建松さんの柾目(まさめ)のまな板
日本橋三越の日本の職人「匠の技」展で江戸組子の建松(たてまつ)さんのお店を知りまして、300年を超すような樹齢の檜のまな板を分けていただきました。いい道具を使うと、慣れた野菜を切る気持ちも改まります。洗う時、反ってしまうので熱湯をかけたり直射日光で干したりしない方がいいそうです。また、間違っても洗剤なんか使ってはいけません。塩と酢でこすって殺菌し、風通しのいいところで保管です。木のまな板というと汚れやすいような気がしてと申しましたら、木材の『白太』と『赤太』という説明をしてくださいました。赤太(または赤身)は木材の中心部で、油分を含むので、腐りにくい。反対に白太は樹皮に近い場所で、一般のまな板や木製品によく使われている。木がすぐだめになるという思い込みは、白太を使ったものを買っていたからなんですね。実は初めに菜箸を買っていたのですが、どうしてもまな板が欲しくなり、また行ったのです。菜箸もその辺の菜箸とはちがいますねぇ。珍しい8角形だそうです。縁起がよさそうです。お父上曰く、「うどんなんかすくうとき、全然滑んないし、炒め物なんかにも使ってるよ。」ということなので、早速試してみましたら、本当に使いやすかったのでした。口調が粋でかっこいいです。評判の息子さんも感じがよい方でイケメンでございます。紐はつけたままの方がいいのか、取った方がいいのか。洗った後ひょいと掛けて乾かすときに紐がついていた方がいいと聞いて、一組取ってしまって、確かに乾かしにくかったなと思いました。組子も特別に作っていただきました。今年も年末年始に出店されるようなので、削り直しの菜箸を携えて、また行ってみようと思っています。