にして、約二段分の効果が得られるという。どういう事かというと、ISをONにして撮影した場合、例えば1/30秒で撮影した写真の手ブレ発生率が、1/125秒で撮影した場合と同程度まで抑えられることを意味する。

俗に手持ちの撮影では、使用レンズの「焦点距離分の1」より遅いシャッターを切ると、確実に手ブレが起こると言われている。その計算でいくと、例えば300mmなら、最悪でも1/300秒以上早いシャッタースピードを確保したいところだが、望遠側の開放F値が5.6などという暗いレンズでは、これは相当困難な話である。
それでなくとも、望遠域では三脚の使用は必須だ。

が、しかし。エンゾーはスナッパーである。機動力が命なのだ。
三脚なんざ使ってられませんから。
そこで、このレンズやEF28-135mmISが大活躍することになる。たかが二段分と侮ること無かれ、その補正効果は使って初めて納得で、ものの見事にブレを吸収しているのが、ファインダー上ではっきり分かる。

EF75-300mmF4-5.6IS USMの写りは、ベースが普及クラスであるから、感動するほどシャープというわけではない。高コントラストで色乗りも良いが、線は太めで繊細さは感じられない。
が、手持ちで超望遠レンズを振り回していることを思い出した時、その歩留まりの良さには驚かされる。やはり、手ブレ補正の恩恵は大きいのである。


残念な事に、このレンズ以降、キヤノンのISズームレンズはどんどん肥大化していき、EF28-135mmISを除いて、ISは馬鹿でかいLレンズの専売特許になってしまった。いくらISが搭載されているからといって、巨大な白レンズを付けて旅先でスナップする気にはなれない。

このレンズもEF28-135mmISも逆光には弱いが、それでも「小型軽量であること」は何物にも代えがたい。普段のスナップでは圧倒的にMZ-3を多用しているのに、気合の入った海外旅行など、「ここ一番」のシチュエーションでEOS7の方が出番が多いのは、ひとえにISレンズを使いたいが為なのである。

キヤノンには、ぜひこの2本をブラッシュアップした後継レンズを出してもらいたい。効果をニコンのVFレンズ並みの「シャッタースピード3段分」に強化した、24-135mmISと75-300mmISが出たら、不肖エンゾー、耳を揃えてセットで買わせて頂きます。

 
  
(2004.2.23加筆)

・・・で、やっぱり出ました、新型EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM。
登場を待ち望んでいたレンズだったのですが・・・色んな意味で複雑。



まず、常用クラスのレンズにDOの技術を投入してきた事には素直に驚きました。しかし、高価になる事が避けられないDOレンズの使用は、常用レンズとしてはいかがなものなのか。EF75-300mm F4-5.6 IS USMは88000円なわけで、全長は38mmちょっと短くなったもののF値の暗さが全く改善されず、逆に最大径で約4mm、重量で70g大きく重くなったレンズが、ほぼ倍の価格設定になってしまったことには、かなり抵抗を感じます。(定価174000円!!)

(注:いつの間にか、EF75-300mm F4-5.6 IS USMは90000円に値上げされてました)

画質が向上して、手ブレ補正の効きが一段分良くなったのは喜ばしいが、そのかわり色々な意味で手軽さがなくなってしまったわけで、ちょっと中途半端なポジションのレンズが出たな、というのが正直な感想でした。

 
(2004.7.6加筆)
…と、えらそうな御託を並べてからわずか4ヵ月後、買っちゃいました、DOレンズ。発売されるや否や。
 
直接の動機は、EF75-300mm F4-5.6 IS USMの前玉にカビを生やしてしまったから。全長はかなり短くなりましたが、やはりぶっといです。
 
 
 
 
 

                   作例

       





       





長所

○使ってみて初めて分かる、ISのありがたさ。普段、いかに手ブレが画質に
 悪影響を及ぼしているのかを、改めて思い知らされる。
○腐ってもUSM。ピント合わせは俊敏ではないが静かだ。

短所

●いかんせん、初代ISレンズ。スペックの古さは否めない。繊細な描写を
 望むのであれば、黙ってLレンズを使うべき。
●IS機構は、シャッタースピードの限界値を広げてはくれるが、被写体ブレを
 解消してくれる訳ではない。よって、暗い場所でシャッタースピードを稼ぎたい
 場合は、画質も含め、大口径ズームの方が良いという事になる。要は使い方次第。
●ずるずると伸びてしまう鏡筒はマイナス。ズームロックボタンが欲しかった。
 (後継レンズである70-300mmF4.5-5.6 DO IS USMにはある。)


スナッパーへのオススメ度(10点満点)
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆

風景派へのオススメ度(10点満点)
☆☆




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