お口チャック・ブラジル版
世界中どこでも、子どもを静かにさせるにはちょっとしたテクニックが必要です。日本では、『お口チャック』なんていいながら、口をファスナーで閉めるようなしぐさをして子どもの関心を引いたりするのを思い出します。 家に帰ってきて、息子が一人遊んでいるかと思うと、突然、思い出したかのように、『ジッピジッピジャ~、アボキニャバイフェッシャ~♪』なんて歌いながら、ホッペとホッペを点で結ぶように、親指と人差し指の先で口を閉じるようなしぐさをしています。最初は何をいっているのかよく分からなかったのですが、しばらくして、幼稚園で子どもたちを静かにさせる時、先生が歌いながら、『ZÍPER ZÍPER JÁ ,A BOQUINHA VAI FECHAR~♪』と話し掛けたことが推測されました。つまり、「ファスナーが小さなお口を閉めてしまいますよ」というような意味です。 家では日本語で会話していますが、突然、ポルトガル語を一人でしゃべったりしていることのある息子です。言葉でもそうですが、手の動きや体の動きが、毎日ブラジルの子どもたちと過ごすせいか、日本の子どもと少し違ってきているように感じます。日本とブラジルの文化が内在し始めている一人の子どもの姿があります。