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Leica R7

 
 
 
 
 
             Leica R7

 LeicaR7
      Leica R7 + ELMARIT-R28mm F2.8(TIPE 1) + GRIP

勝手にインプレッション

一眼レフをキヤノン、ペンタックスと買い進んで、さすがにもうこれ以上あらたなマウントを増やす訳にはいかんな、と思っていた頃。たまたま手にとった日本カメラの特集の中で、R型ライカの記事が目に留まった。そこにはR6.2の写真が載っていて、その元となったR4のデザインは女性が手がけた事、内側に向かって凝縮していくような「閉じたデザイン」が美しい事などが書かれていた。

もともと非常に感化されやすいタチだが、その「凝縮感」という表現には、どこか惹かれるものがあり、それまで知りもしなかった「ライカの一眼レフ」の姿が、じんわりと印象に残った。

それからしばらく後、「RLFC」というサイトに出会った。「R型ライカファンクラブ」を意味するこのページ、その筋では知る人ぞ知るサイトで、およそ知り得る限り、R型に関する最もディープな情報を閲覧する事が出来る。ことに、ライカRレンズの膨大なインプレッションと作例は圧倒的ですらある。それをくまなく見ているうちに、静かにくすぶっていたR型ライカに対する憧れに再び火がついた。

R8以降のダルマ型ライカは、手が小さなエンゾーにはまったく不釣合いで食指が動かなかったので、オーソドックスなR4タイプに的を絞り、その最終進化系であるR7を手に入れた。

R7-2
(ライカの赤いエンブレム。ペンタ部にLEICAとあるのだから、くどいという声も)

R7は、質実剛健を形にしたような、ドイツの職人気質あふれる「鉄の塊」である。台形のペンタ部は緩い曲線を描き、ともすれば硬質になりがちな全体のイメージを緩和している。なるほど、言われてみれば確かに女性的な感性が垣間見えるような気もする。R型といえば、ライツとミノルタとの間に技術提携があったことが知られているが、少なくとも外観や操作感にミノルタの面影は見つけられない。

R4からR6.2まで保たれてきた全高は、R7で若干伸びたので、やや腰高な感じがある。これは好みが分かれるところで、M6からM6TTLやM7が派生したときにがっかりしたユーザーには、同じように絶妙なバランスを崩してしまったと受け取られたかも知れない。Canon EOS5やCONTAX N1のような縦長のボディが好きなエンゾーには、むしろ好ましく感じるところであるが。

デフォルトで装着されているスプリットイメージスクリーンは、好みにもよるが、エンゾーにはピント合わせしづらく感じたので、全面マットの方眼スクリーンに交換した。これにより、ピント合わせが迅速に行えるようになったのはもちろん、水平をとるのが楽になった。
ただし、ファインダーから見える風景は青白く、同じ被写体を肉眼で見たときとのギャップはやや大きいように感じる。

ミラーショックは大きめかつスローだ。「カシャ・バタン」というのんびりした挙動は、最初、あまりにも切れが悪く感じたので、ライカの一眼レフはこんなものかと拍子抜けしたが、そもそもがマニュアルフォーカス機であり、じっくり被写体と向き合って撮るタイプのカメラなので、すぐに気にならなくなった。むしろ、LXやOM-4など名だたるハイエンドマニュアル機と比較すると、重厚とさえ呼べる音質と手ごたえである。これはこれで心地良い。
 
その他、シャッタースピードの上限が1/2000であったり、平均測光に癖があったりと、ボディのスペックについては特筆するほど優れた部分はない。しかし、ライカのレンズだけが持つ独特の階調の豊かさと描写の柔らかさは、実際に使った人にしか分からないものがある。このためにR7を使っていると言っても過言ではない。
 
  



長所

○飽きの来ない、落ち着いたデザインと、ずっしりとした重量感。
○階調豊かなライカレンズを一眼レフで使える喜び。
○R型の中では、もっともトラブルを起こしにくい、R4タイプの完成形。
○「腐ってもライカ」(笑)。

短所

●とにかくボディもレンズも高価である。
●万一故障したときの修理代が、べらぼーに高い。ドイツ送りになるとかなりツライ。
●ミラーショックは少し大きめ。おっとりした挙動で、ややバタつく感じ。
●最高速1/2000秒は現代においては普及機以下であり、イマドキのカメラとしてはちょっと不満。


超個人的オススメ度(10点満点)
☆☆☆☆ 

偏愛度(10点満点)
☆☆☆☆☆ ☆☆

Yahooオークション出現率(10点満点)
☆☆
R7はR4ファミリーの最終形態だけあって人気が高いが、出物は少なくない。


 
 



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