そういう「当たり前」を考えてみていきたい
ロシア、ウクライナ侵攻でこれから考えられること。 それは対ロシアの報道として、ロシアという国を現在の北朝鮮や中国のように極悪国家として取り上げる報道が多くなる、ということであり、国民感情が悪くなる、という危険性です。 というのは、当たり前ですけど今回の侵攻は、プーチン及び一部指導者が起こした政略であり、99.9%のその国の国民はその決定に関与できていません。だから、国民そのものには罪はないんです。 こんなことをいうと「ロシア大統領を選んだのは国民の選挙なんだから国民にも責任はある」というひとがいます。が、もし、責任があるとしても選挙の時に「私が当選したらウクライナに侵攻する!」という公約があったわけでもないし、議会で承認された作戦でもない。それは、日本であっても同じで選挙の時は「消費税は上げない!」と言って当選したとたん、当たり前のように与党が上げていたり。こんな状況をする政治家を選んだとしても国民に「見る目がなかった」責任だけを押し付けられたら、たまったもんじゃない。皆さんだって、安倍元首相の桜を見る会や公文書破棄、森友学園問題の責任を「彼を首相に選んだあなたにも責任がある」と言われたくはなかろう。 それと、今回の世界各国の経済政策は誰の影響が及ぶかと言えば、それは国民です。外国のものが入ってこない、輸出入産業が停滞する。そして、すでに起きていますが戦争反対を叫ぶロシア国内でのデモの弾圧のように、内側に向かってしわ寄せが行われる。 たった一人の政治家の暴走が、やがて他国の私たちは「ロシア=悪」の思考を国民にまで向けるようになる。日本国内にいる在日ロシア人に対する差別や迫害が行われることになる。 だから、私たちはここで冷静にならなければいけない。ロシアの今回の侵略と圧倒的大多数のロシア国民は関係ない。そして、関係ないものを傷つけ、差別することをするのは許されないのは今、ウクライナにいる国民と一緒。 そういう「当たり前」を考えてみていきたい。