薔薇のポプリ
ウサギさんの籠のなかは、薔薇のポプリです今年は薔薇もたくさんの花を咲かせてくれました 庭で楽しみ、切花にして楽しみ、花びらをポプリにして来年の薔薇の時期まで香りを楽しみます 薔薇がこの世に姿を現したのは、約7,000万年前恐竜の時代と言われ約3,500万年前の薔薇の化石も発見されています 薔薇と古代文明とのかかわりも深く古代バビロニアにおいては、薔薇が彫られたレリーフなどが発見されています古代ギリシアでは、ホメロスやサッフォーの文学(詩)に薔薇が登場しクレタ島に残る壁画は最古の薔薇の絵といわれています そして、ギリシア神話には薔薇が数多く登場します涙が薔薇になった、流した血で赤い薔薇ができたなどなど… 古代ローマでは、薔薇のお風呂(ローマ人はお風呂好き)、ローズオイル、その他、飲んだり食べたり飾ったり・・・皇帝ネロもバラ三昧の日々を送るほどの薔薇好きであったと伝えられています古代エジプトでは、女王クレオパトラの薔薇好きは有名ですネ薔薇を浮かべた香水風呂に毎日入っていたり、廊下に薔薇の花を敷き詰めてローマからやってきたアントニウスを迎えたなどという話は有名ですクレオパトラは薔薇をアロマセラピーとして上手に活用していたようです「クレオパトラ」と名づけられた深紅の薔薇(Hybrid Tea)が作られていますネ 中世の ヨーロッパでは、11世紀に始まった十字軍の遠征や、16世紀の大航海時代の到来により、アジアやパレスチナなどから数多くの野生種の薔薇が持ち込まれ、東西の薔薇を交配して品種改良が盛んに行われましたオールド・ローズと呼ばれる品種が次々と作り出されていきました。キリスト教では、白い薔薇は百合とともに聖母マリアを象徴するものとされました聖母マリアへの祈りの際に使う”ロザリオ”の名も薔薇 (外国語では主にrose、rosaといわれる)に由来するといわれていますヨまた、イギリスで1455年から30年続いたランカスター家とヨーク家の戦争は両家が薔薇を紋章としていたためにバラ戦争と呼ばれました この戦争の後、長年の争いの終結を表して赤(ランカスター家)と白(ヨーク家)の薔薇を組み合わせたチューダーローズを紋章としたチューダー朝が始まりますエリザベス1世の時代です この薔薇の育種の歴史に大きく貢献したのがフランス皇帝ナポレオン1世の皇后ジョセフィーヌです 植物好きの彼女はパリ郊外のマルメゾン宮殿に数多くの植物学者や園芸家を集め薔薇の研究を援助し、”バラのパトロン”と呼ばれましたそしてその援助を受けた中の一人、ポタニカルアートの天才画家ルドゥーテが描いた薔薇は今も人気があります1791年には25品種しかなかった薔薇が、38年後の1829年には4,000種を超えていたといわれることからもジョセフィーヌの薔薇に対する熱意が窺われますモダンローズ(現代バラ)の第1号「ラ・フランス」が作出されたのが1867年一季咲きのオールドローズよりも長く花を楽しめる四季咲き大輪種の誕生です長い歴史の中で多くの人々に愛され、改良されてきた薔薇ですネ