2006/04/21(金)10:33
「リバティーン」を観て
狂おしいほどに待ち望んでいた
ジョニー・デップの新作映画「リバティーン」。
先週の木曜日に1人で観に行ってから1週間経ちます。
やっとこさ感想らしきものを書きます。
繰り返し見たトレイラー。
毎日のように読んだレビューの数々。
時おり流れるテレビのCM。
そんなこんなで頭と胸がはち切れんばかりの状態で行きました。
絶賛を目にしたり、酷評を目にしたりで、
ネタバレを読みたくても読めず、
1日も早く観て楽になりたい……と思っていたけれど、
観てもやっぱりロチェへの息苦しいような思いは、増すばかりでありました。
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「You will not like me….」
そうつぶやきながら、ロチェスター伯爵はスクリーンに現れ、
まるで「嫌え」とでも言っているような欲望と酒と女の日々。
そして、2時間のうちにあっという間に梅毒に侵され、生涯を終えました。
……ぽつんと残された私。
どうしてそんな生き方しかできなかったのか説明するでもなく、
ただただ、ウィルモット(ジョニー)の放埓な生き方を
スクリーンは薄暗く、途切れ途切れに映し出します。
ジョニーの魂の演技は後半にやってきます。
凄まじいです。
覚悟が必要です。
目を覆うばかりの惨めなジョニー…。
なのに、なぜか映画の中で一番美しく愛おしく感じました。
あれから、美しいロチェではなく、
その、醜いロチェがずっと私の中に住みついてしまって
……どーしたらいいの?(^_^;)
台詞が多く、時代背景も複雑で、説明も少ない。
娯楽としてはゼロの作品かもしれません。
でも、ジョニーが招待してくれたマイナーな世界。
その奥底にある魅力は計り知れません。
ジョニー・デップという俳優に出会ってから、
私は、映画(DVD)をたくさん観るようになりました。
そして、確実に映画の観方が変わってきたのです。
アドベンチャーやサスペンス、ラブストーリーなど、わかりやすい映画が多かったのに。
ジョニーが時々メジャーな作品に出るのは、
こういった世界に観客を誘いたいからだというインタビューを読んだことがあります。
私のような女はイチコロですね。(^_^;)
でも、ジョニーの術中にはまったのなら本望だわ~。