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カテゴリ:2023〜養生
五つ目。
ところで、私が発病した2007年当時は、この病気は10万人に1人もしくは2人の非常に稀な病気であった。 発病したら一日でも早く予防治療を始めるべきだと言われていた時代なので、私も有無を言わさずてっきり予防治療をしなければならないものだと思い込んでいた。 それが、当時の主治医だったM先生は、尚さんの場合はしなくてもいいんじゃないかと言った。 もちろんするか否かは私の判断に委ねられた訳だが、その予期しなかった言葉に私はただただ驚き、ぽかんとするばかり。 さて、ここで私の例の“勘”が働いた。 「しません」。 頭で考える間もなく即座にそう答えていた。 私はこのM先生との出会いを心の底からありがたかったと思っている。 こんなに稀でほとんど解明されていないような難病患者相手に、予防治療をしなくても良いだなんて言える医者が果たしているだろうか? 患者は医者を前にして、藁をも縋る思いで何らかの治療を求めるはずなのである。 たとえ不治の病であったとしても。 私はM先生に畏敬の念を抱いた。 間違いなくこの出会いは父の導きだった。 天を見上げそれをしかと受け止めた私は、不安をサッと拭い去り、予防治療をしない道を進むことを決意したのだった。 六つ目。 何度もくどいが私はアトピーだ。 注射など打ち続けていたら、肌が荒れに荒れて、かゆいかゆいとボリボリかきむしって心身にストレスがかかり、ステロイドが手放せなくなるという悪循環に陥ることはわかりきっている。 それが逆に再発の引き金になるという事実が起こりうることも無きにしも非ず。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025/06/10 07:34:48 PM
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