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フジテレビが１０月から、ベストセラー作家・湊かなえの書き下ろし脚本による連続ドラマを放送することが３１日、明らかになった。「高校入試」（土曜後11・10）で、主演は人気女優の長澤まさみ。長澤は高校教師役に初挑戦する。

　「告白」「少女」「贖罪(しょくざい)」など多くの人気作品で知られる湊。連続ドラマの脚本に挑戦したことについて湊は、「小説は完成図で、脚本は設計図だと考えているので、まったく別物に挑んだ気分です。登場人物一人一人に思いがあり、それを伝えるためにはどうすればよいかを考えながら、時間をかけて書いていきました。あとは、監督や役者さんたちがどのような世界を作り上げてくれるのか、見た人がどのように受け止めてくれるのかを、楽しみにしています」と語る。

　そのドラマ「高校入試」は、名門県立高校の「入試」を舞台に、入試をぶち壊そうとする何者かによって巻き起こる事件を、さまざまな人々の思いが交錯する「入試前日」と「入試当日」の２日間を中心に描くミステリー。すべての登場人物に犯人の可能性があり、最後まで事件の真相は謎に包まれる。

　「高校入試は多くの人が経験したことであるのに、入試そのものを正面から取り上げた作品はあまりありません。ワンシチュエーションのセリフ劇で、じっくりと、高校入試とは何なのだろう、自分の時はどうだったのだろう、と考えながら楽しんでいただきたい」と湊は話す。

　また、主演の長澤については、「一作ごとに新しい顔を見せてくれる長澤さんが、新任の熱血先生をどのように演じてくれるのかとワクワクしています。これまでにない長澤さん、長澤さんにしか表現できない先生に、会うことができるのではないでしょうか」と期待している。

長澤は高校教師役に初挑戦　長澤は、「ハラハラドキドキと、切実に繰り広げられていく展開、結末への勢いやスピード感にとても吸い込まれました。湊さんの独特な世界観に少しでも触れられる貴重な経験ができて光栄です」とコメントしている。

　フジテレビの羽鳥健一プロデューサーは「ドラマの脚本オファーに対して、とてもチャレンジで興味があることだとご快諾いただいてから、約２年にわたり、湊先生と会話を重ねながら脚本を完成させました。作家・湊かなえだからこそ書くことができた緻密なミステリーになっています。伏線に次ぐ伏線が張られた上に、どんでん返し連続の展開で、何回見てもおもしろく、何回見ても新しい気付きがあるドラマになると思います」と話している。