家紋の話をさせて頂きました
12月29日に台湾新竹市香山区にあります中華大學で、2年生学生を対象に家紋の話をさせて頂きました。2クラスで同じ内容の話を致しました。故宮博物院の紀元前の鏡模様が、日本の家紋と似ていて、なぜその模様があるのかを推論した事を、以前の「家紋拾遺譚」で書きました。同じ台湾だからと、今回故宮博物院の記事のことをお話ししました。「台湾には家紋が無い」という通説に従えば、学生さんには少しとっつきにくかったようです。もっと初歩的な話か、日本の苗字の話をしたほうがまだ親近感がわいたのかもしれません。この点、反省しております。事前に学生さんの日本語レベルもわからなかったのですが、大学のカリキュラムで毎日詰め込み学習しているので、通常使用する日本語はかなり理解できるレベルにあるようです。さて、学生さんの反応ですが、故宮博物院に行った事がないという学生さんがいたり(私の題材の選択ミスです)、ほとんどの生徒さんが中国大陸の古典である『山海経』を目を通したことが無いという回答には驚きました。『山海経』の現代中国語の解説本も出ているので、事前用意して持参すればよかったです。が、しかし日本の大学生も同じような読書量だろうとおもわれます。小生の大学時代も、大学院進学希望者や、出版社・新聞社就職希望の学生を除き、周りの学生は余り読書をしておりませんでした。さらに時代が進んで、読書より魅力的なものが溢れている現代では古典を読めというのも難しいのかもしれません。個人的には、『山海経』は面白いと思うのですが、、。話した中で、中国大陸側でも似たような伝承がありますよと言ってくれた学生もおりました。今回、時間を提供いただいた専任の加藤先生と、現役東呉大學修士課程の学生で中華大學で講師をされている武田先生、大変お世話になりました。また、ご縁があれば宜しくお願いいたします。