記事要約 引用元:Yahoo! ニュース 毎日新聞(2024年8月30日)
台風で停電発生したら…熱中症のリスクも 今からできる対策は?
…まだまだ暑い日が続く。
今、台風や地震で停電が起きた場合、どんな対策があるのか。
「停電で人は亡くなるんですね」。 千葉県浦安市在住の防災アドバイザー 岡部梨恵子さんは、房総半島台風で亡くなった遺族を訪ねたときに、そんな言葉を聞いた。
停電時に最も心強いのが「ポータブル電源」だ。
持ち運び可能なバッテリーの一種で、コンセントに差し込んで電気器具を使用できる。 キャンプなどアウトドアで使う人が多いが、非常時の電源になる。
ただ、動かせるのは扇風機程度。エアコンを回せるほどの大型の電源になると、数十万円と高価なため一般家庭では用意するのは難しい。
エアコンが使えないときはどうすればいいのか。
岡部さんが、すすめるのは、室内の空気を循環させる「サーキュレーター」だ。 空気をかき混ぜることによって部屋の温度を下げる。 充電式のタイプが停電時に役立ち、強風モードでなければ数日間稼働するものもある。
もう一つ、暑いときの停電対策で、岡部さんが重視するのは冷蔵庫の活用だ。
停電すればもちろん冷蔵庫としては使えない。 しかし、2リットルのペットボトルに水を入れて冷凍庫で凍らせておけば、停電時に取り出して、ほてった体を冷ますのに使える。溶けた水は断水時には貴重だ。
凍ったペットボトル水を冷蔵庫の中の一番上の段に置けば、電気がなくても「氷冷蔵庫」になる。
食品で冷蔵庫の中はいっぱいという家庭も少なくない。 その場合、ケーキの購入時などに付いてくる保冷剤を冷凍庫の隙間(すきま)にぎっしりちりばめて保存しておけば、停電時でも冷凍庫がそのままクーラーボックスのようになる。
また、保冷剤や冷凍食品の一部を冷蔵スペースの上段に移せば、冷蔵スペースの食材の持ちを良くすることもできる。
風呂に水をためておくことも大切だ。 断水時でも体を拭いたり、トイレを流したりするのに使える。すぐに食べられるおにぎりなど食材の準備もあると安心だという。
岡部さんは「すべて一気に対策をやろうとすると、気がめいり、結局手つかずになってしまうので、すぐにでもできることから防災備蓄に取り組んでほしい」と話した。
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