2020/07/13(月)11:28
ロシア・ヴォルガ河クルーズ(ヴォルガ・ドン運河)
アストラハンから船は反転して再びヴォルゴグラードを目指します。そして、ヴォルゴグラードの
南からヴォルガ・ドン運河に入ります。
運河の距離は101㎞。13の閘門(ダム)があり、ヴォルガからドン方向に行く場合、
9基のダムで88m上り、4基で44m下がります。昼間の航行なので、13基のダムを
越えてゆく様子は船マニアでなくても、閘門に入って、大量の水が入り込み、船を
持ち上げて、次々と進んでゆくので大変興味深く、写真に何枚も収めてしまう程です。
黒海とカスピ海を繋ぐこの運河事業のとりかかりは16世紀まで遡ります。しかし、
莫大な費用が嵩むことと、動員しなければならない人間の数の問題、さらには、
近隣との政治情勢の問題が常にあり、結局、この事業の計画から400年の歳月がかかり、
最終的には、第二次世界大戦後の1952年にようやく完成を見ました。
現在はドン河サイドからは主に石炭が・・・そして、ヴォルガサイドからは、主に、
カスピ海周辺で取れる石油が主な物資で、大変重要な航路になっています。
もちろん、観光船も行き交い、新たな南ロシアの夏の風物詩的な情緒も加わって、
ますます人の交流も盛んになっています。
明日は、最終目的地ロストフ・ナ・ドヌについて紹介しますが、6月21日から24日
かけて綴ってきましたヴォルガクルーズの旅も終わりに近づいてきました。
今日の写真は閘門に入って出るところの何枚かをご紹介します。撮影は筆者です。