カテゴリ:本、小説
コミュニケーション不全症候群 ちくま文庫 中島梓 コミュニケーション不全症候群は現代社会の縮図であり、社会そのものの姿なのである。 共同体の崩壊、オタクの増加、個人的生存の限界に追い込まれた情報化社会。 現代において最も必要な能力がコミュニケーション力であることは私も同感である。だがまず第一に今の若い人々は個人であることが子供のときから許されていない。幼稚園でも学校でもそこへ行く途中の電車でも彼等が第一に学ばされることは極度に詰め込まれて自分のテリトリーという健全な空間を確保することの不可能な環境への適応の仕方である。個人を知る前に集団での身の振り方を覚える。そしてどこにもあるはずのない「自分の居場所」を求めてしまう。 現代は「健康という病」があるくらいだから、誰しもが病んでいてコミュニケーション不全症候群は現代病の最たるものだと思う。人はやっぱり一人じゃ生きていけないし、人間嫌いだって他人に救われることも多く、自分の価値は自分でしか決められない。 変人くらいでちょうどいいのだ(笑)! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.12.05 15:11:13
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