おちゃのみ、しよっ!

2007/10/23(火)10:19

あれから、3年。

日々のぶつぶつ(80)

10月の声を聞くと、どうしても思い出す。 3前のあの日から、今日で3年。 子供の付き添いで行った映画館で「マリと子犬の物語」の予告編を見た。 周りは同じような親子連れで一杯だった。 予告編なのに、見終わった後、目に手をやる姿が多く見られた。 私のその一人。 ヘリコプターに乗った子供の「マリ~!」という絶叫は、心に響く。 マリは今でも元気だと聞いた。 しかし、地震の影響で、ときどき発作が起きるそうだ。 彼女は人一人いない、真っ暗な場所で、子供を守りながら生き抜いたのだ。 その恐怖は、動物といえども相当なものだったのだろう。 そんな共通の経験、思いがあるから余計に泣けるのかも。 少し前、夜中に小さな地震があった。 なぜだか目が覚めていて、揺れる前の音を聞いた。 隣で寝ている息子に、おもわず覆い被さった。体が恐怖にこわばった。 日中なら気がつかなかったかもしれないほどの、小さな地震だった。 体は恐怖を覚えているのだと、簡単には忘れられないのだと思った。 マリと一緒だな。 あの日、私と息子は、地元の工務店主催のイベントに出かけていた。 包丁を、職人さんが無料で研いでくれるというのにつられてのこと。 棟上げの模擬餅撒きがあったり、ジュース、お菓子サービスがあったり 親子共々結構楽しんだイベントだった。 夕食を作るとき、研いだばかりの包丁を使って その切れ味の良さに、うれしくなっていたことを思い出す。 ダンナが帰ってきたのでコーヒーを入れ、一息入れていたときだった。 包丁は、あれ以来研いでいない。 もう切れにくくなっていて、いい加減研がなきゃいけないのはわかっているが どうしてだか、できない。 これも影響なのかな? 夏休み、地域の行事で行った「ニジマスのつかみ取り」。 奇跡的に助けられた、あの子も元気に参加していた。 私と同じ地域に住んでいる。彼ももう大きくなった。 おじいちゃんと一緒に、たくさんのニジマスを捕ってうれしそうだった。 彼はお母さんのこと、お姉ちゃんのこと覚えていないだろう。 三輪車を押しながらお散歩している姿を、私は覚えている。 車はまだ、あの場所に埋まっているそうだ。 よく通りかかるあの場所は、入ることはできないが 目で追いながら、心の中で手を合わせている。 3年前は、日常の中に、ある。 今日だから特別なことをする、ということはない。 だけど、なんとなく緊張する。 気がつくと、自分の中で、あの時間に向けてカウントダウンを始めている。

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