黒人の犯罪人を絞め殺した白人警官に有罪判決！　最終編

2021.04.27

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テーマ：アメリカ生活のあれこれ・・・(2035)

　あの日、手錠をしたフロイド氏を横倒しにせず、そのままパトカーで警察署に連行したなら、フロイド氏は留置所にいれられ裁判にかけられ、ショービンをはじめ他の3人の警官達も職を失わなかっただろうし、フロイド氏も死なないで済んだであろう。

　何故他の3人の警官の内、１人でも「先輩、彼抵抗してませんよ」「脈がないみたいですよ、速く人工呼吸をしないと死んじゃいますよ」と言わなかったのだろうと考えたが、警官の世界は、帝国日本時代の軍隊のようなところがあるようで、ランクの上の警官には、いくら悪い事をしていたとしても、たてをつかない雰囲気が徹底的にしみ込んでいるそうなので、恐らく下のランクの警官達は、先輩には怖くて何もいえなかったのではないだろうか。

　更に、この事件には男尊女卑もからまっているのをご存じだろうか。

　女性の消防士ジェネヴィーン・ハンセンさんは、勤務開けの日に、このシーンを目撃。フロイド氏がまだうめいている状態に危機を感じ、自分はミネアポリスの消防士で救命のテクニックも、ファーストエイドのライセンスも持っているから手を貸したいと告げ、ショービン警官にすぐフロイド氏の首から膝をどけてください、と言ったのだが「ミネアポリスの消防士なら、こういう場合どう対処するかわかってるだろ！」とすごまれている。私は、ビデオを見ていたので知ってるが、彼女がすぐそばまでいって何度も助けようとしていたのを、アジア系の警官に腕ずくで押しのけられていた。ハンセンさんは、「どう対処するか分かっていたから近づいたのです。過去なんども、似たような状態の時手を貸してますから」と証言している。ハンセンさんは、フロイド氏の体から小水が流れ出ているのを見て、すぐ救急車を呼んでいる。それでも、ショービン警官は膝をどけなかったし、他の2人の警官もフロイド氏の背中に体重をかけ続けていた。

ショービン警官が白人至上主義者であるかは知らないが、実は彼に有罪の判決が下された後24時間以内に、警官が容疑者を撃ち殺した事件が6件あり、私の知っている限り3件は白人警官対黒人で、2人の黒人は武器をもっていなかった。1人はナイフを持った16歳の女の子であり、他の3件は容疑者が武器をもっていた（ら・し・い）とだけ発表され詳細は知らない。

　400年の内には、白人との混血も大勢できて徐々に実業家、政治家、士官級の軍人、学者、医学関係、エンターテイナー、スポーツでも成功者が増え、大統領まで出るようになって社会全体の生活環境が変わってきてはいるが、過半数はまだまだ悪循環を繰り返している。

　この問題をどう改善していくのだろうと考えていたのだが、同じ考えのリーダー各も増えてきて、最近目につきだしたのは、テレビでも映画でも、広告でも黒人と白人、白人と東洋人、ラテン系と黒人のような異人種間の家族が増えてきている事、有色人種の裁判官に白人の被告、黒人の医者に白人の患者みたいな組み合わせのシーンが増えて来たことである。これは、『人間は外見だけで判断してはいけない』という事を、一般人に洗脳しはじめているのではないかと思っている。これを続ける事によって、今幼児である子達が大人になったとき、『〇人だから〇の筈はない』という考えはぐんと減ってくるだろう。

　話は飛躍するが、我娘は20代で大手映画会社のアニメ監督になり、30年以上、さまざまな映画会社のアニメ監督をやって来てるが、腕がよくても今だに男性の監督より収入が低い。この事は、アカデミー賞の時にも、有名女優陣がこぶしをあげてイコールライトを叫び続けているからご存じであろう。彼女等も男優より収入が低いのである。

　今回のショービン警官有罪判決は、色んな意味で歴史的であり、これに反感をもった、白人至上主義者のグループがすでに暴動を企てているニュースもでてきてるが、どちらかというと、今後も起こるであろう不公平な人種差別の時の良い前例(戒め)になるのではないだろうか。人種差別がなくなりイコールライトが来る日は、まだ遠い先の事だろうが、それでも私は刻々と良い方に向かっているに違いないという確信をもっている。