テーマ:日帰り温泉あれこれ(982)
カテゴリ:日帰り温泉日記(足湯編)
まだ月岡のお話が続きます、
今日は足湯と温泉街のお話・・・ 月岡温泉は硫化水素イオン濃度が日本一高い温泉と紹介しましたが、 前回月岡温泉「ほうずきの里」と紹介した時にブロ友さんから、硫黄泉で酸欠で死んだ人っているの?、という質問が来ました。 何とネタになりそうなよい質問でしょう!!、遅ればせながらご説明しましょう。 答えはYESです、 ここ近年にはないようですが、過去の事故を紹介・・・ 1989年 鹿児島県新湯温泉で脱衣所で硫化水素中毒、2名が死亡 1987年 秋田県玉川温泉で源泉の見学に来ていた観光客4名が硫化水素中毒、内1名が死亡 1985年 富山県地獄谷温泉の湯溜りで硫化水素中毒事故、1名が死亡 1983年 福島県高湯温泉の旅館小屋湯で硫化水素中毒により溺死 1976年 同じく福島県高湯温泉の旅館小屋湯で硫化水素中毒により溺死 硫黄泉は名湯と言われる温泉も多い泉質ですが、注意を怠るととても危険なんですね、 硫黄泉と言いながらすべて「硫化水素中毒」となっていますが、みなさんあの卵が腐ったような硫黄泉独特の臭い、硫黄の臭いだと思っていませんか? 硫黄は無臭、臭いはしません、あの独特の臭いは硫黄イオンから変化した硫化水素の臭いです、温泉に溶け込んだ硫黄イオンは電子の可逆反応によって硫黄イオン→硫化水素イオン→硫化水素と変化します可逆反応なので逆もあり・・・。 この中で硫化水素中毒を引き起こすのは硫化水素、泉質表記では遊離硫化水素(H2S)ですねそしてこれが硫黄泉独特の卵が腐ったようなにおいの元です 火山性ガスにも含まれる硫化水素は猛毒、日本産業衛生学会における許容濃度5ppm、50を超えると器官を刺激し結膜炎になる危険があります、100を超えると臭覚がマヒし、200を超えると1時間ほどで急性中毒、600を超えると1時間で死亡、1000を超えると即死の危険があります(通常の温泉はこんな濃度はないからね・・・) 硫黄泉には入りたいけど中毒死はイヤ・・・、まあそんなに怖がる必要はありません、今は硫黄泉は硫化水素事故対策として硫化水素が滞留しない構造にすることが義務付けられています、 硫化水素は空気より重く下に滞留します、そのため硫黄泉は地面より低い窪地に浴槽を作ることは禁止されています、硫化水素濃度の管理も細かく義務付けられています、 過去の硫化水素事故は露天風呂でも起きています、窪地で硫化水素が滞留するような地形は野外でも危険なの・・・、なのでさっきの構造は露天風呂にも義務付けられていますよ~ 皆さんは火山性ガスが噴き出しているようなところに温泉探しに行かないようにね。危険ですよ~、 それでは月岡の温泉街をちょっとご紹介しましょう、 ここは温泉街にある足湯「湯足美」です、今は冬なので舞台は閉まっていましたが、ここでは足湯に入りながら舞台での出し物を見学できます、しかも無料です。 これなら換気の面でも問題ありませんね、月岡温泉は硫化水素イオン(HS-)の濃度が日本一、さっきお話したから分かりますね、硫黄イオンから電子の可逆反応による変化の真ん中の状態、 硫化水素がイオンの状態で水に溶け込んでいる量が日本一ということですね、過去にこの温泉に来て「硫黄の臭いがしな~い」、「しかも白く濁ってもいな~い」とスネて帰った高齢者のおじい様がいましたが・・・ 遊離硫化水素濃度の高い温泉というわけではないですからね、ここより遊離硫化水素濃度の多い温泉は国内にたくさん・・・ こればっかりは好き好きだからね~、私はどっちでも良いけどね・・・ ここは普段の入り口ですが冬は別の入り口になっているようです、寒いからね・・・ これが冬場用の入り口・・・ こんな感じで幕で囲ってありましたが・・・ 換気は大丈夫なのかな?、まあ大丈夫なのでしょう? これは源泉を各旅館に分ける分湯小屋、足湯の目の前にありますよ~ これが月岡の温泉街です、まあ田舎の温泉ですね。 別の通りをもう1枚・・・ ー これがバス停・・・、近くに駅はないからね・・・ ついでだから観光地図も掲載しようかな・・・ ハイこれね・・・、見えるかな?・・・ 光君も温泉街を散歩・・・、光君にはちょっと臭いかな?・・・ 今日は月岡温泉と硫化水素中毒のお話・・・ おまけ動画は・・・ カーペンターズ・・・ これはみんな知ってますね。 ではまた・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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