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おいろーぱ野郎

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2004.10.01
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カテゴリ:das Thema
締め切り通りに終わらせた仕事の簡単な発表を終えて一安心。早めに帰り、Office近所の某Hotelに立ち寄る。軽く食事をしながら本を読みたいので明るめの場所に案内してもらいMenuを受け取る。ここはドイツ人同僚Bjから、彼が今まで宿泊したこのUS系フランチャイズHotelの中で>最悪< との称号を頂いている。レストランもご想像どおり大陸もどきの見てくれと大陸くずれの料理を提供してくれる。シーザーサラダ(ベジタブル仕様)を注文するが、本来の意図はいずこへ、まるでカエサルサラダのごとき代物だった。

レモンティーを片手に本を読む。空腹が満たされたからか、隣の席に注意が向くようになった。対面で腰を降ろしている男女。男は30代後半から40代前半、女も同じくらいの年齢か。二人はなにやら静かに語り合っている。自然にカールした短髪がやや寂しく見える男は真面目な顔でややはにかみながら、しかし堂々と何かを語っている。身振りを交え、熱心に抑揚をつけ、女を和ませようとしているようだ。UK英語でなく、USっぽい歯切れの良さが響く。そういえば純粋な白人ではない容貌だ。
女は穏やかに微笑みながら、黙って男の話に耳を傾けている。決して若くはないがでしゃばらない笑顔の自然さが美しい。男は白、女は赤ワインをそれぞれ自分のそばに置き、静かに時間が経過する。やがて料理がサーブされ、男の話にも更に熱が入る。
多分彼らは夫婦ではなく、恋人と呼べるほどのものではないだろう。木曜の夜だし、おめかしをしている様子でもない。仕事の都合でたまたま同じ宿にstayしている仲間なのか。食事が終わり、女がぼそぼそと話を始めたが、フランスかベルギー人の英語のように聞こえた。顔立ちもそういえばしっくりくる。

この二人を眺めていると少し嬉しくなってくる。二人の静かに微妙な間合いは火の点きかけたロウソクのように、下世話な傍観者の想像と興味を刺激し、自分自身の幸せな記憶を呼び起こしてくれるからだろうか。
この二人が互いに既婚者だったとしても、Europeの大気の中ではこうした設定を恥じたり、罪悪感をもったりする必要はない。自重できていれば問題はないのだ。それができなくてもまあ問題のない国だってある。絶対値でいくと、大人の男女の”交流”は 日本よりもおおらかな枠の中に囲われているようだ。

ただし、このおおらかさが大胆な方向に発展する事もままあるのがEurope。南ドイツではご近所のそこここに亀裂があった。
前妻との大きな子供に養育費を払いながら、現妻と小さな子供と共に暮らす70近い男性。妻の友人夫婦宅に招待された場でホストの奥さんにホストの横で色目を使う夫。自分と同じ階では2世帯が母子で暮らしていた。旦那が不在にしていると聞けば、じゃあ Hausfreund(=家の友達? 間男のようなものか)をもつことができるわよ(=良かったわねぇ)と助言する女性。
皆、実に大人で親切ないい人達だが、これは本能のなせる業なのか。狩猟民族のように、次々に刺激を追いかけるエキサイトメント自体が彼らをドライブし, 農耕民族のように環境との関係を維持する力に乏しいのかもしれない。しかし亀裂といっても、当の本人達は悪びれる事もなく、全てを人生の営みと考え受け入れているようだ。

公然の秘密になっているUK人同僚ニ人がいる。互いに既婚者なのに完全に挙動が怪しい。頻繁にカフェで打ち合わせしているようだが本当に仕事の話なのか。Mtgでは必ず隣同士に座る。帰宅時には手を繋ぎ駐車場まで歩く。車でニ人に同席した同僚Nは前席でお互いが髪をクシャクシャに撫で回しているのを見たという。運転は大丈夫か気が気じゃなかっただろう。

彼らとNがフランス出張する時の事、ParisOfficeの同僚Jが言った。
”Nよ、お前のような奴をフランスでは 卓上のロウソク と呼ぶんだ。可哀相に。なぜかって? だって見つめ合う二人の間に灯ったロウソクになんて誰が注意を払ってくれるんだ?”

Hotel>最悪<。隣のテーブルの二人はデザートを注文した。カラフルなアイスクリームをつつく男と、カプチーノを片手に優しく微笑む女。卓上の小さなロウソクの炎がゆらゆらと自己主張しているのに気づいているのはどちらだろう。





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Last updated  2004.10.02 11:40:42
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