花屋な日々

2020/01/08(水)02:53

くろちゃんの日常

くろちゃんは、ほぼご飯を口にしなくなっていて スープだけを少し舐めておしまい、の生活をしている。 そりゃ痩せるわけだ、3キロをだいぶ切ってガリガリになってしまった。 貧血もひどいし、BUNもクレアチニン数値もぶっ飛んでいるけれど くろちゃん自身はいつもと変わらず穏やかに過ごしていて、それだけが救い。 あんまり食べないと強制給餌をする。 無理強いはしたくないが 森永から出ているエナジーなんとかいう 粉を、お湯で溶いて団子状にして少しずつ口の中に入れるとなんとか 飲み込んでくれる。 そのエナジーなんとか、とても美味しそうなミルクの匂いがして 療法食大好きモールちゃんはいつも狙っている。 お皿に残ったものをきれいに全部舐めてくれるので助かる。 くろちゃんへの強制給餌は それでも5口までかなぁ、、 もう嫌だ、と逃げたら後は追わずあきらめる。 残された時間は多くないでしょうから、嫌がることは極力しない方向で。 とはいえ毎日の皮下補液と投薬は続けている。 今日は、少しだけどいいうんちもしてくれた。 小さな二粒のうんちを見て、「おぉー」と一人感動に浸る。 先日、病院へ連れて行ったときも、 便秘をしていないかだけ確認してもらい、あとは何もしなかった。 皮下補液は自宅で毎日しているし、数値がぶっ飛んでいる今更、何か積極的な治療や処置ができるわけでもない。 できるのは、 くろちゃんの嫌がることは出来る限りしない、ということだけ。 先日病院へ行ったとき、待合室で隣に座った女性も高齢のネコを連れてきていて。 皮下補液に週に二度、通院しているらしく。 高齢のネコとの向き合いかたについて、二人で熱く語り合った。 「とにかく苦しまないように」と それだけを願うのはみんな同じだった。 その人は、年老いて弱っていく飼い猫が心配で心配で 待合室にいる間ずっと、目に涙をたくさんためていた。 腎不全の子に、皮下補液をいつまでやるか、どこまでやるか、 どうすれば悔いが残らず見送ってあげられるのか、 これはエゴなのか、 ネコにとってどうしてあげることが一番幸せなのか、 そんなことを、言葉すくなに声を絞り出して話していた。 「何をやってもどこまでやっても手を尽くしても、悔いなんて、残っちゃうから」 と私は言った。 何を、どこまでやるのか、 そしてそのやめ時はいつなのか、 ネコの顔色と相談しながら、自分で決めるしかない。 そして時にその重圧に潰されそうにもなる。 愛があれば、いいと思う。 そこに愛があれば、どんな決断もネコは許してくれると思う。 もちろん、最後の最後まで、ジタバタしちゃうのは人間のほうなんですけどね、と言ったら そうそう、ジタバタジタバタ、命が終わるということを受け入れられず、最後までジタバタしちゃう、と女性は笑った。 くろちゃん、もしかしてお正月が迎えられないかな、、と思ったけど なんとか穏やかに、マイペースに、日々を過ごしてくれている。 くろちゃんと出逢って三年、 当初から腎不全だったけれど 投薬や皮下補液を続けて 緩やかに緩やかに悪化してきたものが ここへ来てドンと悪くなっている。 それでもいつもと変わらず、毎日私のお腹に頭を乗せて甘えて、 お尻トントンしてくれとせがんで、 撫でた位置が気に入らなければシャーと怒って噛みついて、 相変わらずのわがままなおじいちゃんで、 みんなと仲良しで、 このままでいい、このままがいい、と思っている。 くろちゃんは長年、お外で苦労してきた子だけど 晩年は穏やかで幸せだったなぁ、って思ってくれたら 私は なによりです。

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