ぐま日記@DC浦島生活。

2007/03/08(木)01:08

日本@世界ランキング。トップとビリ。

ちと硬派(26)

 ちょっと興味深い調査を発見しました。米メリーランド大学と英BBCの共同調査で、「国際的に最も好影響を与えている国はどこか?」について世界27カ国、2万8千人に調査したところ、我が日本はカナダと並んでトップだったそうな。報道もされてますな。  日本、カナダに続いての3位は僅差でEU。続いてフランス。なるほどねえ。「好影響(positive influence)」とはすなわちどんなファクターなのかがはっきり分かるラインアップですな。この調査報告にもばっちり書いてあるのですが、キーワードはずばり「ソフトパワー」。  要は、軍事力があるとか金持ちだとかいう意味での影響力ではなく、その国にあこがれる、その国の産物が好きである、といった魅力・吸引力がこれらの国のハイスコアに繋がっているのですな。いや~これって嬉しいではありませんか。  過去の日記でも何度となく書いてますが、損得勘定を超えたところで自国を好きになってくれる人が多いってのは、すんごい強みだと思うのですよ。和食しかり、アニメしかり、受け手に「Japan cool!」と思わせるアイテムが世界中に流通するってのは、何にもまさる国益だと思うなあ。  調査対象27カ国で日本は概ね好意的に捉えられてまして、インドネシアやフィリピンといった東南アジアでは実に8割前後の人が日本は「好影響」と回答。ケニアやナイジェリアといったアフリカ諸国でも6~7割と高率なのはちと驚き。他方で中国、韓国では6割前後の人が日本は「悪影響」と回答。この辺に日本と近隣諸国との難しさが垣間見えますね~。  さて、この調査を見て私がふと思い出したのは、少し前にGlobal Development Centerというシンクタンクが出した開発コミットメント指標というデータ。これは、各先進国が途上国の発展のためにどれだけ尽力・コミットしているかをランキングづけしてます。ちなみに日本は調査開始以来4年間ずっとビリ。  「あれだけODA出してるのに何で??」とびっくりしますよね~普通。実はこの「指標」、援助のみならず貿易や安全保障、移民政策といったファクターも取り込んで順位をつけているのです。そうすると移民障壁や貿易障壁がある(と思われている)日本は順位が低くなるというわけ。  特に、「安全保障」のファクターでは、日本はPKOその他の国際的軍事貢献の面で手ぬるく、低評価につながっているそうです。へええ。  片やトップ、片やビリ。「軍事より経済・ソフトパワーで生きる」という日本の姿勢も、捉えられ方によって正反対の評価をされるってことでしょうか。ともあれ、なかなか興味深いデータ2つであります。  お時間ある方はぜひ原典に当たってみて下さいな。面白いですよ~。

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