カテゴリ:本、小説
卒業式まで死にません―女子高生南条あやの日記 新潮社 南条あや 1999年3月30日一人の女子高生が自殺しました。 これは死に至る三ヶ月間、彼女の日記を本にまとめたものです。 この本は読まなくてはならないというような使命感で買ったんですが テーマが軽いものではないだけに読みはじめるのに時間がかかってしまいました。 彼女はどこにでもいる電話代を気にしたりダイエットしたりやっぱり普通の女の子です。 ただ他人より感受性が強かっただけ。 自分の存在価値に悩み自己表現の場と自分を理解してくれる人を探していたんだと思います。 『不安や抑鬱を心に抱きながら、そういう自己を自ら慰め励ます能力に乏しい。いわば心という容器が小さく、かつ容器の壁が薄い。不安や抑鬱は恐ろしい空虚感や孤独感を伴い自己に代わって慰め支えてくれる人を必要とする。そういう対象が得られないと彼らは強烈な見捨てられた感情を持つ。それは自己の一部が喪失するような破滅体験である。』 うまくごまかしたり自分を甘やかせず生きるのに不器用だったんです。 香山リカさんの解説はこんなに的確なのに…。 これだけわかっていても救えないこともるんですよね。 こちらで日記が見れます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.05 10:53:52
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