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カテゴリ:コンサート
かんでんハーモニアス ファミリーコンサート 大阪フィルハーモニー 交響楽団 [指揮]沼尻竜典 [ヴァイオリン]川久保賜紀 [管弦楽]大阪フィルハーモニー交響楽団 2009年10月9日(金)19:00 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール大ホール ~ Program ~ ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61 ~休憩(15分)~ ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調 作品68 ~ アンコール ~ J.S.バッハ:G線上のアリア 座席:A席2階2E列42番 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール・大ホールで行なわれた、大阪フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました。今回のプログラム、昨年11月に大阪フィルの定期で聴いたものと全く同じということで、興味津々。指揮は大植英次氏から沼尻竜典氏、そしてソリストは、神尾真由子さんから川久保賜紀さんに替わっての演奏です。彼女らは共に、チャイコフスキー国際コンクールで最高位を獲得した実力あるヴァイオリニストです。 (車中で、カラヤン&ベルリン・フィルのブラームス1番を聴きながら、ホールへと向かいました。) ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 赤とピンクを織り交ぜた色合いのドレスで登場した川久保賜紀さん。彼女の演奏を聴くのはこれで3回目です。過去2回はいずれもチャイコフスキーのコンチェルトで、情熱的な雰囲気のこの作品と川久保さんの持つヴァイオリンの優しい音色とが、何となく合わないような印象を受けたのが正直な感想でした。 今回はベートーヴェンのコンチェルト。この作品は、どちらかというとしっとり歌い上げるようなメロディが特徴。今回こそ、川久保さんの持つ響きとマッチするのではないかと期待を高めました。 これまでのように、聴衆の一人一人にじっくり聴かせるような好感の持てる演奏スタイルは健在で、川久保さんの人柄が滲み出るような美しい音色を披露していました。しかしながら、やはり前回までに持った印象と変わらなかったのは、彼女はやはり線が細く、オーケストラに溶け込んでしまってヴァイオリンの主張が今一つ弱かったこと。この点が残念に思いました。 ブラームス:交響曲 第1番 オーケストラは、後期ロマン派二管編成「14型」で7-6-5-4-3プルト。弦楽五部の配置は、指揮者の左手から第1、2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、後方にコントラバス。 重々しいティンパニの行進。重厚な弦と鳴り響く管。それらが一体となって第1楽章の冒頭から強烈な印象で始まりました。そして、その後に続く、胸に迫ってくるような各弦の痛烈な響きとテンポ感。それで思わず「わぁ、まるで車で聴いた演奏の再現だぁ!」と心の中で叫びました。 ただ、第1楽章の演奏に大きな感銘を受けたあまりに、その後に続く楽章が何となく平凡に聴こえてしまったのが少しもったいない気もしましたが。でも、全体的によくまとまった演奏で、沼尻氏の指揮者としての手腕、そしてベストメンバーではなかったものの、大阪フィルの実力を魅せてもらった思いです。 演奏会まとめ 川久保賜紀さんのヴァイオリンは相変わらずだなぁという感じ。彼女の演奏アプローチは、コンチェルトに向いているのだろうかという疑問さえ出てきました。聴くのだったら、今後はヴァイオリンソナタなどの室内楽にしてみようかな。 一方、ブラームスの1番は第1楽章だけを取ってみれば、これまで聴いた中では今回が一番だったような気がします。各楽器の響きに豊かな充実感がありました。沼尻竜典氏による指揮はこれで2回目ですが、いずれも良い印象です。彼の指揮する演奏、また聴いてみたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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