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バイク三昧な日々

バイク三昧な日々

再考-プリロードと車高の関係

No.9
★★★ 再考察<プリロードと車高の関係> ★★★


2004/06/第二日曜日

☆ プリロードと車高の関係を考えてみた  ☆
GSX-R750@自宅
特注バネに変えてみて迷路に迷いこんだ...。理想的かと思われたバネの動きが
いまひとつ”自分の思い”と違っているようだ。
ノーマルに比べて改善されている点は多々あるものの、同時に悪くなった点もいくつか露呈した。
そこで、もう一度よーく考えてみると、どうやら最も重要なひとつの方向性が見えてきた。それは

”バネレート・ストローク・プリロード・車高・サスが留まる位置”
のバランスが重要だと言う事。
そこで、素人ならではの”勝手な思い込み”による大雑把な考えをまとめてみようかと思う。

(注)本文公開にあたり、ご注意いただきたいのは本記述は、理論に基づいて検証された内容
では無くこれを書いた時点(2004年)の本人の経験、思い込みが基になって書かれた
内容であり多くの勘違いが含まれている事があります。
その点ご了承くださりお読みください。



プリロードと車高の関係

ラボカロッツェリアさんに、'01 GSX-R750のOHLINSサスペンションの出荷仕様を
聞いてみた。すると、出荷時に取り付けられている”バネ”は、

7kgG/mm

のレートのもので、これに「15mmのプリロード」を掛けた状態にするという。
これが、純正サスとほぼ同じ荷重設定であると説明された...。 (電話で応対してくれた方有難うございます)
と言う事を念頭に置きながら、考察開始。
ショックユニット長は不変。(ただし、車高調整がある場合は別)
OHLINSバネの初期セット時の釣合い荷重は、設計規定値15mm(7kgG/mm)の
プリロード(量)だからこれも単純計算(レバーリンク比を無視)で105kgG。
これをを超えるまではストローク量はゼロとなる

次に、シンプルに考えて前後サスがいつでも車体重量の半分ずつぐらいを受け持つと仮定する
と、R750は全装備重量が210Kg。
雑誌による荷重分布では前輪に53%、後輪に47%と書いてあるが現在フロントフォークの
突き出しを5mm→0mmにしているのでもう少し後輪よりに重量が分布しているはずだが、
リアショックが受け持たなければならない重量は112kgもあるらしい。(謎)
取り合えず、車検証の表記を基にすると110kg。(参考までにフロントサスは実測で、

1Gで10mm縮み、1G’でさらに10mm縮む。)

ところが、タイヤ及びホイール、スイングアーム等は実際にはバネ下に位置するのでこの分の
重量を差し引いて考える必要がある。
ここもエイヤで計算すると大体20kg程度と思われるので、これを差っぴくと74kgと
いう結果。

つまり、ポン付けではR750の自重(1G)による沈み込みは全く発生せず、さらに
+31kgの荷重を受け止める余裕がある。
ここで人間の装備重量を80kgとして後サスに全てかかるとすると、乗車状態(1G’)で

 -80+31=-49kg  -49kg÷7(kg/mm)=-7mmストロークする。

では振り返って、現在(BESTEX仕様)はどうなんだろう?
設計シートによれば、初期セット時の釣合い荷重は、115kgG。
これをを超えるまではストローク量はゼロ。

つまり、現状仕様でもR750の自重(1G)による沈み込みは全く発生せず、さらに
+41kgの荷重を受け止める余裕がある。(改めて計算してビックリ!)
しかし...、1Gでストローク量0というのは実際どうなんだろう?
σ(--;)が知っているほとんどのバイクって1Gで前後ともストロークしている。
(沈込みバネが縮んでいる)
R750はというと、フロントは1cmほど沈むが、上記の計算結果どおりリアは動いて
はいない。
←6Fのリアは結構沈んだ、目で見てわかるほど(5cmぐらいか)

やっぱり1Gである程度の沈み込みはあった方が良いだろう。なにしろスイングアーム垂れ角
が結構付いているのだから、旋回中に出来るだけ水平に近い状態まで持ち込むには車体の重さ
を受けただけでも沈んでいないと旋回Gだけでは必要なストロークをさせられないと思う。

もとい、では先ほどと同じように1G’を計算すると

-80+41=-39kg -39kg÷5.6(kg/mm)=-7mmストロークする。(偶然にも同じ値だ!)

リアアクスル上で車高がどのくらい変化したか測ってみると、1Gで871mmあったのが、
1G’で841mm。大体30mmスイングアームが入る模様。

もっと沈んでいるイメージがあったが、実際そうでもないらしい。シートに力をかけて
沈ませようとするとバネが上下に良く動くので勘違いしていたようだ。
しかし、沈み込み量(スイングアームの入り)が同じではバネレートが高い分走行中は
OHLINSの方が沈まない事になってしまう...。←これでは、全く意味なし


で、希望としては少ない負荷でもそれなりにストロークの奥を使いたい(スイングアームを
寝かせたい)ので、OHLINSプリロード(量)設計規定値を15mm(7kgG/mm)
から10mm(7kgG/mm)に変更し、余分な荷重受け止め力を減らしてみる。すると
単純計算(レバーリンク比を無視)で70kgを超えるまではストローク量はゼロだが、
1Gで車重の方が4kgほど勝るので、沈みこみは発生する。
(1mmも変わらんけど、ほとんど重量負荷とバネ反力が釣合っている状態)

つまり、ここで先ほどの人間が乗車すれば80kgの負荷がそのままかかるので

-80÷7=-11mmストロークすることになる。

リアアクスル上で車高変化は、1Gで871mmから、1G’で823mm。大体47mm
スイングアームが入ることになるのかな。
だから現状よりも、17mmは沈むということ。これ多いとみるか少ないとみるか...。

予想としては、まだ沈み込みが足りないと感じると思う。

その場合、バネレートを落とすことになるが、実はこの時ひとつ問題が発生することになる。
それは、OHLINSプリロード(量)設計規定値を15mm(7kgG/mm)から10mm(7kgG/mm)に変更する過程で、プリロードアジャスタスライド位置を変更したため、初期ロードが10mm~20mmまでしか掛けられなくなっている。

だから、バネレート6kgG/mmに交換すると仮定した場合、
60kgGから120kgGまでの初期荷重範囲までしか対応しない計算になる。
と書いておきながら、最大の120kgGであれば現行仕様(BESTEX)と変わらない
(さらに5kgG余剰)から意外にOKかもしれない。

参考までに計算してみると、10mmに「6kgG/mm」にを掛けると(当然レバーリンク比
を無視)で60kgだから、1Gで車重の方が14kgほど勝るので、沈みこみが
完全に発生。(2mm強!←強という事は実際ないような気もするが)

1Gで既に、約8.6mm沈んで(車高が下がって=スイングアームが入る)しまう。

”ん~、素敵な響き(☆_☆)/”

1G’なら、ここからさらに55mmも下がるんだから、トータルで63.6mm。
なんとなく、ここらあたりが高荷重「高速コーナー仕様」上限(下限じゃないよ)では
ないだろうか。

って事は、講習会仕様の理想値は「5.5kgG/mm」なのだろうか。(更なる謎)
引き続き要考察...


望むセッティングの方向性とは。
6Fの足回りとR750の加速力及び6F比較で車重-19kg効果による旋回力の増強

ブレーキ進入からの素早い倒し込みを可能とする。<フルバンク近くまで
その際に120度以上の向き換えが終了する。
フルバンク付近ではバンク角に増に応じて抵抗力が徐々に増すこと。
バンクの収まる角度はスロットルの増減及び開けるタイミングで決定できる。
前輪後輪のトレースはオン・ザ・レール

定常円旋回を実施した場合に、フロントブレーキを引きずる事によってフロントからの内向力が
高まるよう、アクセル開度微増により速度成分が上昇、それに伴いやや車体が微妙に立ち方向に
遷移しアウトに膨らんでいく
さらに微増した場合は、後輪が穏やかに破綻しはじめリアがアウトに逃げるように変化する。
アクセル微減では、フロントが内向しバンク角は維持するも旋回半径を小さくしていく。
アクセル一定によるバンク角は、乗り手のリーン(重心増減)によるコントロールされる。

コーナー中盤から脱出部分では、加速旋回。
最もバンク角が深くなった時点からアクセルはひたすら開ける方向に向かう。
微⇒弱⇒中⇒強⇒全開。加速力も同じように強まっていく。バンク角もその増分に合わせて
起き上がっていく。


OHLINS設定方向性について
現状の問題点である
(1)速度が低い領域で、旋回角度が100度以上の小さい半径をもつコーナーで
「スイングアームが適切な角度まで入っていかない」状況
(2)定常円旋回中に適切なスイングアーム角度を維持しない(スイングアームが必要以上に起きる)
状況
を改善しないといけない。

ストローク初期での動きは納得できる仕上がり。ただ、そこから奥でのストローク感が
足りないように思える。
戻りが早いのか、奥での反発力が高すぎるのか?(謎)

デフォルト設定(基準)
(1)サスストローク範囲のなるべく奥(沈んだ位置=縮んだ位置)を使う設定としたい。その後、
プリロードやダンパーを掛けて適切な位置まで戻す。
スイングアームが寝た状態から設定を変更して角度をつけていく方向でセッテイング変更を開始。

(2)1Gでのストローク量を大きめにする。
 そこからストローク量を規制していく方向でセッテイング変更を開始。

(3)現在のBESTEX仕様(5.6kgG)に比べてOHLINS仕様(7.0kgG)はバネレートが高いため、
 1G’からの沈み込み量は少なくなる。つまりスイングアーム自体は入り難くなるため、予め
1Gで現状よりもスイングアームを入れて置いた方が良いと思われる。
Bestex仕様は、スイングアームピポットの高さは38.5mmとアクスル中心の高さは30mmで
、高低差はおよそ1Gで8.5mm。1G’では、その高低差が約5.5mmとなるが、
OHLINSは、3.8mmとなる計算。




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