『となりのスゴイ家』
アンガールズの田中卓志さんが、二級建築士の試験を受けたというニュースを目にした。田中さんといえば、広島大学の建築学部出身で、実は“建築好き”としても有名だ。ただ、あれだけ売れっ子になった今、49歳という年齢で国家資格に挑戦するとは思ってもみなかった。彼が出演している「となりのスゴイ家」(BSテレ東)は、私も大好きな番組だ。一般のこだわり住宅を訪ねて、住まいの魅力をじっくり掘り下げていく内容で、家の間取りや素材選び、ちょっとした動線の工夫など、毎回ワクワクしながら観てしまう。いつからだろう。こういう“こだわり建築”系の番組が好きになったのは。(こういうジャンル、正式には何て呼ぶんだろう…? 家系?)――実は、私も2年前に実家をリフォームした。正直に言うと、いまだに後悔している部分がある。細かいことは「まぁ仕方ない」と思えるんだけど、間取りや空間の使い方など、暮らしの中核に関わる部分で「こうすれば良かった…」と感じているところが、ひとつだけある。でも、後悔したところで、もうどうすることもできない。家って、人生でいちばん高い買い物なのに、実際に住んでみないとわからないことが多すぎる。だからこそ最近思う。建築士や設計士というのは、人生で最も“コスパのいい”職業のひとつなんじゃないかと。自分や家族の暮らしを、自分でデザインできるなんて最強だし、住み心地や満足度にダイレクトに関われるって、本当に魅力的だ。そういった意味で、娘にも少しでも興味を持ってもらいたくてこういった“家系”の番組を一緒に観たりしている。…が、今のところ、まったく興味を示さない。もしどこからか大金が降ってきて、家を建て直すことができるなら、今度こそ絶対に後悔しない設計をしたい。――まあ、それでもきっと後悔はする。なぜなら、“実際に住んでみないとわからない”のだから。