テーマ:好きなクラシック(2326)
カテゴリ:CD/DVD
今日の朝9時ごろ、隣町まで10分間の車の運転中に、FMラジオから流れて来た聴き覚えのある音楽に「ハッ」とさせられました。その曲は今、コンサートのために予習しているバッハの「ゴルドベルク変奏曲」です。しかもそれはオリジナル楽器のチェンバロでの演奏であり、専らグレン・グールドのピアノ演奏しか聴いていない私にも、冒頭のアリアが耳に入ってきた瞬間すぐにそれとわかりました。 チェンバロの演奏は乙女チックで可愛らしく感じました。心ときめくような経験に、やはりこれはチェンバロのために作られた曲なのだと改めて確認できた思いです。しかし同時に、元はチェンバロの曲であることを感じさせないピアノ演奏で大成功を収めたグレン・グールドの偉大さにも気づきました。 さて、本ですら借りたことがない私が今日、図書館で初めてCDを借りてみました。というか、わが町の図書館にクラシックの音楽CDが置いてあるかどうかもわからずに行ったのですが、数は少ないものの幾らか本棚に並べてありました。いずれも有名な音楽家の作品で、名の知れた指揮者と楽団の演奏によるものでした。その中から、先日の演奏会で聴いた曲の入ったCD2枚を選んで借りてきました。 ◆シベリウス:悲しきワルツ 作品44 ●演奏 サンフランシスコ交響楽団 指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット 録音 1991年5月 シベリウスの「悲しきワルツ」は、曲のイメージとしては、暗→明→暗と進んでゆきます。これを人の生きざまに置き換えると、病→生→死であり、感情表現すれば、悲→喜→悲です。このように、暗い病の床での悲しい状態から、しばし開放されたかのような生気あふれる喜びに、しかし再び暗雲が立ち込め最後は悲しい死へと。全体を美しい旋律が支配する中、音楽は静かに始まり、中間で躍動的になりますが、結びはやはり静けさへと向かい曲は終わります。これらの人の内奥にある心の動きのようなものが、ブロムシュテットのしなやかな指揮により繊細に描写されているように思いました。 ちなみに、このCDには他に、シベリウスの交響曲第2番と交響詩《フィンランディア》が収録されています。 ◆ラヴェル:ラ・ヴァルス ●演奏 モントリオール交響楽団 指揮:シャルル・デュトワ 録音 1981年7月 この作品は、初め静かで悲しげに始まるところは「悲しきワルツ」と同様ですが、しだいに美しい旋律と共に華やかさが増し加わってゆき、最後は「ボレロ」のように派手に音楽が締めくくられます。変奏曲のような要素を持っていて、最初の主題が次々と姿を変えて行くさまが興味深い作品です。デュトワの明晰な指揮が、曲にメリハリを与えており、この音楽の全体像をクッキリ鮮やかに浮き上がらせているように感じました。 このCDには、ラヴェルのボレロ、スペイン狂詩曲、亡き王女のためのパヴァーヌ、そして《ダフニスとクロエ》第2組曲も収められています。 こうして、演奏会で聴いた曲を復習すると、実演では気づかなかった作品の面白味のようなものが耳で聴き取れて、これらの音楽が多くのクラシックファンに親しまれているワケが理解できる気がしました。また、図書館で自分が所有していないCDを借りたいと思っています。次回は、爆発的な大ヒットを生んだといわれる「アダージョ・カラヤン」を借りる予定です。 1日1回の応援クリックをよろしくお願いします! ↓↓↓↓↓↓↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年06月08日 22時00分03秒
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