どんどん危ない方向に食指を伸ばしているようにしか見えない
<船員予備自衛官化>「事実上の徴用」海員組合が反発 これは反対するだろう。特に「有事の時は~」ってのがひどすぎる。一般船員として職務を全うしていたのが、突然予備自衛官化って・・・完全な徴兵じゃん。 ちなみに太平洋戦争では多くの軍艦、戦艦が沈められましたが、それ以上に一般商用船舶が南方への兵員輸送に使われ、アメリカの潜水艦攻撃でとんでもない数沈められました。が、その船員は軍人ではないということで長い間、遺族保障が出されなかったり、。また、戦争中は軍の強制徴用ということなので沈没させられても持ち船会社は何の保証も受けられない。ひどい話です。 「志願であって徴用じゃない」という言葉があるけど、神風特攻隊だって「志願兵」なんだよね。だから死んだのは彼らの自由意思だった、ってことにしたいのだろうか? また、現代日本でも政府の言う「強制ではない」が平気で現場では踏みにじられているのが学校教育現場における国旗、国歌の問題だったり。この手の言葉は実質効力がなく、全く信用できない。たとえ、本人に選択に意志決定権がある、って形式でも、自分が何十年も務めている船会社が突然「わが社は有事の際に予備自衛官として協力することに方針になった、それが嫌な社員は辞めてもらう」と言われて、そんな自由意思があるか、って話。 そんな馬鹿な、と思う人は、たとえば朝鮮戦争で当時アメリカGHQの要請で韓国への兵員や兵器輸送、機雷掃海の目的で日本の民間船舶を極秘に活用し、そこで起きた被害を「戦争協力ではない」とひた隠しにした過去があることを知っていただければ(ジブリアニメ「コクリコ坂から」にその描写が入っています)「非常時」という言葉が通れば戦争への民間協力なんていくらでも都合よく作られる。 積極的平和主義と言いつつ、どんどん危ない方向に食指を伸ばしているようにしか見えない。