ぐま日記@DC浦島生活。

2006/06/17(土)21:40

管と太鼓はオケの華。

徒然(124)

 今回の1泊2日のシカゴ行き、実は主目的はシカゴ交響楽団でございました。常任指揮者であるダニエル・バレンボイムが今シーズンを最後に退任することになっており、昨晩お別れコンサートがあったのでした。  バレンボイムは1991年から16年間に渡ってシカゴ交響楽団を率いてきた、アルゼンチン生まれの鬼才。シカゴの前任の指揮者で英国王室からSirの称号を与えられたゲオルグ・ショルティや、NYフィルを率いたレナード・バーンスタインと同じくユダヤ系で、現在はイスラエル国籍となっています。  私が以前シカゴに住んでいた頃は、彼はまだシカゴにやってきて数年という駆け出し期。私はコンサートに鬼のように行きましたが、すごく冷徹なリーダーって感じの風貌だったなあ。カリスマ性と茶目っ気をたっぷり持った前任・ショルティとは好対照をなしておりました。  あれから十年余。久しぶりに見るバレンボイムは、年輪と風格を重ねた円熟の人って感じになってました。演目はブルックナーの9番。素晴らしかったです。  世界各国のオーケストラにはそれぞれ特徴というものがありますが、シカゴ交響楽団は、とにかく金管楽器(トランペットとかトロンボーンとか)の威勢が良い。ガンガン鳴らします。そして時に打楽器もかなり派手。金管楽器はただでさえ正面に音が飛ぶ構造なので、もうお客さん直撃。  私はこの威勢のよさが本当に好きでよく通ってたようなものなのですが、今回も特に序盤でそれが遺憾なく発揮されていたなあ。。  そして当然のことながらオーケストラホールは超満員。そりゃそうだ。速攻で売り切れたに違いない。私だって1年前にチケット買ったのですから。もうW杯並みざんす。  ホール中のお客さんを魅了し、別れを惜しみ10分以上鳴り止まぬ万雷の拍手の中、バレンボイムはコンサートマスターをさくっと引き連れて舞台を去っていったのでした。ちなみにアンコールはやらない。それもシカゴのお約束。  ということで、慣れ親しんだご当地オケの醍醐味を十分に楽しんだ夜だったのでありました。いや~バレンボイム氏、これからも頑張ってほしいっす。

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