2009年映画鑑賞

２００９年に観た映画

●アニエスの浜辺　2009年10月
81歳の映画監督アニエス・ヴァルダさんが
自分の映画人生をふりかえって語る
「アニエスの浜辺」を観ました。
色鮮やかな作品。
ジェーン・バーキンとは仲が良いので
何度か登場します。

冒頭の浜辺で、古い鏡や額を持ち出して
モノクロの少女時代の写真を写すシーンだけでも
私は「岩波ホールに来て良かった！」と心から思いました。
「アニエスの浜辺」は関東では今のところ
岩波ホールだけの公開なのです。
アニエス・ヴァルダさんは正真正銘ののアーティスト。

夫であるシェルブールの雨傘の監督
ジャック・ドゥミとの思い出や

はじめて知りましたが
シェルブールの雨傘のラストシーンで
ドヌーブの子としてスクリーンに
登場する女の子はアニエス・ヴァルダのお嬢さんの
ロザリーちゃんだったそうです。

ヌーヴェルヴァーグの映画ファンの方や
ヨーロッパのアンティークが好きな方
写真家や映画監督、作家など芸術を志す若者に
観ていただきたい豊かな映像美術の連続。
芸術好きな人ならば、アニエス・ヴァルダを知らなくても
退屈しないと思います。ユーモアもありますから、

芸術表現に年齢は全く関係ないと確認できました。

「アニエスの浜辺」2009年セザール賞ドキュメンタリー賞受賞

●フェリーニの「8 1／2」　2009年8月

フェリーニの「8 1／2」がNHK衛星で放送されていて
飽きずにまた観ました。
何回観ても、どのシーンもまるで絵のように美しく
ヨーロッパのデカダンス万歳！

セリフもいちいち素敵で
「彼女52歳ですって、まだ　こどもね」など
本当に大人の映画。

マルチェロ・マストロヤンニほどのイケメンは
他に知りません。

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●マン・オン・ワイヤー　
２００９年６月　新宿テアトルタイムズスクエア

綱渡りが出来たのは、綱をはってくれた
仲間がいたからだったのです！
綱渡り男がルパンだとしたら
次元や五右衛門や不二子がいたという
そんな青春のドキュメンタリーと
年を重ねた彼らのインタビューを
うまく構成した美しい作品。

フランス映画の「冒険者たち」’67仏　を思い出しました。
ほろ苦い青春。いつも一緒にいた恋人や仲間たちも
いつしか別々の生活を選び、会わなくなっても
「あの時の達成感は消えない」のであります。

音楽も素晴らしい
スクリーンで観るべき作品。

新宿タカシマヤタイムズスクエアは
良い劇場なのに閉館するとは！残念。

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映画マン・オン・ワイヤーオリジナル・サウンドト...

●ワンダーラスト　

マドンナの初監督作は、色彩豊かで
ポップでキュートで、
ビンセント・ギャロのような男や
アンナ・カリーナとジーン・セバーグを
思わせるようなルックスの乙女が実に良かったです。

本当は格好良い仕事をしたいけど
今はとりあえず食べていくために
アルバイト。そんな日々の中にも
いろいろあって、
自分を理解してくれる人が
近くにいる事に気がついたり…

「成功の道は屈辱の道でもある」と
映画の中のセリフにあるように
恥をかく事を恐れたら何もできない。

バレエスタジオでの生ピアノレッスン風景や
ナイトクラブでのクネクネダンスなど
マドンナらしさもありだし、
制服でのおふざけシーンなど
昔のゴダール映画をちょっと思い出しました。

作家役の目に涙をためるシーンは
クリストファー・ウォーケンを思い出し
名演技に釘付けでした。

汚いシーンはないから、私のうちの場合は
娘（１５）と観ても大丈夫で、
むしろ、一緒に観たいインパクトのある作品。

出演：ユージン・ハッツ　ＡＫ
ホリー・ウェストン　　ホリー
ヴィッキー・マクルア　ジュリエット
リチャード・Ｅ・グラント　フリン教授
インダー・マノチャ　　サーディープ
エリオット・レヴィ　　ロスチャイルド（ビジネスマン）
フランチェスカ・キングドン　フランシーヌ
クレア・ウィルキー　　　クロエ
スティーヴン・グレアム　ハリー・ビーチマン
ハンナ・ウォルターズ　　ロスチャイルドの妻

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●センターステージ２を観ました。

主人公はバレエを自己流で踊れるようになった
根性の持ち主であり、ヒップホップダンスも得意。
ライバルはお金持ちで本格的な指導を受けてきた
お姫様タイプという設定なので、
もう、ストーリーは皆さま、おわかりですね。

前作に続いて、世界一濃い顔のピーター・ギャラガーさんが
先生で、ＡＢＴのスター　イーサンが違和感なく
役にとけこんでいます。普通、役者じゃない人が
入ると、浮いてしまうのに、さすがはイーサン！
一流ダンサーであり表現者として何をしても
絵になるお方です。

「これ、みておくといいよ」と言って
若い人の前で軽々と模範を示すイーサンを
観るだけでも、センターステージ２を観る価値あり。

「ダンスっていいなー、若いっていいなー」と
バリバリ、テンションあがるダンス映画。

●イーサン・スティーフェル　出演

●旅するジーンズと19歳の旅立ち　特別版 / アンバー・タンブリンを娘（15）と観ました。　2009年4月

19歳の乙女は彼から
「一緒に朝ごはんを食べよう」と言われて
ものすごい笑顔を見せるのです。
朝ごはんを一緒に食べられる人がいるとは
そんなにうれしい事なのか…

40代の私ともなると、朝ごはんの時間に
飛び起きて「寝坊したごめん！」と
体力とトキメキがなくなっている日々。

旅するジーンズ　シリーズは4人の普通の乙女が
主人公でそれぞれの恋愛や学校での事など
鮮やかにつづられていきます。

4人のうちの一人は
米人気テレビドラマ『アグリー・ベティ』で人気の
アメリカ・フェレーラ

美大の通う乙女がヌードデッサンのクラスに参加して
隣に座っていた感じの良いイケメン学生が
いきなりモデルとして全裸になるというサプライズもあり。

4人のファッションや部屋もそれぞれ可愛い。
前作の16歳の夏も面白かったので、
両方続けて観ても良いと思います。

とりあえず、朝ごはんにもっと愛をこめよう！

原作GIRLS IN PANTS(A) [洋書]も面白かったです。

●俺たちニュースキャスター

●俺たちフィギュアスケーター

●グーグーだって猫である

●喫茶磯辺　

●エドガー・ライト監督のホット・ファズ　俺たちスーパーポリスメン！

ホット・ファズ　俺たちスーパーポリスメン！を
観ました。刑事映画のパロディを散りばめつつ、
本気のアクションと派手な血しぶき、
それでも主人公が真面目人間なので
より優れたコメディ活劇になっていて
これは傑作でした。音楽も最高！

相棒の刑事のとぼけぶりがショーン・ペンの弟
故クリス・ペンを思い出させる最強のコンビ。

ティモシー・ダルトンやジム・ブロードベントなど
豪華なキャスト。
クレジットなしでケイト・ブランシェットも出演。

サイモン・ペッグ出演の新作は必ず観ようと思いました。

出演：サイモン・ペッグニック・フロスト

ジム・ブロードベント　ティモシー・ダルトン

●ミーアキャット

●ベンジャミンバトン　試写

●ロシュフォールの恋人たち　2009年2月

私が今まで観た映画の中で
ベスト１０に入る愛する作品
ロシュフォールの恋人たちを
はじめてスクリーンで鑑賞。

今まで、ＤＶＤで何度も観てきた
ロシュフォールの恋人たちの
美しい色彩や祭りにわく人たちの表情など
細かい部分までしっかり確認できました。
ＤＶＤだとドヌーブが踊るステージ
「ＨＯＮＤＡ」ブースの上の文字が半分しか
写らないので、今までホンダだと気が付きませんでした。
ビバ！デジタルリマスター！

40年前の作品なのに、全く古さを感じさせない
心躍るミュージカル。今、渋谷にいる方
是非、駅前の１０９のすぐ近くの
シネセゾン渋谷へ行ってご覧ください。
豪華なミュージカルが苦手な人にも
おすすめできるフランス映画。
ミシェル・ルグランの音楽映画であり
幸福な予感に満ちたラストシーンが最高。

フランス映画の自由奔放な女たちをみると
心の底から安心します。
自分勝手に生きている自分を肯定して
良いという気になるからです。

アメリカ映画はポジティブな起承転結で
良いのですが、私は余韻を残す終わり方をする
フランス映画がやっぱり大好き！
日本映画は全く登場人物に感情移入できないので
ほとんど観ません。日本人の真面目さになじめず
自分が極悪人に感じてしまうので…