「菩薩は、何かにとらわれるところなくして人にものを与える、
ということを行ないなさい。」
金剛般若経にあるお釈迦様の言葉です。人にものを与えるとは、布施であり、施すことです。それは仏教の利他行の実践です。誰かのためにそうするのではなく、こだわりやとらわれなど自分への執着を滅するために行なうのです。
「三輪清浄」とは、施す者、受ける者と施しもの、この三つのどれもが「空」であり「清浄」でなければならないということです。布施は、こうしてやったから、こうしてほしい、そうすべきだ、というような価値の交換関係ではなく、一方的な純粋贈与でなければならないのです。
見返りを求めないからこそ菩薩道の実践行としての布施が成り立つのです。
察しのいい方はここで気づくでしょう。神仏にお布施をするときに、何かをお願いして、見返りを求めていませんでしたか? これでは神仏を対置させて交換関係を迫っていることになりませんか? 「神様、仏様、私はあなたを愛しますから、あなたも私を愛してください」なんて、不遜なことだと思いませんか。下心のある愛情は、身勝手な欲望であって幸せの素にはなりません。
三輪清浄。とらわれのない心で見返りを求めることなく、神仏や人のために尽くすこと。
これが幸せを得るための極意です。
ナムブッダ 合掌 観学院称徳