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花屋な日々

花屋な日々

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2020.01.08
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カテゴリ:カテゴリ未分類
くろちゃんは、ほぼご飯を口にしなくなっていて
スープだけを少し舐めておしまい、の生活をしている。
そりゃ痩せるわけだ、3キロをだいぶ切ってガリガリになってしまった。

貧血もひどいし、BUNもクレアチニン数値もぶっ飛んでいるけれど
くろちゃん自身はいつもと変わらず穏やかに過ごしていて、それだけが救い。

あんまり食べないと強制給餌をする。
無理強いはしたくないが
森永から出ているエナジーなんとかいう 粉を、お湯で溶いて団子状にして少しずつ口の中に入れるとなんとか
飲み込んでくれる。
そのエナジーなんとか、とても美味しそうなミルクの匂いがして
療法食大好きモールちゃんはいつも狙っている。
お皿に残ったものをきれいに全部舐めてくれるので助かる。

くろちゃんへの強制給餌は それでも5口までかなぁ、、
もう嫌だ、と逃げたら後は追わずあきらめる。

残された時間は多くないでしょうから、嫌がることは極力しない方向で。

とはいえ毎日の皮下補液と投薬は続けている。

今日は、少しだけどいいうんちもしてくれた。
小さな二粒のうんちを見て、「おぉー」と一人感動に浸る。


先日、病院へ連れて行ったときも、
便秘をしていないかだけ確認してもらい、あとは何もしなかった。
皮下補液は自宅で毎日しているし、数値がぶっ飛んでいる今更、何か積極的な治療や処置ができるわけでもない。
できるのは、
くろちゃんの嫌がることは出来る限りしない、ということだけ。


先日病院へ行ったとき、待合室で隣に座った女性も高齢のネコを連れてきていて。
皮下補液に週に二度、通院しているらしく。
高齢のネコとの向き合いかたについて、二人で熱く語り合った。
「とにかく苦しまないように」と
それだけを願うのはみんな同じだった。

その人は、年老いて弱っていく飼い猫が心配で心配で
待合室にいる間ずっと、目に涙をたくさんためていた。

腎不全の子に、皮下補液をいつまでやるか、どこまでやるか、
どうすれば悔いが残らず見送ってあげられるのか、
これはエゴなのか、
ネコにとってどうしてあげることが一番幸せなのか、
そんなことを、言葉すくなに声を絞り出して話していた。

「何をやってもどこまでやっても手を尽くしても、悔いなんて、残っちゃうから」
と私は言った。

何を、どこまでやるのか、
そしてそのやめ時はいつなのか、
ネコの顔色と相談しながら、自分で決めるしかない。
そして時にその重圧に潰されそうにもなる。

愛があれば、いいと思う。
そこに愛があれば、どんな決断もネコは許してくれると思う。

もちろん、最後の最後まで、ジタバタしちゃうのは人間のほうなんですけどね、と言ったら

そうそう、ジタバタジタバタ、命が終わるということを受け入れられず、最後までジタバタしちゃう、と女性は笑った。


くろちゃん、もしかしてお正月が迎えられないかな、、と思ったけど

なんとか穏やかに、マイペースに、日々を過ごしてくれている。

くろちゃんと出逢って三年、
当初から腎不全だったけれど
投薬や皮下補液を続けて
緩やかに緩やかに悪化してきたものが
ここへ来てドンと悪くなっている。


それでもいつもと変わらず、毎日私のお腹に頭を乗せて甘えて、
お尻トントンしてくれとせがんで、
撫でた位置が気に入らなければシャーと怒って噛みついて、
相変わらずのわがままなおじいちゃんで、
みんなと仲良しで、

このままでいい、このままがいい、と思っている。

くろちゃんは長年、お外で苦労してきた子だけど

晩年は穏やかで幸せだったなぁ、って思ってくれたら
私は なによりです。





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Last updated  2020.01.08 02:53:44



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