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それではお待たせしました。
「さ」の続きです。 テントの中で私たち家族5人は熟睡していました。 そこへ・・・・ 「起きろ!危ないぞ!!」という声が!! しかし私はまだ夢の中。 状況を察した父が「起きろ!起きろ!」と怒鳴ります。 「え・・・?何が起きたの・・・?」 そして妹が外を見てびっくりして「お姉ちゃん!水がすぐ側まで来てるよ!」 「はぁ?水?」 私もやっとこさ体を起こし外を見ると・・・・ なんと!テントのすぐ側まで海が迫ってきていたのです! 状況を察した私たちは、テントやいろいろな道具を水に濡れない堤防の外へ急いで運び出しました。 声をかけてくれた人はあのさざえを持ってきてくれたおじさんです。 おじさんは浜のテントをまわって声をかけていました。 最初、満潮で水があふれてきたのかと思ったのですが、そうではなかったようです。 少し先の断崖を見ると、10メートル以上あろうかと思われるその断崖に当たる波がすごい勢いで弾け、断崖の上の方まで牙をむいています。 私はあんなに高い波を初めてみました。 妹たちとその様子を見て何も言葉がでませんでした。 そう、夜の間に海の様子は急変したのです。 真っ暗な闇の中に幾度ともなく白く高い波が浜にも打ち寄せてきます。 そして私たちは安全な場所へ避難するよう言われたのです。 あのおじさんが私たちを避難場所となっている町の集会所へ案内してくれました。 古い木造の家々を通り抜け着いたそこは・・・ 今にも壊れそうな木造の集会所でした。 中は暗く、オバケでも出てきそう。 床はみしみしと音を立て、いたるところにくもの巣が張っています。 「え?ここが集会所?」 既に避難してきた人たちが寝ていました。 そして空いてるところを指差され、そこで私たちは一夜を過ごすことになったのです。 避難するなど初めての経験です。 ましてや知らない土地での避難経験。 不安でたまりませんでした。 妹たちは怖がり、寝れないと言って車まで戻っていきました。 私も最初不安でしたが、どこでも寝れるこの体質。 すぐに深い眠りにつき、起きた時はもう朝でした。 けれど妹も母も車で一夜を過ごしたようでそこには私と父しかいませんでした。 そして父とふたりで海の様子を見に行きました。 すると・・・ 海はきのうの夜のことは嘘のようにおだやかな表情をしていました。 今でもあの避難した時のことを考えると本当にあったことだということが信じられません。 しかし私の脳裏にはあのビルの高さほどもある白い波の光景が鮮明に記憶されているのでした・・・。 でもまさか佐渡に来て避難することになるとは思いませんよねぇ。 あんなふる~い木造の集会所が今でも存在することにちょっとびっくりしたえりつぃんなのでした。 さすが佐渡! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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